- FIFAランキングはどうやって決まるの?ポイントの計算方法は?
- 親善試合・PK戦・W杯で負けた試合は、どう計算される?
- 次のFIFAランキングの発表はいつ?
- 次回の順位を予想・計算できるサイトはある?
FIFAランキングは、国際Aマッチの1試合ごとに「試合前のポイント+I×(W−We)」で点を足し引きして決まります。Iは試合の重み、Wは試合の結果、Weはポイントの差から出す「勝つ見込み」です。2018年8月からこの方式が使われていて、次回の公式発表は2026年11月18日です。
この記事では、FIFA公式の計算方法を1つずつ説明したうえで、日本代表の実際の試合を計算し直し、FIFAが公表しているポイントと一致するかを確かめます。11月のブラジル戦・パラグアイ戦で日本のポイントがどう動くかの早見表も載せます。
FIFAランキングの決め方:試合ごとにポイントを足し引きする
FIFAランキングとは、FIFAが国・地域の代表チームを並べた順位表です。男子は2026年10月7日の発表で211チームが載っています。選手個人やクラブチームのランキングではありません。
順位は、各チームが持っているポイントの多い順です。ポイントは国際Aマッチをするたびに動き、FIFAはこの方式を「SUM」と呼んでいます。チェスなどで使われるイロレーティングを、サッカー向けに手直ししたものです。誰かが審査して順位を決めるのではなく、試合の結果から計算で決まります。
考え方はシンプルです。格下に勝つのは「予想どおり」なので少しだけ増え、格上に勝つと「予想以上」なので大きく増えます。負けた場合はその逆です。そこに試合の重みを掛けるので、親善試合よりW杯本大会のほうが大きく動きます。
足したぶんと引いたぶんは同じ大きさです。日本が4.63点増えれば、相手は4.63点減ります。試合をしなければポイントは動かず、時間がたって減ることもありません。
FIFAランキングはいつから?1992年12月に始まり、計算方法は3回変わった
男子のFIFAランキングは1992年12月に始まりました。計算方法はこれまでに3回大きく変わっていて、今の方式は2018年8月からです。
| 使われた時期 | 計算のしかた |
|---|---|
| 1992年12月〜 | 過去8年の試合で、勝ち・引き分けに点を与える(相手の強さなどで調整) |
| 1999年1月〜 | 点数の規模を10倍にし、負けたチームにも点が入るように見直し |
| 2006年7月〜 | 直近4年の結果を、新しい年ほど重くして合計。点差とホーム・アウェーは使わない。大陸ごとの係数あり |
| 2018年8月〜(今) | 試合ごとに足し引きするSUM方式。大陸ごとの係数はなし |
※英語版Wikipedia「FIFA Men’s World Ranking」とFIFAの説明資料をもとに作成。女子のランキングは2003年7月に始まり、計算方法は男子とは別に定められています。
検索すると、2006〜2018年の方式(4年分の合計・大陸ごとの係数)の説明が今も出てきます。今のランキングには当てはまらないので、2018年より前の記事を読むときは気をつけてください。
2018年に方式を変えたときは、ポイントを一度だけ振り直しています。FIFAの資料によると、2018年6月の順位をもとに1位を1600点とし、順位が1つ下がるごとに4点ずつ低くしました。そこからロシアW杯の結果を足し引きしたのが、今のポイントの出発点です。それ以降、ポイントがリセットされたことはありません。
試合の重み「I」は5〜60:親善試合とW杯本大会で最大12倍
Iは、その試合がどれだけ大事かを表す数字です。一番小さいのは国際試合の期間外にした親善試合の5、一番大きいのはW杯本大会の準々決勝からの60で、12倍の差があります。
親善試合は、FIFAの国際試合カレンダーの期間内なら10、期間外なら5です。日本代表が国内で戦うキリンチャレンジカップは、期間内の親善試合なので10になります。2025年7月のE-1選手権は期間外の大会だったので、重みは5でした。
公式戦は、W杯予選や大陸選手権の予選が25です。本大会は、準々決勝より前と準々決勝からで分かれていて、アジアカップは35と40、W杯は50と60です。FIFAは2018年の見直しで「親善試合を軽く、本大会を重く」「本大会はグループよりノックアウトを重く」することを狙ったと説明しています。
計算に入るのは、FIFAが認めたフル代表どうしの国際Aマッチだけです。FIFAのランキングページには、試合のあとで国際Aマッチの扱いから外れた場合、その試合の点は次の公式発表に入らないと書かれています。
勝つ見込み「We」はポイント差で決まる:格上に勝つほど増える
Weは「この試合でどれくらい勝てそうか」を0〜1で表した数字で、試合前の2チームのポイント差だけで決まります。式は次のとおりです。
ポイントが同じなら0.5で、相手より100点多ければ0.595、400点多ければ0.823です。結果のWは、勝ち1・引き分け0.5・負け0です。このWからWeを引いたものに重みIを掛けるので、格上との引き分けは「予想以上」となってポイントが増えます。逆に格下との引き分けは減ります。
点差は計算に使いません。1-0で勝っても5-0で勝っても、増える点は同じです。ホームかアウェーかも関係なく、大陸ごとの係数もありません。勝ち・引き分け・負けと、相手とのポイント差だけで決まります。
ちなみに、フットボール戦士レーティング(全国際Aマッチの結果からElo方式で計算した独自の指標)は、FIFAと同じ足し引きの考え方に、点差とホームの有利を加えています。2026年10月6日までの試合で計算すると、日本は211チーム中12位でした。同じ時期のFIFAランキング(17位)とは別の物差しです。
PK戦とノックアウトの負けはどう計算される?
DAZN Japan「ブラジル×日本|ハイライト|ラウンド32|FIFAワールドカップ2026」(2026年6月公開)。日本は1-2で負けましたが、FIFAランキングのポイントは1点も減りませんでした
FIFAの計算には、ふつうの勝ち負けとは別に2つの決まりがあります。PK戦の扱いと、本大会のノックアウトで負けたときの扱いです。
| 試合の決まり方 | 勝ったチームのW | 負けたチームのW |
|---|---|---|
| 90分・延長で決着 | 1 | 0 |
| 90分(延長)で引き分け | 0.5 | 0.5 |
| PK戦で決着 | 0.75(半分の勝ち) | 0.5(引き分けと同じ) |
※FIFA「Revision of the FIFA / Coca-Cola World Ranking」より。延長で勝負がついた試合は、ふつうの勝ち負けとして計算します。
PK戦で負けたチームは、引き分けと同じW=0.5です。そのため、格上相手にPK戦で負けるとポイントが増えることがあります。2026年10月1日のキリンカップで、日本はエクアドルに0-0からのPK戦で勝ちました。FIFAが公表しているポイントでは、日本は+1.61点、PK戦で負けたエクアドルも+0.89点でした。
W杯・大陸選手権のノックアウトで負けても、ポイントは減らない
もう1つの決まりは、W杯やアジアカップなどの本大会のノックアウト(決勝トーナメント)では、計算がマイナスになってもポイントを減らさないことです。勝ち上がったチームの点を守るために入れた決まりだと、FIFAは説明しています。格下にPK戦で勝ってマイナスになる場合も、減りません。
実例が、2026年6月29日(現地)のW杯ラウンド32、日本対ブラジルです。日本は1-2で負けました。試合前のポイントは日本1673.68点、ブラジル1785.19点で、日本の勝つ見込みは0.395。W杯本大会の重み50を掛けると、ふつうなら19.73点減る計算です。
FIFAの試合別のデータでは、日本のポイントは試合の前も後も1673.68点のままでした。勝ったブラジルには19.73点がそのまま足されています。ノックアウトでは、勝ったチームは増え、負けたチームは減らないので、足し引きの合計がゼロにならない例外です。この決まりは予選のプレーオフや親善試合には当てはまりません。
計算例:2026年9月の日本対ウルグアイ戦を公式の数字で再現
実際の試合で、式どおりになるかを確かめました。2026年9月24日のキリンチャレンジカップで、日本はウルグアイに3-1で勝っています。試合前のポイントは、日本が1673.68点、ウルグアイが1634.70点でした。
差は38.97点と小さいので、日本の勝つ見込みは0.537で、ほぼ五分です。勝ったのでW=1、親善試合なのでI=10を掛けると+4.63点。試合後は1678.30点で、FIFA公式サイトの試合別のデータと小数点以下2桁まで一致しました。ウルグアイは同じ4.63点を引かれて1630.08点です。
同じ方法で、2026年10月7日の公式発表に入った日本の試合を並べると、次のようになります。数字はすべてFIFA公式サイトの試合別のデータです。
| 日付 | 試合(I) | 結果(W) | 日本の増減 | 試合後 |
|---|---|---|---|---|
| 9月24日 | ウルグアイ(10) | 3-1で勝ち(1) | +4.63 | 1678.30 |
| 9月28日 | ベネズエラ(10) | 2-1で勝ち(1) | +3.09 | 1681.40 |
| 10月1日 | エクアドル(10) | 0-0・PK5-4で勝ち(0.75) | +1.61 | 1683.00 |
| 10月5日 | ニュージーランド(10) | 2-1で勝ち(1) | +1.75 | 1684.75 |
※2026年の試合。出典はFIFA公式サイトの試合別のデータ(2026年10月22日取得)。日本は4試合で+11.07点となり、10月7日の発表でも17位のままでした。
4試合とも勝ったのに、増え方は1試合ずつ違います。ニュージーランドは日本より400点以上低いので、勝っても1.75点しか増えません。エクアドル戦はPK戦だったので、勝ちでもWは0.75でした。
FIFAランキングの更新はいつ?次回の発表は2026年11月18日
次回のFIFAランキング(男子)の公式発表は、2026年11月18日です。FIFAのランキングページに「次の公式更新」として表示されています。直近の発表は10月7日でした。
FIFAランキングは毎月ではなく、国際試合の期間(代表戦が組まれる週)が終わるたびに発表されます。2026年は10月までに5回、2025年は6回、2024年は8回でした。11月の発表には、11月8日から18日までの国際試合の期間の試合が入ります。
12月の発表日は、10月22日時点でまだ出ていません。ただ、2022年から2025年までは毎年12月にも発表があり、日付は12月19日〜22日でした。期間外の試合は、次の期間が終わったときにまとめて反映されると、FIFAのページに書かれています。
公式発表のあいだも、FIFAのランキングページでは試合ごとに動く「ライブランキング」を見られます。ただし、FIFAが承認するまでは確定ではありません。順位が正式に決まるのは、公式発表の日です。
11月のブラジル戦・パラグアイ戦で日本のポイントはどう動く?
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日本代表は11月にシンガポールで、14日にブラジル、17日にパラグアイと戦います。どちらも国際試合の期間内なので、国際Aマッチとして認められれば親善試合の重み10で計算され、11月18日の発表に入る見込みです。10月7日の公式ポイントで計算すると、増減は次のとおりです。
| 相手(10月7日の順位・ポイント) | 勝ち | PK勝ち | 引き分け・PK負け | 負け |
|---|---|---|---|---|
| ブラジル(6位・1806.51) | +6.15 | +3.65 | +1.15 | −3.85 |
| パラグアイ(33位・1552.30) | +3.76 | +1.26 | −1.24 | −6.24 |
※日本は17位・1684.75点(2026年10月7日のFIFA公式発表)。試合前の値を10月7日のポイントに固定したフットボール戦士の試算です。パラグアイは13日にシンガポールと戦うので、日本戦の前のポイントは少し変わります。PK戦は大会の決まりで行われる場合だけです。
ブラジルは日本より約122点上なので、引き分けでも+1.15点、負けても−3.85点で済みます。2試合とも勝てば、合わせて約+9.8点の試算です。ただ、16位のアメリカ(1705.47点)とは20.72点の差があり、順位が上がるかはほかの国の結果しだいです。
次回を予想できる計算サイトとFIFA公式のライブランキング
次回の順位を自分で予想したいときは、次の3つの方法があります。一番確かなのは、FIFA公式のランキングページです。
| 方法 | できること | 気をつけること |
|---|---|---|
| FIFA公式のランキングページ | 公式の順位とポイント、試合ごとの増減、次回の発表日。期間中は試合ごとに動くライブランキング | FIFAが承認するまでは確定ではない |
| 個人の計算サイト | 2チームと試合の種類・結果を選ぶと、増減を試算できる | 運営者の記載が無いものもある。基準にしているポイントの日付を確かめる |
| 自分で計算(表計算ソフトなど) | この記事の式に、公式のポイントを入れて計算する | 相手のほかの試合で、試合前のポイントが変わる |
個人の計算サイトの例に、FIFAランキング マルチ カルキュレーターがあります。2018年8月以降の計算式で、2つの国を選んで1試合の増減を試算できます。ただし運営者の記載は無く、10月22日に開いたときの基準日は7月20日でした。結果はあくまで目安として使い、確定した数字はFIFAの公式発表で確かめてください。
よくある質問
A. 違います。国・地域の代表チームのランキングで、男子は2026年10月7日の発表で211チームが載っています。選手個人やクラブを順位付けしたFIFAの公式ランキングはありません。
A. 関係ありません。計算に使うのは、試合の重み、勝ち・引き分け・負け(とPK戦)、試合前のポイント差の3つだけです。
A. 格上との引き分けなら増えます。親善試合で相手が100点上なら+0.95点、200点上なら+1.83点です。格下との引き分けは減ります。
A. 減りません。今のSUM方式は試合ごとの足し引きなので、試合をしなければポイントはそのままです。古い試合の点が時間とともに消えることもありません。ほかの国が上がれば、順位だけ下がることはあります。
A. 男子は2026年11月18日です(FIFAのランキングページの表示)。日本代表の11月14日のブラジル戦と17日のパラグアイ戦は、この発表に入る見込みです。
まとめ:FIFAランキングは「予想との差×試合の重み」で決まる
- FIFAランキングは、1試合ごとに「試合前のポイント+I×(W−We)」で足し引きして決まる(2018年8月から)
- 重みIは親善試合の5・10からW杯本大会の60まで。点差やホーム・アウェーは使わない
- 勝つ見込みWeはポイント差だけで決まり、格上に勝つほど・格上と引き分けるほど得をする
- PK戦は勝ち0.75・負け0.5。W杯などの本大会のノックアウトで負けても減らない(W杯2026のブラジル戦の日本は±0)
- 次回の発表は2026年11月18日。日本はブラジル・パラグアイに2勝すれば約+9.8点の試算
計算式は少し難しく見えますが、使う数字は試合の種類・結果・ポイント差の3つだけです。日本対ウルグアイ戦のように、公式のポイントを入れれば小数点以下まで再現できます。次の試合の前に、早見表で「勝てば何点、負ければ何点」を確かめてみてください。
※この記事の情報は2026年10月22日時点のものです。出典:FIFA「Revision of the FIFA / Coca-Cola World Ranking」(計算方法)、FIFA公式サイトのFIFAランキング(男子)・国別データ・試合別のポイント・次回更新日、英語版Wikipedia「FIFA Men’s World Ranking」(計算方法の移り変わり)、JFA公式サイト(MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPOREの日程)、JFA公式Instagram、DAZN Japan、フットボール戦士レーティング。早見表と試算はフットボール戦士の計算です。
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