こんな疑問を持つ方へ
- E-1選手権に出場する国のFIFAランキングを一覧で知りたい
- E-1選手権の結果はFIFAランキングに影響するのか気になる
- ランキング上位の日本が出るのに、なぜ海外組は招集されないのか知りたい
E-1選手権とFIFAランキングの関係を、出場国の順位一覧からポイント計算の仕組みまで整理しました。日本・韓国・中国の順位差はどのくらいなのか、大会で勝つとランキングは上がるのか。数字の根拠を確認しながら、順番に見ていきましょう。
E-1選手権出場国のFIFAランキング一覧
まずは結論からです。E-1選手権の常連である東アジアの国と地域について、2026年7月20日付で発表されたFIFAランキング(男子)を一覧にまとめました。この発表は、2026年のFIFAワールドカップ北中米大会の閉幕直後に行われたものです。
| 国・地域 | FIFAランキング | ポイント |
|---|---|---|
| 日本 | 17位 | 1673.68 |
| 韓国 | 32位 | 1558.72 |
| 中国 | 91位 | 1254.81 |
| 北朝鮮 | 120位 | 1151.05 |
| ホンコン・チャイナ | 156位 | 1024.16 |
| チャイニーズ・タイペイ | 174位 | 923.78 |
日本は17位でアジア最上位に位置し、東アジア勢の中では頭ひとつ抜けた存在です。2番手の韓国とは15ランクの差、E-1選手権2025で対戦した中国とは74ランク、ホンコン・チャイナとは139ランクもの開きがあります。世界のトップはスペインで、アルゼンチン、フランス、イングランド、ブラジルと続きます。
FIFAランキングは年に数回、国際試合の窓(インターナショナルマッチウィンドウ)の後に更新されます。順位を確認するときは「何月何日付の発表か」をセットで見るのがポイントです。
E-1選手権2025が開催された時点でのランキング
E-1選手権2025(2025年7月開催)の直前にあたる2025年4月3日発表のランキングでは、日本が15位、韓国が23位、中国が94位でした。つまりこの大会は、開催時点でも「15位の日本」対「23位の韓国」「94位の中国」という、ランキング上は大きな格差のある戦いだったことになります。
それでも実際の試合は僅差の勝負になることが多いのがE-1選手権の面白いところです。ランキング差がそのままスコアに表れない理由は、後述する「出場メンバーの構成」に深く関係しています。
E-1選手権はFIFAランキングに影響するのか
結論として、E-1選手権の試合は国際Aマッチとして扱われるため、FIFAランキングのポイント計算に反映されます。ただし、その影響は非常に小さいものにとどまります。理由は、試合の「重要度係数」が最低ランクに分類されているためです。
試合の重要度係数とE-1選手権の位置づけ
FIFAランキングの算出方法(いわゆるイロレーティング方式)では、試合ごとに次のような重要度係数が設定されています。
| 係数 | 対象となる試合 |
|---|---|
| 5 | 国際Aマッチデー以外の親善試合(E-1選手権など、Aマッチデー外に行う地域選手権を含む) |
| 10 | 国際Aマッチデーに行われる親善試合 |
| 15 | ネーションズリーグのグループステージ |
| 25 | 大陸選手権予選、ワールドカップ大陸予選、ネーションズリーグ決勝ラウンド |
| 35〜40 | 大陸選手権本大会(アジアカップなど) |
| 50〜60 | ワールドカップ本大会 |
E-1選手権は、FIFAが定める国際Aマッチデーの期間外に開催される地域選手権のため、係数は最低の「5」です。ワールドカップ本大会の10分の1前後の重みしかなく、勝っても負けても順位が大きく動く試合ではない、というのが実態です。
計算例:日本がホンコン・チャイナに勝つと何ポイント増える?
ポイントの増減は「係数×(実際の結果−期待される結果)」で計算され、期待値はランキングポイントの差から求められます。公式の計算式に当てはめて試算すると、たとえばポイント差が約650ある日本対ホンコン・チャイナのようなカードでは、格上の日本が勝っても加算はおよそ0.4ポイント程度にしかなりません。
一方で、もし日本が負けた場合の失点は4ポイントを超える計算になります。ランキング上位の国にとってE-1選手権は「勝ってもほぼ増えないが、負けると確実に減る」という、リスクの方が大きい大会なのです。日本がE-1選手権2025で3連勝しても順位がほとんど動かなかった背景には、この仕組みがあります。
海外組が出場しない理由も「Aマッチデー外」にある
E-1選手権が国際Aマッチデー外の開催であることは、もう一つの特徴につながっています。Aマッチデー外の試合では、クラブに選手を代表へ送り出す義務がありません。そのためヨーロッパのクラブに所属する選手、いわゆる海外組は基本的に招集されず、日本代表は国内組(Jリーグ所属選手)中心の編成で臨むのが恒例となっています。
つまりE-1選手権は「ランキングを上げる大会」ではなく、国内組の選手が代表定着をアピールする登竜門としての意味合いが強い大会だと言えます。この視点を持って見ると、大会の楽しみ方が変わってくるはずです。
E-1選手権2025の結果とランキングへの反映
直近の大会となるE-1選手権2025は、2025年7月7日から16日にかけて韓国で開催されました。男子はサムライブルー(日本代表)が出場4カ国の総当たり戦を制しています。
男子:日本が3連勝で大会連覇
| 日本の試合 | スコア | 得点者 |
|---|---|---|
| vs ホンコン・チャイナ | 6-1 | ジャーメイン良4、稲垣祥、中村草太 |
| vs 中国 | 2-0 | 細谷真大、望月ヘンリー海輝 |
| vs 韓国 | 1-0 | ジャーメイン良 |
最終順位は1位日本(勝ち点9)、2位韓国(勝ち点6)、3位中国(勝ち点3)、4位ホンコン・チャイナ(勝ち点0)。日本は2022年大会に続く連覇で、通算3度目の優勝を果たしました。5得点を挙げたジャーメイン良が大会MVPと得点王をダブル受賞し、GK大迫敬介が最優秀GKに選ばれています。国内メディアでは、初の大会連覇に加えて日韓戦3連勝という快挙が大きく取り上げられ、国内組の選手たちの躍動を評価する論調が目立ちました。
なお、この3連勝を経ても日本の順位は大きくは上がらず、2025年7月10日付の発表で17位、続く9月発表では親善試合の結果も影響して19位となりました。「大会で全勝してもランキングはほぼ動かない」ことを示す実例と言えます。
女子:韓国が20年ぶり優勝、なでしこは3位
同時開催された女子のE-1選手権では、なでしこジャパンがチャイニーズ・タイペイに4-0で勝利したものの、韓国と1-1、中国と0-0で引き分け。日本・韓国・中国の3カ国が無敗で並ぶ大混戦の末、大会規定により韓国が2005年以来20年ぶり2度目の優勝を果たし、日本は3連覇を逃して3位に終わりました。国内では「まさかの3位」と報じられるなど、悔しさのにじむ結果となっています。
出場国はどう決まる?FIFAランキングと予選の関係
「E-1選手権 FIFAランキング」と調べる方の中には、出場国の決定方法が気になっている方も多いはずです。E-1選手権の本大会に出場できるのは男女とも4チームで、その内訳は次のとおりです。
| 枠 | 内容 |
|---|---|
| シード3カ国 | 日本・韓国・中国。開催国を持ち回りで務めるため予選免除 |
| 予選突破1枠 | その他の東アジアの国・地域が予選大会で争う |
2025年大会では、男子は2024年に行われた予選でホンコン・チャイナがグアムとの直接対決を5-0で制して出場権を獲得し、女子は2023年の予選を経てチャイニーズ・タイペイが本大会に進みました。
一方で例外もあります。2022年大会は予選が開催されず、FIFAランキング上位のチームが本大会に出場する方式が取られました。「E-1選手権とFIFAランキング」は、ポイント計算だけでなく、出場枠の決定にも関わったことがあるという関係です。
歴代優勝国一覧:ランキング通りにいかない大会の歴史
E-1選手権は、1990年代のダイナスティカップを前身として2003年に「東アジア選手権」の名称で始まり、その後「東アジアカップ」を経てE-1選手権となりました。男子の歴代優勝国を見ると、この大会がFIFAランキング通りには決まらないことがよくわかります。
| 開催年 | 男子優勝国 | 女子優勝国 |
|---|---|---|
| 2003年 | 韓国 | -(女子は2005年から) |
| 2005年 | 中国 | 韓国 |
| 2008年 | 韓国 | 日本 |
| 2010年 | 中国 | 日本 |
| 2013年 | 日本 | 北朝鮮 |
| 2015年 | 韓国 | 北朝鮮 |
| 2017年 | 韓国 | 北朝鮮 |
| 2019年 | 韓国 | 日本 |
| 2022年 | 日本 | 日本 |
| 2025年 | 日本 | 韓国 |
男子の優勝回数は韓国が最多の5回、日本が3回、中国が2回です。FIFAランキングではアジア最上位の常連である日本が、この大会では長く優勝から遠ざかっていた時期がありました。海外組を含むフルメンバーを組めない大会だからこそ、ランキングの序列が通用しない番狂わせが起こりやすいのです。女子は日本が最多4回で、北朝鮮の3回、韓国の2回が続きます。
女子E-1選手権とFIFA女子ランキング
女子についても確認しておきましょう。2026年4月16日付のFIFA女子ランキングでは、なでしこジャパンが5位でアジア最上位。E-1選手権に関わる東アジア勢では、北朝鮮が11位、中国が16位、韓国が19位、チャイニーズ・タイペイが40位となっています。世界のトップ5はスペイン、アメリカ、ドイツ、イングランド、日本という顔ぶれです。
注目したいのは、女子ランキング11位の北朝鮮が2025年大会に出場していない点や、19位の韓国が5位の日本を抑えて優勝した点です。女子のE-1選手権も、ランキングの数字だけでは結果を予想できない大会であることがわかります。
次回のE-1選手権はいつ?開催予定と注目ポイント
東アジアサッカー連盟(EAFF)は、次回大会を2028年1月に中国で、その次の大会を2030年1月に日本で開催する予定であることを発表しています。従来の「2年ごと・7月開催」から間隔と時期が変わる点は、覚えておきたい変更点です。
次回大会でも、シード国以外の1枠を懸けた予選と、国内組中心で挑む日中韓の勢力争いという構図は続く見込みです。FIFAランキングの数字を頭に入れた上で「格下がどこまで食い下がるか」「国内組の誰が代表に定着するか」という視点で見ると、E-1選手権は何倍も楽しめる大会になります。
よくある質問
加算されます。E-1選手権は国際Aマッチとして扱われるため、ランキング計算の対象です。ただし試合の重要度係数が最低の「5」のため、増減はごくわずかで、順位が大きく動くことはほとんどありません。
大会がFIFAの国際Aマッチデー期間外に開催されるためです。この期間の試合には、クラブが選手を代表に派遣する義務がなく、ヨーロッパのクラブに所属する選手は原則として招集されません。その分、国内組にとっては大きなアピールの場になっています。
基本的には、開催国を持ち回りで務める日本・韓国・中国の3カ国がシードされ、残り1枠を予選で争う方式です。ただし2022年大会は予選が行われず、FIFAランキング上位チームが出場する方式が採用されたことがあります。
次回は2028年1月に中国で、その次は2030年1月に日本で開催される予定です。従来の7月開催から1月開催に変わる点が大きな変更です。
大会前の2025年4月3日発表のランキングで日本は15位、韓国は23位でした。8ランク差がありながら、実際の日韓戦は日本の1-0という僅差の決着でした。
まとめ:E-1選手権とFIFAランキングの関係
要点を整理します。2026年7月20日付のFIFAランキングでは日本が17位、韓国が32位、中国が91位、ホンコン・チャイナが156位で、E-1選手権は大きなランキング差のあるチーム同士が戦う大会です。試合は国際Aマッチとしてランキングに反映されるものの、重要度係数が最低の5であるため影響はごくわずかで、上位国にとってはむしろ「負けたら減る」リスクの方が大きい大会と言えます。
Aマッチデー外の開催のため海外組は招集されず、国内組の序列争いと東アジアのライバル対決こそがこの大会の本質です。2025年大会では男子の日本が3連勝で連覇を達成し、女子は韓国が20年ぶりに頂点に立ちました。次回の2028年中国大会では、ランキングの数字と実際の勝負のギャップにも注目しながら観戦してみてください。
フットボール戦士 