天皇杯の賞金は優勝1億5千万円!優勝で得るACL出場権と賞金の出どころ

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こんな疑問を持つ方へ
  • 天皇杯の賞金はいくら?優勝・準優勝・ベスト4・ベスト16でそれぞれいくらもらえる?
  • 天皇杯で優勝するとどうなる?ACLには出られる?秋春制で変わった?
  • 天皇杯の賞金はどこから出ている?大学やJ2のチームが優勝したらどうなる?

天皇杯の賞金は、2026年度の第106回大会で優勝1億5,000万円、準優勝5,000万円、ベスト4(準決勝で負けた2チーム)が各2,000万円です(いずれも税別)。これに勝つたびに出る「準備金」が加わるので、2回戦から出るJクラブが優勝すると、合計は1億6,000万円になります。

優勝クラブは、賞金のほかにACL Two(アジアのクラブ大会の2番目の大会)の出場権を得ます。この記事では、日本サッカー協会(JFA)の開催規程と、JFA・Jリーグの発表をもとに、賞金の全額・優勝で得るもの・お金の出どころを整理しました。

天皇杯の賞金はいくら?優勝1億5,000万円・ベスト16までの金額

Jクラブが負けた段階ごとの合計額 (2回戦から出場・第106回・税別) 2回戦で敗退 0円 3回戦で敗退 100万円 ラウンド16で敗退 200万円 準々決勝で敗退 400万円 準決勝で敗退 2,700万円 準優勝 6,000万円 優勝 1億6,000万円
順位ごとの強化費に、勝った試合ごとの準備金を足した合計(第106回天皇杯の開催規程第12条をもとにフットボール戦士が作図)

天皇杯の「賞金」は、開催規程では「チーム強化費」という名前です。JFAから出場チームに支払われ、順位に応じたお金と、勝つたびに出る「次の試合への準備金」の2種類があります。第106回の金額は次のとおりです。

もらえる条件金額(1チーム・税別)
順位に応じた強化費
優勝1億5,000万円
準優勝5,000万円
第3位(準決勝で敗れた2チーム)各2,000万円
勝利ごとの準備金
1回戦に勝つ50万円
2回戦に勝つ100万円
3回戦に勝つ100万円
ラウンド16(4回戦)に勝つ200万円
準々決勝・準決勝に勝つ各300万円

※出典:天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会 開催規程 第12条。このほか、遠征の旅費と宿泊費は基準に沿ってJFAが支払います。

ベスト16・ベスト8の賞金は「勝利ごとの準備金」だけ

順位に応じた強化費が出るのは、ベスト4(第3位)からです。ベスト16やベスト8で終わったチームに入るのは、それまでに勝った試合の準備金だけになります。

J1・J2のクラブは2回戦から出るので、ベスト16に入った時点の合計は200万円、ベスト8なら400万円です。1回戦から出る都道府県代表と大学のシードチームは、1回戦の勝利分の50万円が上乗せされ、ベスト16で250万円、ベスト8で450万円になります。

優勝・準優勝・第3位の額は、JFAのサイトで開催規程を確認できた2019年度の第99回大会から変わっていません(勝利ごとの準備金は、回戦の数に合わせて段階の分け方が変わっています)。優勝1億5,000万円は、Jリーグのルヴァンカップの優勝賞金と同じ額です。

天皇杯で優勝するとどうなる?賞金のほかにもらえるもの

スカパー!国内サッカー公式チャンネル「『FC町田ゼルビア×ヴィッセル神戸』天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会 決勝 ハイライト」(2025年11月公開)。町田は神戸を3-1で破って初優勝し、2026/27シーズンのACL Twoに出場しています。

天皇杯で優勝すると、賞金のほかに、トロフィー・ユニフォームのマーク・アジアの大会の出場権がもらえます。第106回の開催規程と、JFAの「天皇杯とは?」のページに書かれている内容をまとめると、次のとおりです。

もらえるもの内容
天皇杯と6つのカップ天皇杯・JFA杯・FAシルバーカップ・JOC杯・NHK杯・共同通信社杯・ドイツ杯と、表彰状・メダル
天皇杯を次の大会まで持てる次の大会が始まるまで保持できる。返すときにレプリカ(複製)がもらえる
天皇杯優勝チームマークユニフォームに着けて、対戦相手に「天皇杯の覇者」であることを示せる
チーム強化費1億5,000万円(税別)。勝利ごとの準備金と合わせてJクラブは計1億6,000万円
ACL Twoの出場権第106回の優勝クラブは2027/28シーズンのACL Twoに出場(次の章で説明)

※出典:第106回開催規程 第11条・第12条、JFA「天皇杯とは?」、JFA・Jリーグの発表(2026年8月20日)

以前は、天皇杯の優勝クラブがJ1の優勝クラブと戦う「スーパーカップ」に、翌シーズンの開幕前に出場していました。ただ、2月に行う今の形は2025年2月の大会が最後で、秋春制での新しい形は2026年10月時点で発表されていません。

第106回の決勝は、2027年1月1日に国立競技場(MUFGスタジアム)で行われます。ラウンド16は2026年12月9日、準々決勝は12月23日、準決勝は12月27日です。日程が元日決勝に戻った理由は、下の記事で解説しています。

天皇杯の優勝で出られるACLは「ACLエリート」ではなく「ACL Two」

2027/28シーズンのACL出場枠 (2026/27のJ1順位と第106回天皇杯で決まる) J1の1〜3位 ACLエリート 本大会(リーグステージ)から J1の4位・5位 ACLエリートの予選 勝てば本大会・負ければACL Two 天皇杯の優勝 ACL Two グループステージから 前シーズンのACLで日本のクラブが優勝したときなどは一部が変わる
2027/28シーズン以降のACLの日本の出場枠(JFA理事会の決議・2026年8月20日のJFAとJリーグの発表をもとにフットボール戦士が作図)

天皇杯で優勝すると、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)に出られます。ただし今は、アジア最上位の「ACLエリート」ではなく、2番目の大会の「ACL Two」です。ACLは2024/25シーズンに、上からACLエリート・ACL Two・AFCチャレンジリーグの3つに分かれました。

2024/25シーズンまでは、天皇杯の優勝クラブがACLエリートに出ていました(第103回優勝の川崎フロンターレなど)。JFAの2024年12月の発表では、2025/26シーズン以降の通常の決め方は「前のシーズンの天皇杯優勝クラブがACL Two」とされています。2025年の第105回で優勝した町田は、この決め方どおり2026/27シーズンのACL Twoに出ています。

ACLのシーズン天皇杯の優勝クラブが出た大会
2024/25ACLエリート(第103回優勝の川崎)
2025/26神戸(第104回優勝)はJ1優勝でACLエリートへ。ACL TwoはJ1で4位のG大阪
2026/27ACL Two(第105回優勝の町田)
2027/28ACL Two(第106回の優勝クラブ)

※JFA・Jリーグの各シーズンの出場クラブの発表と、出場枠の決め方の発表(2024年12月17日・2026年8月20日)をもとに作成

秋春制に移った後の決め方は、2026年8月20日にJFAとJリーグが発表しました。2027/28シーズン以降は、前のシーズンのJ1の1〜3位がACLエリートの本大会、4位と5位がACLエリートの予選、天皇杯の優勝クラブがACL Twoです。2027年1月1日に決勝がある第106回の優勝クラブは、2027/28シーズンのACL Twoに出ることになります。

天皇杯の優勝クラブがJ1でも上位なら、ACLエリートに出る

天皇杯の優勝クラブが、J1の順位などでACLエリートの枠も持っているときは、ACLエリートに出ます。空いたACL Twoの枠は、ACLエリートの枠を持たないクラブのうち、J1で一番順位が上のクラブに回ります。実際に2025/26シーズンは、第104回で優勝した神戸がJ1優勝でACLエリートに出たため、J1で4位のガンバ大阪がACL Twoに出場しました。

Jリーグの発表では、第106回の準優勝クラブが代わりに出ることはないとしています。また、天皇杯の優勝クラブとしてだけ出るクラブは、ACLエリートの枠が空いても繰り上がりません。ACLに出るには、このほかにAFCクラブライセンス(アジアの大会に出るための資格)の交付も必要です。

ACL Twoに出ると、アジアサッカー連盟(AFC)からも賞金が出ます。2024/25シーズンの例では、グループステージに進むだけで30万ドルだったと、オーストラリアのAリーグ公式サイトが伝えています。

天皇杯の賞金はどこから出る?日本サッカー協会が払う「チーム強化費」

天皇杯を支える主な仕組み 共催:NHK・共同通信社 / 特別協賛:SCOグループ 入場料をとる有料試合 / JFAのパートナー企業の協賛 日本サッカー協会(JFA) 大会の主催(Jリーグと共同) チーム強化費 優勝1億5,000万円など 遠征の旅費・宿泊費 基準に沿って支払い ACL Twoの賞金は別:アジアサッカー連盟(AFC)から
天皇杯のお金の流れ(第106回の大会要項・開催規程をもとにフットボール戦士が作図。協賛や放送の金額は公表資料で確認できない)

天皇杯の賞金は、日本サッカー協会(JFA)が出しています。開催規程の第12条に「本大会参加チームには、本協会よりチーム強化費が与えられる」とあり、遠征の旅費と宿泊費もJFAが基準に沿って支払うと決められています。

大会の主催はJFAとJリーグで、共催はNHKと共同通信社、特別協賛はSCOグループです。開催規程で天皇杯は「有料試合」とされ、入場料をとります。こうした協賛や入場料、JFAのパートナー企業の協賛が大会を支えていますが、天皇杯だけの収入と支出の内訳は、公表資料では確認できませんでした。

開催規程には、強化費をチームの中でどう使うか・選手にどう分けるかは書かれていません。支払う相手はあくまで「チーム」で、使い道はクラブが決めることになります。

【データ】優勝の1億5,000万円はクラブの売上の何%?

1億5,000万円は年間売上の何%? J1の平均 66.7億円 2.2% J2の平均 23.3億円 6.4% 優勝した甲府(J2) 2022年度 15.6億円 9.6% J3の平均 8.8億円 17.0%
平均は2025年度。Jリーグ「クラブ決算一覧」をもとにフットボール戦士が集計・作図

優勝の1億5,000万円がクラブにとってどれくらいの額かは、クラブの規模で大きく変わります。フットボール戦士がJリーグのクラブ決算一覧を集計すると、2025年度のJ1クラブの平均売上は66.7億円で、1億5,000万円はその2.2%です。J2の平均(23.3億円)なら6.4%、J3の平均(8.8億円)なら17.0%にあたります。

実際にJ2で優勝したヴァンフォーレ甲府は、優勝した2022年度の売上が15.6億円でした。1億5,000万円はその約1割にあたり、J1の大きなクラブとは重みがまったく違います。下のカテゴリのクラブほど、天皇杯で勝ち上がる価値は大きいといえます。

※クラブ別の売上の推移はフットボール戦士のJクラブ経営データベースで見られます。

大学やJ2のチームが天皇杯で優勝したらどうなる?

JFA公式チャンネル(JFATV)「【ハイライト】第102回天皇杯 ヴァンフォーレ甲府 vs.サンフレッチェ広島 |決勝」(2022年10月公開)。J2の甲府がPK戦で広島を破って優勝し、ACLに出場しました。

賞金(チーム強化費)は、プロでもアマチュアでも同じです。開催規程は「本大会参加チーム」に強化費を与えると定めていて、J1・J2・大学・社会人で金額は変わりません。

ACLについては、J2のクラブが優勝して出場した例が2つあります。2011年度に優勝したFC東京は翌2012年のACLに出てベスト16、2022年度に優勝した甲府は2023/24シーズンのACLに出ました。甲府は本拠地のスタジアムがAFCの基準を満たさなかったため、AFCクラブライセンスのうえでは国立競技場をホームとして申請し、認められています。

フットボール戦士の集計では、Jリーグができた1993年以降の31大会(記録の欠けている2005年・2007年を除く)の優勝は、J1が29回、J2が2回(2011年のFC東京・2022年の甲府)です。大学や社会人のアマチュアチームの優勝はありません。大学チームの優勝は、1966年度の第46回大会の早稲田大学が最後です。

大学チームが優勝したらACLには出られる?

大学が優勝した場合も、賞金と天皇杯はもらえます。一方でACLは、AFCクラブライセンスが交付されないと出場できません。日本ではこのライセンスを、JリーグのクラブがJリーグの制度の中で申請し、独立した審査機関が判定しています。

大学チームがAFCクラブライセンスを取った例は見当たらず、大学が優勝したときにACLの枠をどうするかを定めた公式の発表も、2026年10月時点で見つかりませんでした。そのため「大学が優勝したらACLに出られるか」は、今のところはっきりしていません。

大学が優勝した場合のまとめ:賞金(チーム強化費1億5,000万円)と天皇杯・カップ類はプロと同じようにもらえる。ACL Twoの出場はAFCクラブライセンスが必要で、大学が優勝したときの扱いは2026年10月時点で発表されていない。

よくある質問

Q1. 天皇杯の賞金は選手に配られますか?

A. 開催規程では、強化費は「チーム」に与えられるもので、選手への分け方は決められていません。使い道はクラブが決めます。

Q2. 天皇杯のベスト16の賞金はいくらですか?

A. ベスト16には順位の強化費はなく、勝った試合の準備金だけです。2回戦から出るJクラブは、ベスト16に入った時点で合計200万円(税別)です。ラウンド16に勝ってベスト8に入ると、さらに200万円が加わります。

Q3. 天皇杯で優勝するとACLエリートに出られますか?

A. 天皇杯の優勝で出られるのはACL Twoです。第106回の優勝クラブは2027/28シーズンのACL Twoに出ます。J1の順位でACLエリートの枠も持っているときだけ、ACLエリートに出ます。

Q4. 天皇杯の賞金は誰が払っていますか?

A. 日本サッカー協会(JFA)です。開催規程で「チーム強化費」としてJFAが支払うと決められていて、遠征の旅費と宿泊費もJFAが支払います。

Q5. 天皇杯の出場資格や放送は?

A. 第106回は、J1・J2の40クラブ、大学のシード1チーム、都道府県代表47チームの計88チームが出場し、決勝は2027年1月1日に国立競技場で行われます。ルールやテレビ・配信は、JFAの大会ページで確認できます。

まとめ:天皇杯の賞金は優勝1億5,000万円、優勝するとACL Twoへ

  • 第106回の賞金(チーム強化費)は優勝1億5,000万円・準優勝5,000万円・ベスト4各2,000万円(税別)
  • 勝つたびに準備金(50万〜300万円)が出るので、Jクラブの優勝は合計1億6,000万円
  • ベスト16・ベスト8は準備金だけで、Jクラブはそれぞれ合計200万円・400万円
  • 優勝クラブは2027/28シーズンのACL Twoに出場(2025/26シーズンからACLエリートではなくACL Two)
  • 賞金はJFAが出す。大学やアマチュアも同じ額で、ACLにはAFCクラブライセンスが必要

天皇杯の優勝賞金は、J1の大きなクラブにとっては売上の2%ほどですが、J2やJ3のクラブにとっては1割を超えることもある大きなお金です。2027年1月1日の決勝で、どのクラブが1億5,000万円とACL Twoの出場権を手にするのか注目です。

※この記事の情報は2026年10月21日時点のものです。賞金は天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会の開催規程、ACLの出場枠はJFA・Jリーグの発表(2024年12月17日・2026年8月20日)をもとにしています。