サッカー選手の寿命は何歳まで?平均引退年齢26歳の出典と実態【2026年】

記事内に広告を含む場合がございます

こんな疑問を持つ方へ
  • サッカー選手の選手寿命は何歳まで?引退の平均年齢は?
  • よく聞く「平均引退年齢26歳」は本当?どこの数字?
  • ポジションや海外で引退年齢は違う?引退後は長生きできる?

プロサッカー選手の引退年齢は「平均26歳」とよく言われますが、日本代表を経験した選手に限ると、引退は平均35.8歳です。「26歳」は、2000年代にJリーグの登録を外れた選手の平均年齢で、引退した年齢そのものではありません。

この記事では、まず「26歳」の出どころを確かめます。そのうえで、フットボール戦士が日本代表経験者219人の引退年齢を集計した結果、ポジション別の違い、海外の研究、最年長の三浦知良選手、引退後の寿命の研究までを、2026年9月時点の情報で紹介します。

サッカー選手の平均引退年齢は?「26歳」の出どころを確認

Jリーグの登録を外れた選手の平均(2000年代) Jリーグ登録選手の平均年齢(2026年7月) 日本代表経験者219人の引退年齢の平均 約26歳 26.18歳 35.8歳
「26歳」と近い数字の比較。上から、キャリアサポートセンターの集計(2010年の論文で紹介)、Jリーグの発表(2026年7月16日)、フットボール戦士の独自集計(各資料をもとにフットボール戦士が作図)

よく引用される「26歳」のもとは、2010年に『日本労働研究雑誌』に載った高橋潔さん・重野弘三郎さんの論文です。2002年にJリーグの中に作られたキャリアサポートセンターの集計をもとに、契約が終わって登録を抹消された選手は毎年100人を超え、その平均年齢はおよそ26歳だと書かれています。

つまりこれは、Jリーグの登録から外れた年齢です。外れたあとにJFLや地域リーグ、海外でプレーを続けた選手も含まれます。同じ論文は、高校を出てプロになった典型的な選手でも、プロとしての寿命は8年ほどだと述べています。

2013年の『生涯スポーツ学研究』の論文(上代圭子さん・野川春夫さん)も、サッカーの平均引退年齢を約26歳とし、出典に同じキャリアサポートセンターを挙げています。一方、ネットで見かける「日本プロサッカー選手会が2022年に公表した26.0歳」という数字は、選手会のサイトなどで確かめられませんでした。

なお、2026年7月16日時点のJリーグ登録選手1,915人の平均年齢は26.18歳です(Jリーグ発表)。「26歳」は、いまJリーグにいる選手の平均年齢とほぼ同じ数字だと覚えておくと、取り違えずにすみます。

日本代表経験者219人の引退年齢は平均35.8歳【独自集計】

平均35.8歳・真ん中の値36歳(219人) 9人30人69人 70人25人16人 〜29歳30〜3233〜35 36〜3839〜4142歳〜
1993〜2025年に引退した日本代表経験者(男子)219人の引退年齢。引退年齢は「クラブでの経歴の最後の年 − 生まれた年」(Wikipedia英語版・日本語版の選手欄とWikidataをもとにフットボール戦士が集計・作図)

フットボール戦士が日本代表経験者の引退年齢を集計したところ、平均は35.8歳、真ん中の値は36歳でした。30歳より前に引退した選手は9人(4.1%)だけです。35歳以上まで続けた選手は134人(61.2%)、40歳以上も30人(13.7%)いました。

対象は、フットボール戦士の「サッカー日本代表 選手データベース」にいる男子の代表経験者698人です。英語版と日本語版のWikipediaの選手欄を読み、今の所属が空欄で、クラブでの経歴の最後の年が両方で同じ選手を「引退した選手」としました。最後の年が1993〜2025年の219人が対象です。誕生日によっては、実際の年齢と最大1歳ずれます。いったん引退してから下のリーグで復帰した年も含んでいます。

時代で分けると、差ははっきりしています。1993〜2005年に引退した78人は平均33.4歳、2006〜2015年の59人は35.4歳、2016〜2025年の82人は38.2歳でした。2024年に50歳で引退した伊東輝悦さんのように、40代まで続ける選手も出てきています。

同じデータで、日本代表に最後に入った年の年齢を見ると平均27.8歳でした(最後の代表の年が1993〜2022年の264人)。両方の年がわかる185人では、代表を外れてからクラブで平均8.3年プレーを続けていました。

ポジション別の選手寿命は?GKが最も長いが差は1歳ほど

GK(17人) DF(73人) MF(85人) FW(44人) 36.6歳 35.2歳 35.9歳 36.0歳
日本代表経験者219人の引退年齢の平均をポジション別に比べたもの。ポジションはWikidataに最初に書かれているもの(フットボール戦士が集計・作図)

同じ219人をポジション別に分けると、引退年齢の平均はGKが36.6歳で最も高くなりました。DFは35.2歳、MFは35.9歳、FWは36.0歳です。GKは長く続けられるとよく言われますが、今回の集計ではフィールドの選手との差は1歳ほどでした。GKは17人と少ないので、目安として見てください。

GKで最も遅かったのは、2018年に43歳で引退した川口能活さんです。フィールドの選手には、50歳まで続けた伊東輝悦さんや、44歳で引退した小野伸二さん・中村俊輔さんがいます。

この投稿をInstagramで見る

上は元サッカー選手の松原良香さん本人のInstagramで、2024年11月1日(日本時間)に、同い年で清水エスパルスやアトランタ五輪でも一緒だった伊東輝悦さんの引退をねぎらった投稿です。

GKのほうが長いという結果は、海外の研究でも出ています。後で紹介するイングランドの研究では、GKが最後に出場した年齢は平均33.3歳で、フィールドの選手の30.5歳より3歳ほど遅くなっていました。ただしGKはプロで最初に試合に出る年齢も遅く(21.8歳、フィールドの選手は19.9歳)、キャリアの長さでは12.4年と11.6年の差でした。

何歳まで現役を続けられる?最年長は三浦知良の59歳

Jリーグ公式チャンネル(2026年2月公開)。2026年2月7日の甲府戦に先発した三浦知良選手の全タッチ集です

サッカー選手が何歳まで現役でいられるかに、年齢の決まりはありません。2026年9月時点の最年長は、J3の福島ユナイテッドFCに所属する三浦知良選手で、1967年2月26日生まれの59歳です。

この投稿をInstagramで見る

上は福島ユナイテッドFC公式のInstagramで、2025年12月30日に、三浦知良選手が横浜FCから期限付き移籍で加入することを発表した投稿です。

Jリーグが発表した2026年7月16日時点の最年長選手は、J1がアビスパ福岡の城後寿選手(40歳3カ月)、J2がヴァンフォーレ甲府の山本英臣選手(46歳0カ月)、J3が三浦選手(59歳4カ月)でした。三浦選手は、J2の最年長の山本選手より13歳以上年上です。

三浦選手は2025年12月30日に横浜FCから福島への期限付き移籍が発表され、2026年2月7日の甲府戦に先発して、Jリーグ公式戦の最年長出場記録を58歳346日に更新しました。6月25日には、移籍期間を2027年6月30日まで延ばすことが発表されています。

この投稿をInstagramで見る

上はサッカーメディア「ゲキサカ」の公式Instagramで、2026年3月9日(日本時間)に、三浦知良選手が59歳10日でJリーグの最年長出場記録をさらに更新したことを伝えた投稿です。

8月19日の天皇杯1回戦では2ゴールを決め、大会の最年長得点を59歳174日に塗り替えました。2017年3月12日にJ2の群馬戦で決めたゴールは、50歳14日の「リーグ戦でゴールを決めた最年長のプロサッカー選手」としてギネス世界記録に認定されています。

フットボール戦士の集計では、三浦知良の日本語版Wikipediaの閲覧数は2026年9月時点で1日あたり約1,181回です。集計している98人の中で12位にあたります。

フットボール戦士が毎日集計している「サッカー選手 日本での注目度ランキング」のデータです(日本語版Wikipediaの閲覧数)。

海外のサッカー選手の引退年齢は?イングランドでは平均30.5歳

プレミア+代表 プレミア 2部 3部 4部 33.4歳 32.3歳 30.5歳 28.1歳 25.6歳
イングランドの男子4,117人(1992〜2023年)のうちフィールドの選手が、プロで最後に試合に出た平均年齢。最高でどのリーグまで行ったか別(Jonesら・2025年の論文をもとにフットボール戦士が作図)

海外の例として、2025年に発表されたイングランドの研究があります。1992〜2023年にイングランドの4部までのリーグでプレーした男子4,117人の経歴を、ロンドンのスポーツ医療クリニックの医師らが調べたものです。

フィールドの選手がプロで最後に試合に出た年齢は、平均30.5歳でした。ただし、最高でどのリーグまで行ったかで大きく違います。プレミアリーグと代表でプレーした選手は33.4歳、4部どまりの選手は25.6歳でした。キャリアの長さも14.8年と6.2年で、2倍以上の差があります。

この研究では、イングランドの5部までか、それと同じくらいのレベルの海外リーグで最後に出場したシーズンを引退としています。それより下のリーグでプレーを続けた期間は入っていません。上のレベルの選手ほど長く続けるという形は、日本の「26歳」と「35.8歳」の違いとよく似ています。

引退後の寿命は?サッカー選手の長生きを調べた研究

1930〜38年のW杯出場選手(443人) 1946/47年の欧州主要クラブ(280人) GKフィールド GKフィールド 82.0歳74.0歳 83.0歳78.0歳
1923年より前に生まれた一流選手723人の平均寿命(Śmigielskiら・2020年の論文をもとにフットボール戦士が作図)

「寿命」を命の長さの意味で調べた研究もあります。ポーランドの研究者が2020年に発表した論文では、1923年より前に生まれた一流選手723人を調べ、GKはほかのポジションの選手より5〜8年長生きでした。DF・MF・FWの間には差がありませんでした。

スコットランドの元プロ選手7,676人を、年齢などをそろえた一般の人23,028人と比べた研究(2019年)もあります。元選手は70歳までは一般の人より死亡率が低く、70歳を過ぎると高くなっていました。心臓病や肺がんで亡くなる人は少ない一方、認知症などの神経の病気が主な死因となった人は約3.5倍でした。

サッカーに限らない研究では、1912〜2012年にオリンピックに出たアメリカの選手8,124人が、一般の人より5.1年長生きでした。一方でサッカーでは、頭への負担との関係が今も調べられています。

よくある質問

Q1. サッカー選手は何歳まで現役を続けられますか?

A. 年齢の上限はありません。2026年9月時点の最年長は、59歳の三浦知良選手(福島ユナイテッドFC)です。日本代表経験者219人の集計では引退は平均35.8歳で、40歳以上まで続けた選手は13.7%でした。

Q2. 「平均引退年齢26歳」は本当ですか?

A. 2000年代にJリーグの登録を外れた選手の平均年齢が約26歳だった、という数字です。キャリアサポートセンターの集計で、2010年の論文で紹介されました。登録を外れたあとも別のリーグで続けた選手が含まれるので、引退した年齢とは同じではありません。

Q3. ポジションで選手寿命は違いますか?

A. GKがやや長い傾向があります。日本代表経験者の集計ではGKの引退年齢が平均36.6歳で最も高く、ほかのポジションとの差は1歳ほどでした。イングランドの研究でも、GKの最後の出場は33.3歳、フィールドの選手は30.5歳でした。

Q4. 海外のサッカー選手は何歳で引退しますか?

A. イングランドの研究では、フィールドの選手がプロで最後に試合に出た年齢は平均30.5歳でした。プレミアリーグと代表でプレーした選手は33.4歳、4部どまりの選手は25.6歳と、レベルで大きく違います。

Q5. サッカー選手は長生きですか?

A. スコットランドの研究では、元プロ選手は70歳までは一般の人より死亡率が低い一方、認知症などの神経の病気で亡くなる割合は高いという結果でした。GKはフィールドの選手より長生きだったという研究もあります。

まとめ:「平均26歳」は登録を外れた年齢、代表経験者は35.8歳

  • 「平均引退年齢26歳」は、2000年代にJリーグの登録を外れた選手の平均年齢(キャリアサポートセンターの集計)
  • 日本代表経験者219人の引退年齢は平均35.8歳。2016〜2025年に引退した選手は平均38.2歳
  • ポジション別ではGKが36.6歳と最も高いが、ほかとの差は1歳ほど
  • イングランドでも上のリーグの選手ほど長く、プレミア+代表は33.4歳、4部どまりは25.6歳
  • 最年長は59歳の三浦知良選手で、福島への期限付き移籍の期間は2027年6月30日まで

サッカー選手のキャリアは、Jリーグ全体で見ると短い一方、トップレベルまで行った選手は30代後半まで続けるのが今は普通になっています。「何歳で引退するか」は、どのレベルでプレーしているかで大きく変わると考えると、数字の見え方がすっきりします。

※この記事の情報は2026年9月25日時点のものです。独自集計はWikipedia(英語版・日本語版)の選手欄とWikidataの生年月日をもとにしており、実際の引退の時期と1年ほどずれることがあります。出典:高橋潔・重野弘三郎「Jリーグにおけるキャリアの転機」(日本労働研究雑誌、2010年)、上代圭子・野川春夫(生涯スポーツ学研究、2013年)、Jリーグの登録選手の発表(2026年7月16日)、福島ユナイテッドFC公式(2025年12月30日・2026年6月25日)、サッカーキング(2026年8月19日)、ギネス世界記録、Jonesら(Knee Surgery, Sports Traumatology, Arthroscopy、2025年)、Śmigielskiら(International Journal of Environmental Research and Public Health、2020年)、Mackayら(New England Journal of Medicine、2019年)、Anteroら(British Journal of Sports Medicine、2020年)。