- J1とJ2は何が違うの?
- お金や観客数は、どれくらい差がある?
- 秋春制になった2026/27シーズンで、昇格・降格のしくみはどうなった?
J1とJ2のいちばん大きな違いは、お金と観客の規模です。Jリーグが公表した2025年度の経営情報では、1クラブ平均の売上高はJ1が65.1億円、J2が23.3億円で、約2.8倍の差がありました。一方で、クラブ数(20ずつ)や1クラブの試合数(38試合)など、リーグの形はほぼ同じです。この記事では、Jリーグの公式資料をもとに、2026/27シーズンのJ1とJ2の違いを数字で比べます。
J1とJ2の違いを一覧で比較【2026/27シーズン】
図の3つの数字は、どれもJ1がJ2の2倍を超えています。売上高と人件費は2025年度の決算、入場者数は2025シーズンのリーグ戦の平均です。リーグの形とお金の違いを、表にまとめました。
| 項目 | J1 | J2 | J3(参考) |
|---|---|---|---|
| クラブ数 | 20 | 20 | 20 |
| 1クラブの試合数 | 38 | 38 | 38 |
| 2026/27の開催期間 | 2026年8月7日〜2027年6月6日 | 2026年8月8日〜2027年5月23日 | 2026年8月8日〜2027年5月23日 |
| 外国籍選手(1試合の登録) | 5人まで | 4人まで | 4人まで |
| スタジアムの入場可能数(基準) | 1万5,000人以上 | 1万人以上 | 原則5,000人以上 |
| 1試合の平均入場者数(2025年) | 21,246人 | 8,888人 | 3,760人 |
| 1クラブ平均の売上高(2025年度) | 65.1億円 | 23.3億円 | 8.8億円 |
| 均等配分金(2026/27・1クラブ) | 2億7,500万円 | 1億500万円 | 2,250万円 |
| リーグ戦の賞金総額(2026/27) | 4.8億円 | 3,500万円 | 750万円 |
※Jリーグ公式の大会概要(2026/27)、Jリーグスタジアム基準、「2025年度 クラブ経営情報開示資料」、「2026/27シーズンの配分金について」をもとにフットボール戦士が作成。売上高の平均は決算がそろったクラブだけ(J1は18、J2は19、J3は16クラブ)。
クラブ数と試合数は、2024シーズンからJ1・J2・J3とも20クラブ・38試合にそろいました。つまり、J1とJ2の違いは「リーグの形」ではなく、お金・観客・スタジアムの3つに表れます。次の見出しから、1つずつ見ていきます。
お金の違い:売上高はJ1平均65.1億円、J2平均23.3億円
2025年度の決算で、1クラブ平均の売上高はJ1が65億1,400万円、J2が23億3,400万円でした。Jリーグの「2025年度 クラブ経営情報開示資料」(2026年5月26日発表・7月24日更新)の数字です。3月決算の柏・湘南と6月決算の札幌はまだ入っておらず、J1は18クラブ、J2は19クラブの平均です。
項目別で差が最も大きいのは入場料収入です。J1平均は12.1億円、J2平均は3.3億円で、約3.7倍の開きがあります。スポンサー収入はJ1が26.5億円、J2が11.9億円で、差は約2.2倍です。図のとおり、J2は売上の半分をスポンサー収入に頼っています。
Jリーグから受け取る配分金(開示資料の「Jリーグ配分金」)も、平均でJ1が4億2,700万円、J2が1億1,600万円と大きく違います。この配分金のしくみは、4つ目の見出しで説明します。
人件費はJ1平均22.9億円、J2平均7.8億円
選手や監督への支払いにあたる「トップチーム人件費」は、2025年度の平均でJ1が22億8,500万円、J2が7億8,000万円でした。売上高に占める割合はJ1が35%、J2が33%で、稼いだお金をチームにつぎ込む割合は近い水準です。なお、開示資料には選手1人あたりの平均年俸は載っていません。
J2でもJ1のクラブより売上が多いクラブがある
平均では大差がありますが、クラブごとに見ると順番は入れ替わります。2025年にJ2にいたジュビロ磐田の売上高は56億6,800万円で、J1の清水・新潟・東京V・京都・福岡・横浜FCを上回りました。J1で最も多いのは浦和の113億1,000万円、次いで川崎Fの100億6,900万円です。
観客数とスタジアムの違い:平均入場者はJ1が21,246人
図は、フットボール戦士のJリーグデータベースで、2026/27シーズンのJ1・J2各20クラブの本拠地の収容人数を集計したものです。J1は20クラブすべてが1万5,000人以上で、平均は31,433人でした。J2の平均は17,103人で、5クラブの本拠地は5,000人台です。
観客数にも同じくらいの差があります。2025シーズンのリーグ戦の1試合平均は、J1が21,246人、J2が8,888人でした。年間の総入場者数はJ1が807万3,557人、J2が337万7,480人です。平均入場者数の伸びは前年比でJ1が104%、J2が115%で、伸び率ではJ2が上回りました。
フットボール戦士の集計では、J1の平均観客数は2013年に17,199人で、2019年に20,751人まで増えていました。2025年の21,246人は、その2019年を上回る数字です。Jリーグも、J1の平均入場者数が史上初めて2万1千人を超えたと発表しています。
収容人数の差は、クラブライセンスのスタジアム基準から来ています。入場可能数はJ1が1万5,000人以上、J2が1万人以上です。椅子席もJ1は1万席以上、J2は8,000席以上が必要です。ただし「理想のスタジアム」の条件を満たし、理事会が認めた場合は、5,000人以上で全席が個席なら基準を満たすという例外もあります。J2の5,000人台の5クラブのうち、八戸・栃木シティ・宮崎は2026/27シーズンのJ1ライセンスを持っていません。
データの一覧:Jリーグ データベース(フットボール戦士)
放映権と配分金の違い:DAZNのお金はどう分けられる?
J1とJ2は、どちらもDAZNが全試合を配信しています。JリーグとDAZNは2023年3月に、2023年から2033年までの11年間で約2,395億円の放映権契約を結びました。対象はJ1・J2リーグとJ1昇格プレーオフです。J3も、2026年3月に2032/33シーズンまでのDAZNでの放映が決まりました。
この契約はリーグ全体でまとめて結ばれていて、公式発表にJ1分とJ2分の内訳はありません。クラブにお金が届くのは、Jリーグからの「配分金」という形です。
2026/27シーズンの均等配分金は、1クラブあたりJ1が2億7,500万円、J2が1億500万円です。2025年はJ1が2.5億円、J2が1億円だったので、どちらも増えました。この中には、放映権料(公衆送信権料)を均等に分けた分のほか、アカデミー支援費なども含まれます。
差をさらに広げるのが「理念強化配分金」です。2026/27シーズンは総額約21.6億円で、競技順位の分はJ1の上位クラブだけが対象になります。例えば2025年のJ1で1位のクラブは、2026/27シーズンの支給基準額が2億5,000万円です(3年に分けて支給される2回目。審査を経て11月に決定)。賞金も大きく違い、J1の優勝賞金は3億円、J2の優勝賞金は2,000万円です。
昇格・降格と秋春制:2026/27から何が変わった?
Jリーグ公式チャンネル「新たなる一歩を、あなたと|2026/27明治安田Jリーグ 新開幕」(2026年8月公開)。秋春制で最初のシーズンの開幕映像です
2026/27シーズンは、Jリーグが秋春制に移って最初のシーズンです。J1は2026年8月7日に開幕し、最終節は2027年6月6日です。J2は8月8日に開幕し、2027年5月23日に終わります。
J1とJ2の入れ替えは3クラブずつです。J1の下位3クラブがJ2に降格します。J2は上位2クラブが自動昇格し、3位から6位の4クラブが戦うJ1昇格プレーオフの優勝クラブが3つ目の枠をつかみます。J1ライセンスのないクラブは、順位がよくても昇格やプレーオフへの出場ができません。
2026年2〜6月の特別シーズン(百年構想リーグ)は昇格・降格がなかったため、2026/27の顔ぶれは2025シーズンの結果で決まりました。J2から水戸・長崎・千葉がJ1に上がり、J1から横浜FC・湘南・新潟がJ2に下がっています。ルールの面では、外国籍選手を試合に登録できる人数がJ1は5人、J2は4人という違いがあります。
よくある質問
A. お金と観客の規模です。2025年度の1クラブ平均の売上高はJ1が65.1億円、J2が23.3億円で約2.8倍でした。2025シーズンの1試合平均の入場者数は、J1が21,246人、J2が8,888人で約2.4倍です。
A. 選手の平均年俸は、Jリーグの開示資料には載っていません。チーム全体の「トップチーム人件費」の平均は、2025年度でJ1が22.9億円、J2が7.8億円でした。1人あたりの金額は、クラブごとの選手数で変わります。
A. 2026/27シーズンの金額で比べると、均等配分金だけで1億7,000万円の差があります(J1が2億7,500万円、J2が1億500万円)。ただし売上全体の増え方はクラブしだいです。2025年にJ1に上がった清水は、2025年度の売上高が前年より3億5,000万円増えましたが、横浜FCは1,100万円減りました。
A. J3はさらに規模が小さくなります。2025年度の1クラブ平均の売上高は8.8億円、2025シーズンの1試合平均の入場者数は3,760人でした。スタジアムの基準は原則5,000人以上で、2026/27の均等配分金は1クラブ2,250万円です。
A. J1もJ2も、DAZNが全試合を配信しています。DAZNとの放映権契約は2033年まで結ばれていて、J3も2032/33シーズンまでDAZNでの放映が決まっています。
まとめ:J1とJ2の差は「お金・観客・スタジアム」
- J1とJ2は2026/27シーズンも20クラブずつ・38試合で、リーグの形はほぼ同じ
- 2025年度の平均売上高はJ1が65.1億円、J2が23.3億円で約2.8倍
- 2025シーズンの平均入場者数はJ1が21,246人、J2が8,888人で約2.4倍
- スタジアムの基準はJ1が1万5,000人以上、J2が1万人以上
- 均等配分金はJ1が2億7,500万円、J2が1億500万円で、理念強化配分金はJ1上位だけ
J1とJ2は同じ形のリーグですが、1つ上がるだけでお金と注目度が大きく変わります。だからこそ、J2の昇格争いとJ1の残留争いは毎年激しくなります。クラブごとの観客数と売上の順位は、こちらの記事で比べています。
※この記事の情報は2026年9月25日時点のものです。出典:Jリーグ「2025年度 クラブ経営情報開示資料」(2026年5月26日・7月24日更新)、「2026/27シーズンの配分金について」(2026年7月28日)、J1・J2大会概要(2026/27)、Jリーグスタジアム基準、「JリーグとDAZNの新たな放映権契約について」(2023年3月30日)、「明治安田J3リーグ 2032/33シーズンまでのDAZNでの放映が決定」(2026年3月17日)、J.LEAGUE SEASON REVIEW 2025「2025シーズンの入場者数とその要因」。
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