ルヴァンカップはいらない?観客はリーグ戦の3割・5つの理由【2026/27】

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こんな疑問を持つ方へ
  • ルヴァンカップが「いらない」と言われるのはなぜ?
  • 本当に観客は少ないの?日程はそんなに詰まっているの?
  • 2026/27シーズンの新しい方式で、何が変わったの?

ルヴァンカップが「いらない」と言われる主な理由は、観客の少なさ、平日中心の日程、主力を休ませやすいこと、ACLにつながらないこと、方式の変わりやすさの5つです。フットボール戦士がJリーグ公式データサイトで数えると、2025年のルヴァンカップの1試合平均(決勝を除く)は、J1リーグ戦の約3割でした。

ただし、同じクラブのホーム試合どうしで比べると、差は2019年より縮んでいます。決勝には6万人を超える観客が集まります。この記事では、数字と公式発表をもとに「いらない」論を1つずつ確かめます。

ルヴァンカップが「いらない」と言われる5つの理由

12345 観客が少ない 平日の試合が多い 主力を休ませやすい 方式が変わりやすい ACLにつながらない 1試合平均はJ1リーグ戦の約3割(2025年) 2026/27は日程が決まった64試合中56試合が平日 先発の細かい決まりは2019年に撤廃 2024年と2026/27に大きく変更 2027/28以降も優勝で出場権なし
「いらない」と言われる5つの理由と、それを裏づける数字(Jリーグ公式データサイト・大会概要、JFA・Jリーグの発表をもとにフットボール戦士が集計・作図)

5つのうち、観客数と日程・主力温存は、次の2つの章でデータを示します。ここでは、ACLとの関係を先に整理します。

ルヴァンカップで優勝しても、ACL(アジアの大会)の出場権はもらえません。JFAの理事会が2026年8月20日に決めた方法では、2027/28シーズン以降のACLに出るのは、J1の1〜5位と天皇杯の優勝クラブです。同じ国内カップ戦でも、天皇杯にはアジアへの切符があり、ルヴァンカップにはない。この差が「タイトルの重みが軽い」と言われる理由です。

優勝賞金は2026/27シーズンも1億5千万円です。賞金と出場権の詳しい決まりは、下の記事で解説しています。

観客数はJ1リーグ戦の約3割【フットボール戦士の集計】

J1リーグ戦 ルヴァン杯(決勝を除く) 201020152019202320242025 18,428人9,848人(53%) 17,803人7,388人(41%) 20,751人7,372人(36%) 18,993人8,551人(45%) 20,355人5,843人(29%) 21,246人6,417人(30%)
1試合平均の入場者数。かっこ内はJ1リーグ戦を100としたときのルヴァン杯の割合(Jリーグ公式データサイトの全試合の記録をもとにフットボール戦士が集計・作図)

観客が少ないという声は、数字で見ても当たっています。Jリーグ公式データサイトの全試合の記録を集計すると、2025年のルヴァンカップは決勝を除く68試合の平均が6,417人でした。同じ年のJ1リーグ戦は21,246人で、ルヴァンカップはその約3割です。2010年は約5割あり、差は広がってきました。

ただし、この比べ方には落とし穴があります。2024年からJ2・J3のクラブも参加し、小さなスタジアムでの試合が増えたからです。そこで、同じホームクラブの「その年のリーグ戦のホーム平均」と比べ直しました。

年比べた試合リーグ戦のホーム平均を100とすると
2019年68試合37
2023年72試合45
2024年69試合58
2025年68試合64

※決勝(中立地)を除くルヴァン杯の入場者数の合計を、同じホームクラブのその年のリーグ戦ホーム平均の合計と比べた値。Jリーグ公式データサイトをもとにフットボール戦士が集計。

同じクラブで比べると、ルヴァンカップの入場者数はリーグ戦の37%(2019年)から64%(2025年)まで上がりました。全60クラブが参加する方式になってから、差は縮んでいます。

2025年の平均は、1stラウンドが4,116人、準々決勝が13,066人、準決勝が17,108人で、勝ち進むほど増えました。一方、2026/27の1回戦(J2・J3のクラブのホームで22試合)は平均1,770人で、同じクラブのリーグ戦ホーム平均の38%にとどまりました。2026/27のリーグ戦はまだ序盤なので、この割合は今後変わる可能性があります。

過密日程と主力温存:2026/27は9割近くが平日開催

2019年2023年2024年2025年2026/27 (予定) 62/69試合46/73試合58/70試合58/69試合56/64試合 90%63%83%84%88% 平日=月〜金曜日。2026/27は大会概要の日程から
ルヴァンカップの試合のうち平日に行われた割合(Jリーグ公式データサイトの試合記録、2026/27はJリーグ公式サイトの大会概要をもとにフットボール戦士が集計・作図)

ルヴァンカップは、週末のリーグ戦の合間の平日に組まれることが多い大会です。2025年は69試合中58試合が平日でした。2026/27はJリーグの大会概要によると、日程が決まった64試合のうち56試合が火曜か水曜で、決勝の日程はまだ決まっていません。

平日開催が多いと、選手は週2試合の連戦になりやすく、仕事帰りのファンは会場に行きにくくなります。「過密日程」と「観客の少なさ」は、同じ根から出ている問題と言えます。

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上は、Jリーグ公式のInstagramが2026年9月28日に、翌日の9月29日(火)に組まれたルヴァンカップ1stラウンド2回戦の対戦カードを伝えた投稿です。

日程の負担が大きいことは、大会の決まりにも表れています。ACLに出るクラブが予選を免除される形は、英語版Wikipediaによると2003年大会からありました。2026/27も、ACLに出る6クラブは4回戦か準々決勝から登場します。

主力温存は、決まりの上でも認められている

「控え選手ばかりで本気に見えない」という不満もあります。かつては、ルヴァンカップなどの先発に一定数のプロA契約選手(主力級の契約の選手)を入れる細かい決まりがありました。2018年には湘南が決まりを破ったとして、制裁金600万円の処分を受けています。

Jリーグはこの細かい決まりを2019年シーズンから撤廃しました。サッカーキングの報道によると、理由の1つは「若手選手の育成を目的とした出場機会の創出」です。2023年大会では、21歳以下の日本人選手を1人以上先発させる義務もありました。ルヴァンカップは、Jリーグ自身が若手の出場の場として位置づけてきた大会なのです。

大会方式は何度も変わった:1992年からの年表

1992年1995年2016年2023年2024年2026年2026/27 ヤマザキナビスコカップとして開始(10クラブ) 開催なし 大会名が「YBCルヴァンカップ」に J1中心のグループステージはこの年が最後 2〜6月の特別大会の期間は開催なし J1〜J3の全60クラブのノックアウト方式に 秋春制で2ラウンド制に 大会名も変更
ルヴァンカップの主な変更(ヤマザキビスケット「ルヴァンカップの33年」、Jリーグ公式サイト、英語版Wikipediaをもとにフットボール戦士が作図)

ルヴァンカップは方式が変わりやすい大会です。英語版Wikipediaも、五輪やW杯などの日程に合わせて方式がほぼ毎年変わってきたと説明しています。フットボール戦士の集計では、2010年以降の16大会で行われた試合数は27〜73試合で、7通りに分かれました。

いちばん大きな変更は2024年です。それまではJ1の全クラブとJ2の2クラブ、計20クラブが中心の大会でした。2024年からはJ1〜J3の全60クラブが参加し、グループステージをやめて勝ち抜き戦(ノックアウト方式)になりました。

さらに、Jリーグが秋春制に移ったため、2026年2〜6月の特別大会(百年構想リーグ)の期間はルヴァンカップを開いていません。秋に始まる2026/27の大会は、プレーオフラウンドをなくした2ラウンド制です。毎年のように形が変わるので、ルールを追うのが大変だと感じる人がいるのも無理はありません。

それでも大会が続く理由:決勝は6万人、下剋上も起きる

Jリーグ公式チャンネル「【公式】ハイライト:名古屋グランパスvsアルビレックス新潟」(2024年11月2日公開)。62,517人が入った2024年大会の決勝です

ルヴァンカップの決勝は、Jリーグで屈指の観客を集める試合です。2024年の決勝(名古屋 3-3 新潟、PK戦で名古屋が優勝)には62,517人が入り、Jリーグによるとルヴァンカップの最多記録になりました。2025年の決勝(広島 3-1 柏)の62,466人は、2025年のJリーグ公式試合で最も多い数でした。

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上は、Jリーグ公式のInstagramが2025年11月1日に、2025JリーグYBCルヴァンカップでサンフレッチェ広島が3年ぶり2度目の優勝を果たしたことを伝えた投稿です。

全60クラブが参加する方式は、下のリーグのクラブに大きな舞台を用意しました。1stラウンドは原則として下のリーグのクラブのホームで行われます。Jリーグのシーズンレビューによると、2024年は八戸が鹿島を迎えた試合でクラブ史上最多の4,844人を記録しました。鳥取と浦和の試合も7,677人で、鳥取のその年の最多でした。

若手の登竜門としての顔もあります。大会の若手の賞であるニューヒーロー賞は、2004年に長谷部誠選手、2014年に宇佐美貴史選手、2019年に中村敬斗選手、2021年に鈴木彩艶選手が受けています。

2026/27の新方式と、ルヴァンカップを見る方法

スカパー!国内サッカー「松本山雅FC×湘南ベルマーレ」(2026年9月10日公開)。1回戦でJ3の松本がJ2の湘南をPK戦で破った試合です

2026/27シーズンの大会名は「Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ」です。2026年9月2日に開幕し、J1〜J3の全60クラブが参加しています。1stラウンドは1試合で決着し、勝ち上がった6クラブとACLに出る鹿島・神戸の8クラブで準々決勝からのプライムラウンドを戦います。

ラウンド日程方式
1stラウンド(1〜4回戦)2026年9月2日〜10月28日1試合で決着
準々決勝2026年11月11日・15日ホーム&アウェイ
準決勝2027年3月24日・28日ホーム&アウェイ
決勝未定中立地で1試合

※Jリーグ公式サイト「大会概要」より(2026年9月26日確認)。

準決勝が翌年の3月にある、シーズンをまたぐ日程です。夏場の連戦が多いという、これまでの批判の一部には当てはまらなくなりました。一方で、平日開催が中心なのは変わりません。

テレビでは、フジテレビとスカパー!が全65試合をライブで放送・配信すると、Jリーグが2026年7月に発表しています。平日夜の試合を見逃したくない方は、スカパー!の公式サイトで放送予定と料金プランを確認できます。

よくある質問

Q1. ルヴァンカップは廃止されるのですか?

A. 2026年9月26日時点で、廃止の発表はありません。2026/27シーズンは「Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ」として9月2日に開幕しました。

Q2. ルヴァンカップの観客は本当に少ないのですか?

A. リーグ戦より少ないのは事実です。2025年の1試合平均(決勝を除く)は6,417人で、J1リーグ戦の約3割でした。同じホームクラブのリーグ戦と比べると64%で、2019年の37%より差は縮んでいます。

Q3. ルヴァンカップで優勝するとACLに出られますか?

A. 出られません。2027/28シーズン以降のACLの出場枠は、J1の1〜5位と天皇杯の優勝クラブに割り当てられます。

Q4. 2025年のルヴァンカップはどこが優勝しましたか?

A. サンフレッチェ広島です。2025年11月1日の決勝で柏レイソルに3-1で勝ちました。

Q5. 2026/27のルヴァンカップはどこで見られますか?

A. フジテレビとスカパー!が、全65試合をライブで放送・配信します。

まとめ:「いらない」論の多くは数字で裏づけられるが、差は縮んでいる

  • 「いらない」と言われる理由は、観客・平日中心の日程・主力温存・ACLにつながらないこと・方式の変わりやすさの5つ
  • 2025年の1試合平均(決勝を除く)は6,417人で、J1リーグ戦の約3割
  • 同じホームクラブのリーグ戦と比べると、37%(2019年)から64%(2025年)まで差が縮んだ
  • 2026/27は日程が決まった64試合中56試合が平日で、優勝してもACLの出場権はない
  • 決勝は2023年から3年続けて6万人超。フジテレビとスカパー!が全65試合を放送・配信する

観客の少なさや平日中心の日程など、「いらない」と言われる理由の多くは数字でも確かめられます。それでも、全60クラブが参加する方式になってから、リーグ戦との差は縮みました。秋春制で初めての大会がどう受け止められるかは、2027年の決勝まで見守る必要があります。

※この記事の情報は2026年9月26日時点のものです。出典:Jリーグ公式データサイト(試合記録・入場者数)、Jリーグ公式サイト「大会概要(Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ)」、「2024JリーグYBCルヴァンカップ 大会方式および試合方式について」(2023年12月19日)、「2023シーズン U-21選手出場施策について」、「2026/27Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 放映・配信決定のお知らせ」(2026年7月24日)、「ACLE・ACL2における2027/28シーズン以降のクラブノミネーション方法が決定」(2026年8月20日)、J.LEAGUE SEASON REVIEW 2024・2025、ヤマザキビスケット「ルヴァンカップの33年」、サッカーキング(2018年11月20日)、英語版Wikipedia「J.League Cup」。