UEFAチャンピオンズリーグアンセムの歌詞・和訳・意味・読み方まとめ

言わずと知れたサッカー界屈指のアンセム、UEFAチャンピオンズリーグ・アンセム。

その荘厳なメロディーは、試合開始前のスタジアムに響き渡り、世界中のサッカーファンの心を高揚させます。単なる試合のテーマ曲としてだけでなく、大会のブランドイメージを象徴するアイコンとしての地位を確立しています 。UEFAの公式サイトでも「アンセムは今やトロフィーと同じくらい象徴的だ」と述べられており、その影響力の大きさが伺えます 。  

本記事では、チャンピオンズリーグ アンセムの日本語訳、原語歌詞、読み方はもちろん、その歴史、作曲秘話、込められた意味、そして数々の感動的なエピソードまで、徹底的に解説します。

UEFAチャンピオンズリーグアンセムとは?

チャンピオンズリーグ・アンセムとは、UEFAチャンピオンズリーグの公式テーマ曲です。

この曲は大会の象徴として、チャンピオンズリーグの全試合の選手入場時に必ず流されます。また、テレビ中継の開始時や終了時、さらには試合後の優勝トロフィー授与シーンでも流れるのがお約束です​。

公式名称は特になく、単に「UEFAチャンピオンズリーグ・アンセム」と呼ばれます。

アンセムは約3分間の合唱付き管弦楽曲で、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏とセントマーティン・イン・ザ・フィールズ合唱団(アカデミー室内管弦楽団コーラス部)による歌唱で録音されています​。

UEFAチャンピオンズリーグアンセムの歌詞

アンセムの歌詞にはUEFAの公用語である英語・フランス語・ドイツ語の3言語が織り交ぜられています​。以下が公式歌詞の全文です。

Ce sont les meilleures équipes (フランス語)
Es sind die allerbesten Mannschaften (ドイツ語)
The main event (英語)

Die Meister (ドイツ語)
Die Besten (ドイツ語)
Les grandes équipes (フランス語)
The champions (英語)

Une grande réunion (フランス語)
Eine grosse sportliche Veranstaltung (ドイツ語)
The main event (英語)

Ils sont les meilleurs (フランス語)
Sie sind die Besten (ドイツ語)
These are the champions (英語)

Die Meister (ドイツ語)
Die Besten (ドイツ語)
Les grandes équipes (フランス語)
The champions (英語)

歌詞の日本語訳(和訳)

ここに集うのは最高のチーム
彼らこそまさに最高のチーム
まさにこれがメインイベント

王者たち
最高の存在
偉大なるチームたち
チャンピオン

素晴らしい集い
大規模なスポーツの祭典
まさにこれがメインイベント

彼らは最高です
彼らは最高です
彼らこそチャンピオン

王者たち
最高の存在
偉大なるチームたち
チャンピオン

全体として、「ヨーロッパ最高のチームたちが集うチャンピオンズリーグはまさに特別な大会であり、彼らこそがチャンピオンである」という意味合いになります。

歌詞のカタカナ表記(読み方)

Ce sont les meilleures équipes (仏) – スソン レ メイユール ゼキープ
Es sind die allerbesten Mannschaften (独) – ズィー ズィン ディー アラーベステン マンシャフテン
The main event (英) – ザ メイン イヴェント

Die Meister (独) – ディー マイスター
Die Besten (独) – ディー ベステン
Les grandes équipes (仏) – レ グランデ ゼキープ
The champions (英) – ザ チャンピオンズ

Une grande réunion (仏) – ユヌ グラン レユニオン
Eine große sportliche Veranstaltung (独) – アイネ グローセ シュポートリッヒェ フェアアンシュタルトゥング
The main event (英) – ザ メイン イヴェント

Ils sont les meilleurs (仏) – イル ソン レ メイユール
Sie sind die Besten (独) – ズィー ズィン ディー ベステン
These are the champions (英) – ズィーズ アー ザ チャンピオンズ

Die Meister (独) – ディー マイスター
Die Besten (独) – ディー ベステン
Les grandes équipes (仏) – レ グランデ ゼキープ
The champions (英) – ザ チャンピオンズ

多少細かい発音のズレはありますが、カタカナ読みを参考にすると大体の雰囲気で一緒に口ずさめるでしょう。特に最後の「ザ・チャンピオンズ!」の部分は繰り返しもあり、とても覚えやすいですね。

UEFAチャンピオンズリーグアンセムの歌詞の意味と象徴的なフレーズ解説

歌詞全体の内容は前述の和訳の通りですが、その意味合いは非常にシンプルです。

【最高のチームが集う主役の舞台】【彼らこそチャンピオン(王者)である】というメッセージを、英・仏・独3か国語で繰り返し歌い上げています。

言ってみれば、「チャンピオンズリーグは欧州最高峰の大会であり、出場するクラブは皆誇り高き王者たちなのだ」ということを讃える賛歌なのです。

歌詞中でも特に有名なのが、「Die Meister, Die Besten, Les grandes équipes, The champions」というフレーズでしょう​。

ドイツ語・フランス語・英語の順で「王者たち、最高の者たち、偉大なチームたち、チャンピオン」という意味の言葉が畳み掛けるように歌われます。言葉そのものは難しくありませんが、この3言語ミックスが独特の響きを生み出し、聞く者に強烈な印象を残します。「ザ・チャンピオンズ!」という最後の決めフレーズも耳に残りますね。

なぜ3言語なのかというと、UEFA(欧州サッカー連盟)の公用語が英語・フランス語・ドイツ語だからです​。

チャンピオンズリーグは多様な国のクラブが競い合う場ですが、特定の国の言語に偏らないこの歌詞構成により「欧州全体の大会」という公平性・普遍性が表現されています。

また、3言語それぞれの響きが組み合わさることで、重厚でクラシカルな雰囲気が増しているのもポイントです。

歌詞自体のボリュームは決して多くなく、内容も繰り返しが中心でシンプルです。これはアンセムが楽曲の荘厳さや響きのインパクトを重視して作られているためで、意味を伝えるというよりは「雰囲気を作る」ことに主眼が置かれているからでしょう​。

そのシンプルさゆえに世界中どんなファンでも覚えやすく、また言葉が分からなくても「何やら凄そうだ」という空気感が伝わってくるのです。

UEFAチャンピオンズリーグアンセムの作曲者と制作の背景

作曲者はトニー・ブリテン氏

チャンピオンズリーグ・アンセムは、イギリスの作曲家トニー・ブリテン氏によって作曲されました 。

王立音楽大学の卒業生であるブリテン氏は、そのキャリアの初期には劇場での音楽監督を務め、その後、著名なプロデューサーであるキャメロン・マッキントッシュとも仕事をしていました 。

意外なことに、ブリテン氏にとってチャンピオンズリーグ・アンセムは、初めて手がけたスポーツ関連の音楽だったと語られています 。

制作されたのは1992年

1992年は、ヨーロピアンカップがUEFAチャンピオンズリーグへと名称変更された歴史的な年であり、この名称変更に伴い、新たなブランディング戦略の一環としてアンセムが制作されました 。

当時のヨーロッパサッカー界は、フーリガン問題が深刻な社会問題となっており、UEFAは大会のイメージを一新し、より洗練された、高尚なものにしたいという強い意図を持っていました 。

ヘンデルの「Zadok the Priest」からのインスピレーション

アンセムのあの荘厳なメロディーは、ドイツの作曲家ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルが1727年に作曲した戴冠式アンセム「Zadok the Priest」(ザドク祭司)を基にアレンジされています 。

ブリッテン氏は、ヘンデルの楽曲の冒頭部分にある、高揚感のある弦楽器のフレーズを「拝借した」と率直に語っています 。  

「Zadok the Priest」は、イギリス国王の戴冠式で伝統的に演奏される、非常に荘厳で格式高い楽曲として知られています 。

UEFAがこの楽曲をアンセムのベースに選んだ背景には、チャンピオンズリーグをヨーロッパの頂点を決める、権威ある最高峰の大会として印象づけるという明確な意図があったと考えられます 。

なぜこのアンセムが作られたのか?

UEFAがチャンピオンズリーグのアンセムを制作するにあたっては、単に新しい大会にテーマ曲が必要だったというだけでなく、当時のサッカー界を覆っていたフーリガン問題によって傷ついたイメージを刷新し、「美しいゲーム」としてのサッカーの魅力を再び世界に示すという強い思いがありました 。

また、1990年にイタリアで開催されたワールドカップにおいて、「三大テノール」が素晴らしいパフォーマンスを披露し、クラシック音楽が世界的な注目を集めていたことも、UEFAがクラシック音楽を基調としたアンセムを採用する上で影響を与えた可能性があります 。  

アンセムは選手たちのモチベーションを高める

チャンピオンズリーグのアンセムは、試合開始前にスタジアムの雰囲気を一気に高め、集まったファンを興奮の渦へと巻き込みます 。多くのトップレベルの選手たちも、このアンセムを聴くと、普段の試合とは異なる特別な感情が湧き上がると語っています 。  

例えば、ユヴェントスの伝説的なゴールキーパーであるジャンルイジ・ブッフォンは、「チャンピオンズリーグ・アンセムを聴くのはいつも感動的だ」と語っています 。

また、クリスティアーノ・ロナウドは、試合前のウォーミングアップ中にアンセムを口ずさんでいる様子が度々ビデオに捉えられており、彼にとっても特別な曲であることが伺えます 。

さらに、リオネル・メッシもUEFAのインタビューに対し、「ピッチに出てあの曲を聴くと、特別な試合だと感じる。この大会がいかに特別で重要かを思い出させてくれる」と語っており、アンセムが彼のモチベーションを高める重要な要素となっていることがわかります 。

アーリング・ブラウト・ハーランドに至っては、自身の目覚ましアラームにこのアンセムを設定しているほどであり、日常的にその高揚感を感じているようです 。

かつてトッテナム・ホットスパーに所属していたガレス・ベイルは、インタビューの中で、チャンピオンズリーグへの出場を確実にするためにチームを離れたいと語り、「あの音楽を聴きたいんだ。あれを聴くと、本当に誇りに思えるんだ」とアンセムへの特別な思いを明かしています 。

アンセムは、選手たちにとって、まさに夢の舞台であるチャンピオンズリーグで戦うことの誇りと、勝利への強いモチベーションを高める魔法のような力を持っていると言えるでしょう 。

UEFAチャンピオンズリーグアンセムが持つ独自性とは

他のスポーツの代表的なアンセムはロックやヒップホップが多い

世界には、チャンピオンズリーグのアンセム以外にも、多くのスポーツイベントを象徴する印象的なアンセムやテーマ曲が存在します。

例えば、アメリカのプロスポーツリーグであるNFL、NBA、MLBなどでは、試合前にアップテンポで、歌詞のあるロックやヒップホップの楽曲がよく使用されます 。

これらの楽曲は、ファンの興奮を高め、会場の雰囲気を盛り上げるのに一役買っています。また、UEFAの主催する別の大会であるヨーロッパリーグのアンセムは、より現代的で力強い印象の楽曲となっています 。

クラシック音楽を基調とした荘厳な雰囲気

チャンピオンズリーグのアンセムが他の多くのスポーツアンセムと一線を画す最も大きな特徴は、そのクラシック音楽を基調とした荘厳な雰囲気でしょう 。

ヘンデルの「Zadok the Priest」という、もともとイギリス国王の戴冠式のために作曲された格式高い楽曲をベースにしていることが、この独特の雰囲気を生み出している最大の理由です 。

多言語歌詞が示す国際性

英語、フランス語、ドイツ語というUEFAの3つの公用語で歌詞が構成されている点も、チャンピオンズリーグ・アンセムの大きな特徴の一つです 。

この多言語性は、ヨーロッパの多様な文化を反映しており、世界中から集まるトップクラブと選手、そしてファンを一つにするという、大会の国際的な性格を象徴しています。

データで見るUEFAチャンピオンズリーグアンセムの影響力

最後に、チャンピオンズリーグという大会の規模や視聴者数に触れておきましょう。これらのデータを見ると、なぜアンセムがこれほど多くの人々の心を掴むのかが一層明らかになります。

UEFAチャンピオンズリーグは欧州各国のトップクラブが競う大会であり、その世界的な注目度は他のスポーツイベントと比べても群を抜いています。

例えば、チャンピオンズリーグ決勝は「年間でも世界で最も視聴されるスポーツイベント」と称されるほどで、200以上の国と地域で生中継されます​。

2014年の決勝(レアル・マドリード対アトレティコ・マドリード)では、テレビでの推定平均視聴者数が約1億6500万人、一部でも視聴した人の累計は約3億8000万人に達したと報告されています​。

最近では更にデジタル配信なども加わり、その数は増加傾向です。大会全体でも毎節1億人規模が視聴しているともいわれ、まさに桁違いのスケールです。

こうした視聴者数は、アメリカンフットボールのスーパーボウルなどと比べても遜色なく、むしろチャンピオンズリーグ決勝の方が世界全体では多くの目を集めているというデータもあります。

ある調査では、2024年のチャンピオンズリーグ決勝は推定4億5000万人が視聴し、同年のNFLスーパーボウルの2倍近い世界視聴者を記録したとの報道もありました​。

これだけの人々が見る大舞台ですから、アンセムの持つ宣伝効果・ブランディング効果も絶大です。

チャンピオンズリーグの試合を一度でも見たことがある人なら、たとえ普段クラシック音楽に馴染みがなくても「♪チャーンピオ〜ン(Champions)…」というフレーズを記憶してしまうでしょう。

それが世界中で繰り返されることで、このアンセムはサッカーのみならずスポーツ界全体で最も認知されたテーマ曲の一つとなりました。大会のスポンサー企業のテーマ曲や他の競技大会のアンセムが存在しても、チャンピオンズリーグ・アンセムほど広く浸透し愛されている例は稀です。

観客動員数の面でもチャンピオンズリーグはトップクラスで、ヨーロッパ中の大観衆がスタジアムでこの曲を聴いています。

大会の栄光を求めて戦う選手・監督・スタッフ、そしてそれを見守る何十万人(テレビの前では何億人)のファン、その全ての高揚感がアンセムに凝縮されていると言っても過言ではありません。

まとめ

UEFAチャンピオンズリーグ・アンセムの歌詞や意味、そして制作背景や演出効果などを詳しく見てきました。

簡潔な歌詞には「欧州最高のチームたちを讃える」という普遍的なメッセージが込められ、重厚な音楽は選手と観客の心を高ぶらせ、大会のブランドイメージを象徴的に体現しています。

作曲者トニー・ブリテンの狙い通り、ヘンデル風の荘厳さと3か国語の響きが融合したこの曲は、まさに現代の「スポーツ賛歌」の金字塔と言えるでしょう。

初心者の方も、和訳や読み方を知ったことで「あのフレーズはこんな意味だったのか」と新たな発見があったかもしれません。

ぜひ次回チャンピオンズリーグの試合を見る際には、アンセムの歌詞に思いを馳せながら鑑賞してみてください。きっとこれまで以上に心震える体験になるはずです。そして、アンセムが流れた瞬間に訪れるあの独特の緊張感と高揚感こそ、サッカーがキング・オブ・スポーツたる所以なのだと改めて実感できるでしょう。