サッカー日本代表の背番号の決め方とは?スポンサーや協会の意向で決まる?

サッカー日本代表の背番号の決め方にはどんなルールや背景があるのでしょうか?

この記事では、日本代表の背番号について、基本的な決定方法からポジションとの関係、歴代のエースナンバーを背負ったスター選手、各大会ごとの背番号一覧、有名なエピソード、クラブとの違い、そして背番号に対するサポーターやメディアの注目まで網羅的に解説します。

サッカー日本代表の背番号の決め方とは?

まず、日本代表の背番号は誰が決めているのかを見てみましょう。実は、日本代表の背番号決定には日本サッカー協会(JFA)とスポンサーのアディダスが深く関与しています​。

元日本代表の遠藤保仁選手(背番号17を長年背負った守備的MF)は2014年に代表復帰した際、「背番号は協会とアディダスが決めているから何番でも良かった」と率直に語っています​。

この発言からも、日本代表では監督自身が自由に番号を振るというより、協会側がスポンサー企業と調整して決定していることがわかります。

具体的には、日本代表ユニフォームのサプライヤーであるアディダス社が背番号決定に強い影響力を持っており、特にエースナンバー「10番」を誰に付けるかについてスポンサーの意向が反映されやすいと言われています​。

実際、歴代の日本代表「10番」を見ると、名波浩選手、中村俊輔選手、香川真司選手といった、アディダスと契約しているスター選手が名を連ねています​。

協会とスポンサーにとって背番号10は特別な番号であり、「チームの顔」となる選手に付けたいという思惑があるようです。

もっとも、すべてがスポンサー任せというわけではありません。

最近では、選手自身の希望やチーム内の話し合いで背番号を決めるケースも出てきました。例えば、本田圭佑選手や内田篤人選手が日本代表で背番号を変更した際は本人たちの希望によるものでした​。

本田選手は2010年南アフリカW杯では18番を付けて活躍しましたが、2014年ブラジルW杯では「与えられた番号ではなく自分の好きな番号を付けたい」との理由から背番号を18から4番に変えています​。

監督のザッケローニもこれを容認し、本田選手は攻撃的MFながら異例の4番を背負いました。このように、スポンサーの意向+協会の決定が基本にありつつ、近年では選手の希望も考慮される柔軟な運用になってきています。

さらに、大会ごとのルールの違いも背番号決定に影響します。FIFAワールドカップなどの公式大会では、登録選手数に合わせて1番から順に背番号を付け、番号を飛ばすことはできません​。

また通常、1番はGKに割り当てられます。例えば1998年フランスW杯では登録22名だったため1〜22番が使用され、GK小島伸幸選手が1番、当時正GKとして全試合出場した川口能活選手は20番でした​。

大会によっては監督が「象徴的な番号をあえて空ける」ケースもあります。実際に2023年3月の代表戦では、10番が空き番号となり話題を呼びました。森保一監督によれば「10番は特別な番号。今後の活動を通じて慎重に決めたい」との協会方針で、一旦誰にも与えず様子を見たのです​。

このように、背番号10の扱いひとつとっても協会・スポンサーの思惑や大会状況によって決定方法が異なることがあります。

日本代表の背番号はスポンサーや協会の意向がありつつも、最終的には選手の希望によって決定している

歴代W杯サッカー日本代表の背番号リスト

1998年フランス大会(初出場、監督:岡田武史)

背番号ポジション選手名所属クラブ
1GK小島伸幸ベルマーレ平塚
2DF名良橋晃鹿島アントラーズ
3DF相馬直樹鹿島アントラーズ
4DF井原正巳横浜マリノス
5DF小村徳男横浜マリノス
6MF山口素弘横浜フリューゲルス
7MF伊東輝悦清水エスパルス
8MF中田英寿ベルマーレ平塚
9FW中山雅史ジュビロ磐田
10MF名波浩ジュビロ磐田
11MF小野伸二浦和レッズ
12FW呂比須ワグナーベルマーレ平塚
13DF服部年宏ジュビロ磐田
14FW岡野雅行浦和レッズ
15MF森島寛晃セレッソ大阪
16DF斉藤俊秀清水エスパルス
17DF秋田豊鹿島アントラーズ
18FW城彰二横浜マリノス
19DF中西永輔ジェフ市原
20GK川口能活横浜マリノス
21GK楢﨑正剛横浜フリューゲルス
22MF平野孝名古屋グランパス

背番号10は名波浩選手、エースストライカー候補だった三浦知良選手はメンバー外で、代わりに11番を付けた小野伸二選手(18歳)が当時大会最年少として注目されました​。川口能活選手は20番でしたが正GKとして全試合出場し、日本のW杯初出場に貢献しました。

2002年日韓大会(ベスト16進出、監督:フィリップ・トルシエ)

背番号 ポジション 選手名 所属クラブ
1GK川口能活ポーツマス(イングランド)
2DF秋田豊鹿島アントラーズ
3DF松田直樹横浜F・マリノス
4DF森岡隆三清水エスパルス
5MF稲本潤一アーセナル(イングランド)
6MF服部年宏ジュビロ磐田
7MF中田英寿パルマ(イタリア)
8MF森島寛晃セレッソ大阪
9FW西澤明訓セレッソ大阪
10FW中山雅史ジュビロ磐田
11FW鈴木隆行鹿島アントラーズ
12GK楢﨑正剛名古屋グランパス
13FW柳沢敦鹿島アントラーズ
14MF三都主アレサンドロ清水エスパルス
15MF福西崇史ジュビロ磐田
16DF中田浩二鹿島アントラーズ
17DF宮本恒靖ガンバ大阪
18MF小野伸二フェイエノールト(オランダ)
19MF小笠原満男鹿島アントラーズ
20MF明神智和柏レイソル
21MF戸田和幸清水エスパルス
22DF市川大祐清水エスパルス
23GK曽ヶ端準鹿島アントラーズ

中村俊輔選手は背番号10候補でしたが最終メンバーから落選し、急遽中山雅史選手が10番を付けることになった逸話があります​。稲本潤一選手(5番)はグループリーグで2得点の大活躍を見せ、日本史上初のベスト16進出に貢献しました。またGK楢﨑選手(12番)が大会では正GKを務め、1番の川口選手は控えという形になりました​。

2006年ドイツ大会(グループリーグ敗退、監督:ジーコ)

背番号 ポジション 選手名 所属クラブ
1GK楢﨑正剛名古屋グランパス
2DF茂庭照幸FC東京
3DF駒野友一サンフレッチェ広島
4MF遠藤保仁ガンバ大阪
5DF宮本恒靖ガンバ大阪
6DF中田浩二バーゼル(スイス)
7MF中田英寿ボルトン(イングランド)
8MF小笠原満男鹿島アントラーズ
9FW高原直泰ハンブルガーSV(ドイツ)
10MF中村俊輔セルティック(スコットランド)
11FW巻誠一郎ジェフユナイテッド千葉
12GK土肥洋一FC東京
13FW柳沢敦鹿島アントラーズ
14MF三都主アレサンドロ浦和レッズ
15MF福西崇史ジュビロ磐田
16FW大黒将志グルノーブル(フランス)
17MF稲本潤一ウェスト・ブロムウィッチ(イングランド)
18MF小野伸二浦和レッズ
19DF坪井慶介浦和レッズ
20FW玉田圭司名古屋グランパス
21DF加地亮ガンバ大阪
22DF中澤佑二横浜F・マリノス
23GK川口能活ジュビロ磐田

中田英寿選手が自身最後のW杯で初めて7番を背負いチームを牽引しました。10番の中村俊輔選手は攻撃の要として期待されましたがコンディション不良もあり本領発揮とはいきませんでした。

主将の宮本恒靖選手(5番)はグループリーグ途中で鼻骨骨折し、バックアップの中澤佑二選手(22番)がキャプテンマークを引き継ぐ場面もありました。GK川口能活選手は23番でしたが、ブラジル戦ではベンチから魂の檄を飛ばしていたことも話題になりました。

2010年南アフリカ大会(ベスト16進出、監督:岡田武史)

背番号 ポジション 選手名 所属クラブ
1GK楢﨑正剛名古屋グランパス
2DF阿部勇樹浦和レッズ
3DF駒野友一ジュビロ磐田
4DF田中マルクス闘莉王名古屋グランパス
5DF長友佑都FC東京
6DF内田篤人鹿島アントラーズ
7MF遠藤保仁ガンバ大阪
8MF松井大輔グルノーブル(フランス)
9FW岡崎慎司清水エスパルス
10MF中村俊輔横浜F・マリノス
11FW玉田圭司名古屋グランパス
12FW矢野貴章アルビレックス新潟
13DF岩政大樹鹿島アントラーズ
14MF中村憲剛川崎フロンターレ
15DF今野泰幸FC東京
16FW大久保嘉人ヴィッセル神戸
17MF長谷部誠ヴォルフスブルク(ドイツ)
18MF本田圭佑CSKAモスクワ(ロシア)
19FW森本貴幸カターニア(イタリア)
20FW稲本潤一川崎フロンターレ
21GK川島永嗣川崎フロンターレ
22DF中澤佑二横浜F・マリノス
23GK川口能活ジュビロ磐田

この大会では背番号18の本田圭佑選手が3得点と大爆発し、日本の決勝トーナメント進出に貢献しました。本田選手は当初13番を希望しましたが、直前に背の順で決められ18番になったと言われています。

一方、エース番号10を付けた中村俊輔選手は怪我の影響もあり出場機会が限られました。主将の中澤佑二選手は22番を好んで付けており、チームの精神的支柱となりました。

楢﨑正剛選手(1番)はベンチで川島永嗣選手(21番)の活躍を支え、川口能活選手は第3GK兼リーダー格としてチームを鼓舞していました。

2014年ブラジル大会(グループリーグ敗退、監督:アルベルト・ザッケローニ)

背番号 ポジション 選手名 所属クラブ
1GK川島永嗣スタンダール・リエージュ(ベルギー)
2DF内田篤人シャルケ(ドイツ)
3DF酒井高徳シュトゥットガルト(ドイツ)
4MF本田圭佑ACミラン(イタリア)
5DF長友佑都インテル(イタリア)
6DF森重真人FC東京
7MF遠藤保仁ガンバ大阪
8MF清武弘嗣ニュルンベルク(ドイツ)
9FW岡崎慎司マインツ(ドイツ)
10MF香川真司マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)
11FW柿谷曜一朗セレッソ大阪
12GK西川周作浦和レッズ
13FW大久保嘉人川崎フロンターレ
14MF青山敏弘サンフレッチェ広島
15DF今野泰幸ガンバ大阪
16MF山口螢セレッソ大阪
17MF長谷部誠ニュルンベルク(ドイツ)
18FW大迫勇也1860ミュンヘン(ドイツ)
19DF伊野波雅彦ジュビロ磐田
20FW齋藤学横浜F・マリノス
21DF酒井宏樹ハノーファー(ドイツ)
22DF吉田麻也サウサンプトン(イングランド)
23GK権田修一FC東京

エース香川真司選手が10番、本田圭佑選手が希望により4番を背負いました。4番本田という異例の光景でしたが、本田選手は初戦でゴールを決めています。

遠藤保仁選手(7番)は大会後半は控えに回り、長谷部誠選手(17番)が主将としてチームをまとめました。結果は振るいませんでしたが、長友佑都選手(5番)は不動の左SB、岡崎慎司選手(9番)は泥臭く前線で走り続け、日本の攻撃陣を支えました。

2018年ロシア大会(ベスト16進出、監督:西野朗)

背番号 ポジション 選手名 所属クラブ
1GK川島永嗣メス(フランス)
2DF植田直通鹿島アントラーズ
3DF昌子源鹿島アントラーズ
4MF本田圭佑パチューカ(メキシコ)
5DF長友佑都ガラタサライ(トルコ)
6DF遠藤航浦和レッズ
7MF柴崎岳ヘタフェ(スペイン)
8MF原口元気フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)
9FW岡崎慎司レスター・シティ(イングランド)
10MF香川真司ドルトムント(ドイツ)
11MF宇佐美貴史フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)
12GK東口順昭ガンバ大阪
13FW武藤嘉紀マインツ(ドイツ)
14MF乾貴士エイバル(スペイン)
15FW大迫勇也ケルン(ドイツ)
16MF山口蛍セレッソ大阪
17MF長谷部誠フランクフルト(ドイツ)
18MF大島僚太川崎フロンターレ
19DF酒井宏樹マルセイユ(フランス)
20DF槙野智章浦和レッズ
21DF酒井高徳ハンブルガーSV(ドイツ)
22DF吉田麻也サウサンプトン(イングランド)
23GK中村航輔柏レイソル

注目の10番は香川真司選手が2大会連続で背負い、コロンビア戦で先制ゴール(PK)を挙げる活躍を見せました。

4番の本田圭佑選手は途中出場ながら大会通算4得点目となるゴールを決め、背番号4の攻撃的MFという異例の存在感を示しました。

主将の長谷部誠選手(17番)は大会後に代表引退を表明し、自身の背番号17はキャプテンの番号として印象付けられました​。

GK川島永嗣選手(1番)はミスも批判されましたが、ベルギー戦では好セーブを連発し意地を見せました。初出場の乾貴士選手(14番)は2得点とMVP級の活躍、柴崎岳選手(7番)も中盤の要として躍動し、日本の躍進に貢献しました。

2022年カタール大会(ベスト16進出、監督:森保一)

背番号 ポジション 選手名 所属クラブ
1GK川島永嗣ストラスブール(フランス)
2DF山根視来川崎フロンターレ
3DF谷口彰悟川崎フロンターレ
4DF板倉滉ボルシアMG(ドイツ)
5DF長友佑都FC東京
6MF遠藤航シュツットガルト(ドイツ)
7MF柴崎岳レガネス(スペイン)
8MF堂安律フライブルク(ドイツ)
9MF三笘薫ブライトン(イングランド)
10MF南野拓実モナコ(フランス)
11MF久保建英レアル・ソシエダ(スペイン)
12GK権田修一清水エスパルス
13MF守田英正スポルティングCP(ポルトガル)
14MF伊東純也スタッド・ランス(フランス)
15MF鎌田大地フランクフルト(ドイツ)
16DF冨安健洋アーセナル(イングランド)
17MF田中碧デュッセルドルフ(ドイツ)
18FW浅野拓磨ボーフム(ドイツ)
19DF酒井宏樹浦和レッズ
20FW町野修斗湘南ベルマーレ
21FW上田綺世セルクル・ブルージュ(ベルギー)
22DF吉田麻也シャルケ(ドイツ)
23GKシュミット・ダニエルシント=トロイデン(ベルギー)
24FW相馬勇紀名古屋グランパス
25FW前田大然セルティック(スコットランド)
26DF伊藤洋輝シュツットガルト(ドイツ)

森保ジャパンでは8番の堂安律選手が大活躍。堂安選手はスペイン戦・ドイツ戦で同点ゴールを決め、ジャイアントキリングの立役者となり、大会後に念願の10番を引き継ぎました​。

一方、この大会で10番を付けた南野拓実選手は控えに回り、チームとしても#10を特別視する声が上がりました(実際3月の強化試合では10番を空けたまま臨んでいます​)。

長友佑都選手は5番で4大会連続フル出場の偉業、三笘薫選手は9番を付けスーパーサブからアシストを記録し、9番=三笘の新鮮な印象を残しました。前田大然選手(25番)は初の25番FWとして前線からの守備で貢献し、浅野拓磨選手(18番)はドイツ戦で値千金の決勝ゴールを叩き込みました。

背番号はバラエティに富んでいましたが、チーム一丸となって歴史を塗り替えた大会でした。

背番号とポジションの関係

「背番号○番=ポジション○○」というイメージは、サッカーファンならなんとなく持っているでしょう。これは元々、1930年代以前の古い戦術であった2-3-5(通称「WMフォーメーション」)のポジションに1~11番を当てはめた伝統に由来します​。伝統的には以下のような背番号とポジションの紐づけがありました​。

サッカー背番号の意味一覧!10番・11番の意味や各番号の有名選手紹介
  • 1番 – ゴールキーパー(正GK)
  • 2番・3番 – フルバック(左右のディフェンダー)
  • 4番・5番 – センターバック(守備の要)または守備的MF(国やチームによる)
  • 6番~8番 – ミッドフィルダー(中盤の選手全般)
  • 9番・11番 – フォワード(両ウイングやストライカー)
  • 10番 – トップ下やエース(攻撃の中心選手)

このように1~11番にはおおよそのポジションの伝統的役割がありました。

例えば1番がGKなのは誰もがイメージしやすいですね。また9番・11番は得点を狙うエースストライカーに与えられることが多く、フォワードを目指す選手なら誰もが憧れる番号です​。

そして10番はいうまでもなく、サッカーの神様ペレが付けていたことで世界的にチームの花形とみなされるようになった番号です​。

世界中の選手が憧れる10番を誰に託すかはファンの間でも常に議論の的になります​。

現代サッカーにおける背番号の意味

しかし、現代のサッカーでは必ずしも背番号とポジションが固定的に結び付いてはいません。

選手個々のこだわりやチーム事情で、多様な番号の付け方が増えています。例えば日本代表でも、「本田圭佑選手がFWなのに4番」「吉田麻也選手(DF)が22番」といった具合に、一見伝統から外れた番号が見られます​。

これはクラブでの背番号をそのまま代表でも付けたり、好きな数字を選んだりする選手が増えたためです。

実際、長友佑都選手はインテルで55番という珍しい番号を付けていましたし、岡崎慎司選手もイングランドでは20番を背負っていました。こうした背景もあり、近年では「キャプテン翼のイメージの時代は終わった」と言われるほど背番号の多様化が進んでいます​。

例えば、背番号4は伝統的に日本代表では井原正巳選手(1990年代のアジアの壁)や森岡隆三選手、田中マルクス闘莉王選手(2010年南ア大会)ら守備の要が付けてきました​。

ところが本田圭佑選手が2014年大会で4番を選択したことでそのイメージは一変しました​。

本田選手が4番を希望したのは「エースナンバー10が香川真司選手に与えられていたから」という説もありますが、本人は「4は自分にとって幸運の番号」と語っています。

このように攻撃的な選手が伝統的に守備番号のイメージが強い番号を背負うケースも現れています。

また、17番も面白い例です。日本代表では1998年フランス大会で秋田豊選手(DF)、2002年日韓大会で宮本恒靖選手(DF)、2006年ドイツ大会で稲本潤一選手(MF)と、各大会で主要な選手が背負い、長谷部誠選手も2010年南ア大会から3大会連続でキャプテンとして17番を付けました​。

必ずしもポジション固定の番号ではないものの、チームの中心を担う選手が付けることが多かった番号とも言えます。

以上のように、背番号とポジションの関係には伝統的な役割と現代的な多様性の両面があります。伝統を踏まえつつも、「○番だからこのポジション」と一概に決めつけられないのが昨今の傾向です。

それでもなお、1桁台の番号には依然として特別な重みがあり、エースナンバーや正GK・主力DFなどには注目が集まります。

サッカー日本代表の背番号にまつわるエピソード&秘話

「空白の10番」事件

2023年3月、カタールW杯後初の日本代表メンバー発表で、なんと10番が誰にも割り当てられない事態が起きました​。

南野拓実選手が招集外となり、久保建英選手や三笘薫選手ら有力候補がいる中での欠番に、ファンからは「特別な番号だから空けて南野の席を残している?」など憶測を呼びました​。

森保監督は「私は報告を聞いているだけで、担当者(協会)に任せている」と前置きしつつ、「10番はある意味特別な番号。今後の活動を通じてじっくり決めたい」と説明しています​。

結局この空白の10番は数か月後の6月シリーズで堂安律選手に与えられましたが​、日本代表における10番の重みを改めて示す出来事となりました。

本田圭佑の「4番」宣言

本田圭佑選手が2014年大会でそれまでの18番から4番に変えた話は先述しましたが、実はこのエピソードには続きがあります。

背番号4を選んだ理由について、本田選手は後年「香川真司が10番だったからでは?」と聞かれ、「それもあるけど、単純に4番がラッキーナンバーなんだ」と語っています​。

またテレビ番組で「エースストライカーが4番でもいいと思わせたかった」とも発言し、固定観念を壊したかったと明かしています。結果、本田選手の背番号4は世界的にも異色で話題となり、日本のファンにも強烈な印象を残しました。

幻の「背番号0」

番号のエピソードとして珍しいものに、背番号0の提案があります。

1990年代に日本代表監督を務めたフィリップ・トルシエ氏は、「ゴールキーパーには0番を与えたい」と語っていたことがあります(ルール上実現せず)。

もし実現していたら川口能活選手が0番…という可能性もあったかもしれません。現在の規定では基本的に1~23(大会によっては26)なので幻のアイデアです。

所属クラブと日本代表で異なる背番号をつける理由

番号の範囲と規則の違い

クラブではリーグの登録規則により1番から二桁・場合によっては二桁後半や三桁まで自由に選べます。例えばイタリアでは99番までOK、Jリーグでも基本は50番台まで使用されます。

一方、日本代表では国際大会の登録に合わせて1~23番(大会により26番)を使用します​。

そのため、クラブで50番台などを付けている選手も代表では近い番号か空いている番号に変更せざるを得ません。

マーケティングとグッズ

クラブでは人気選手の背番号グッズ販売が収入源の一つです。そのためスターには象徴的な番号を与えがちです。

日本代表でもユニフォーム販売はありますが、一大会限りの要素が強く、グッズとしての背番号人気はクラブほど持続しません。

むしろ代表では「○○大会記念ユニフォーム」のように、デザインごとファンが購入する傾向です。

とはいえ、本田圭佑選手の4番ユニや中村俊輔選手の10番ユニなどは飛ぶように売れ、一時期在庫切れになるほど人気でした。

要するに、「クラブ=長期の背番号ストーリー」「代表=短期の背番号ドラマ」という違いがあります。

サッカー日本代表の背番号に関するみんなの意見・口コミ

まとめ

以上、日本代表の背番号の決め方と歴史、そしてそれを取り巻く様々な要素を解説しました。背番号の仕組みという表面的な疑問から入り、実はそこに協会やスポンサーの戦略、選手のプライド、ファンの思いが複雑に絡み合っていることがお分かりいただけたでしょうか。​

背番号は単なる番号以上の意味を持ち、選手にとってはもう一つの名前、ファンにとっては愛着の象徴となっています。「次の日本代表の10番は誰になるのか?」「あの選手はなぜこの番号を選んだのか?」そんな視点で日本代表を追いかけてみると、きっと今まで以上に応援が楽しくなるはずです。次の試合でもぜひ背番号に注目してみてください!