- キリンチャレンジカップやキリンカップに延長戦はある?同点だとどうなる?
- 10月1日・5日の「キリンカップサッカー2026」で同点になった試合は、延長戦?PK戦?
- PK戦で決着した試合は、記録やFIFAランキングでは勝ち?引き分け?
キリンチャレンジカップ(9月までの親善試合)は90分で同点なら引き分けで終わり、10月1日・5日のキリンカップサッカー2026は90分で同点なら延長戦なしですぐPK戦でした。どちらも延長戦はありません。違うのは「同点のまま終わるか、PK戦で勝ち負けを決めるか」です。
キリンカップサッカー2026は4試合のうち3試合が90分で同点になり、どれも延長戦なしでPK戦になりました。日本は10月1日のエクアドル戦をPK戦5-4で勝ち、10月5日の決勝はニュージーランドに2-1で勝って、PK戦なしで優勝しています。
この記事では、JFA(日本サッカー協会)の大会要項、サッカーの競技規則、FIFAランキングの計算方法という一次資料をもとに、2つの大会のルールの違いとPK戦の扱いを整理します。
【2026年10月】キリンチャレンジカップとキリンカップは同点のときのルールが違う
2026年の日本代表の国内試合には、2つの冠大会があります。5月31日のアイスランド戦、9月24日のウルグアイ戦、9月28日のベネズエラ戦は「キリンチャレンジカップ2026」でした。1試合ずつ組まれる親善試合で、勝者を決める必要がありません。
一方、10月1日と10月5日の2日間は「キリンカップサッカー2026」でした。4カ国が参加するノックアウト形式の大会なので、どの試合も勝ち負けを決めました。JFAの開催概要には、試合時間は前後半各45分の90分で、後半終了時に同点なら直ちにPK方式で勝敗を決めると書かれています。
| 比べる点 | キリンチャレンジカップ | キリンカップサッカー2026 |
|---|---|---|
| 2026年の試合 | 5月31日・9月24日・9月28日 | 10月1日・10月5日 |
| 形式 | 1試合ずつの親善試合 | 4カ国のノックアウト形式 |
| 試合時間 | 90分 | 90分 |
| 延長戦 | なし | なし |
| 90分で同点のとき | 引き分けで終了 | すぐPK戦で勝敗を決める |
※キリンカップサッカー2026の欄はJFA公式「開催概要」(2026年10月1日確認)による。
「キリンカップに延長戦はある?」と聞かれたら、答えは「延長戦はないが、PK戦はある」です。「キリンチャレンジカップに延長戦はある?」なら「延長戦もPK戦もない」になります。
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賞金の詳しい話は別の記事にまとめています。
キリンカップサッカー2026は「90分で同点ならすぐPK戦」|4試合中3試合がPK戦に
キリンカップサッカー2026には、日本、エクアドル、パナマ、ニュージーランドの4カ国が出ました。10月1日の2試合が1回戦にあたり、10月5日の2試合が決勝と3位決定戦です。
日本は10月1日の結果にかかわらず、10月5日はM4を戦う組み合わせでした。日本がエクアドルに勝てばM4はM1の勝者との決勝、負ければM1の敗者との3位決定戦です。10月1日は、第1試合でニュージーランドがパナマに1-1からPK戦5-3で勝ち、日本もエクアドルと0-0のままPK戦に入り、5-4で勝ちました。2試合とも、大会の規定どおり延長戦はなく、90分のあとすぐPK戦でした。10月5日(月)は国立競技場で、15時30分からの3位決定戦はエクアドルとパナマが1-1で90分を終え、PK戦をパナマが7-6で制しました。19時30分からの決勝は、日本がニュージーランドに2-1で勝ち、90分で決着しました。
PK戦で勝ったチームが次の試合に進む
10月1日の試合は、90分で同点ならその場でPK戦を行う決まりでした。PK戦に勝ったチームが「勝者」として決勝に進み、負けたチームは3位決定戦に回ります。実際に、PK戦で勝ったニュージーランドと日本が決勝に、敗れたパナマとエクアドルが3位決定戦に進みました。
10月5日も同じルールでした。3位決定戦はPK戦の結果でパナマが3位、エクアドルが4位に決まりました。決勝は日本が90分で勝ったので、PK戦はありませんでした。
JFAの開催概要によると、優勝チームにはキリンカップと賞金3000万円、副賞が贈られます。優勝した日本が3000万円、準優勝のニュージーランドが1500万円、3位のパナマが500万円です。
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延長戦を飛ばしてPK戦にしてよいの?
競技規則(IFAB「サッカー競技規則」第10条)では、大会の規定で勝者が必要なときに使える方法として、アウェーゴール、15分ハーフ以内の延長戦、PK戦の3つを挙げています。これらを組み合わせてもよいとされています。
延長戦を行わずにPK戦だけで決めるのも、規則で認められたやり方です。キリンカップは2016年の大会でも、JFAの大会要項に「延長戦を行わず、直ちにPK方式で勝敗を決します」と書かれていました。
PK戦の基本的な進め方
競技規則によると、PK戦は両チームが交互に5人ずつ蹴ります。5人ずつ蹴っても同点なら、同じ本数で1点差がつくまで1人ずつ続けます。先に蹴るか後に蹴るかは、主審のコイントスに勝ったチームが選びます。
10月5日の3位決定戦は、5人ずつ蹴っても決まらず、1人ずつのサドンデスに入りました。最後はパナマが7-6で勝っています。
蹴ることができるのは、試合が終わった時点でピッチにいた選手だけです。試合中に退場した選手は参加できません。また、試合中に受けた警告(イエローカード)はPK戦に持ち越されません。
キリンチャレンジカップは90分で同点なら引き分けで終わる
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キリンチャレンジカップは、1試合ずつ組まれる国際親善試合です。リーグ戦や勝ち抜き戦の一部ではないので、勝者を決める必要がありません。90分で同点なら、延長戦もPK戦もなく引き分けで試合が終わります。
競技規則でも、両チームの得点が同じなら試合は引き分けです。延長戦やPK戦は「大会の規定で勝者が必要なとき」にだけ行う手順です。親善試合にはそうした規定がないため、同点のまま終わります。
実際に、2025年10月10日に大阪・吹田で行われたパラグアイ戦は2-2の引き分けで終わり、延長戦もPK戦もありませんでした。
延長戦がある試合との違い
延長戦があるのは、ワールドカップの決勝トーナメントのように、どうしても次に進むチームを決めなければならない試合です。日本代表では、2022年のワールドカップでクロアチアと戦ったラウンド16がその例です。90分と延長戦の30分を戦って1-1のまま終わり、PK戦で敗れました。
| 試合の種類 | 延長戦 | PK戦 |
|---|---|---|
| キリンチャレンジカップ(親善試合) | なし | なし(引き分けで終了) |
| キリンカップサッカー2026 | なし | あり(90分で同点なら) |
| W杯の決勝トーナメント | あり(15分ハーフ) | あり(延長でも同点なら) |
延長戦とPK戦の順番や、延長戦そのもののルールは別の記事で詳しく解説しています。
PK戦で決着した試合は記録上どうなる?競技規則とFIFAランキングの扱い
PK戦で決着した試合は、試合そのものは引き分けです。競技規則では、PK戦は「試合が終わったあと」に行う勝者決定の手順とされています。PK戦で入れたゴールは、試合のスコアには入りません。
よく見る「1-1(PK4-3)」という書き方は、試合のスコアとPK戦のスコアを分けたものです。フットボール戦士が使っている国際試合結果の公開データ(martj42/international_results)でも、試合は90分(延長があれば延長まで)のスコアで記録し、PK戦の勝者は別の表に分けています。
FIFAランキングでは「半分の勝ち」
FIFAランキングの計算では、PK戦で勝ったチームは「勝ち」の1ではなく0.75、負けたチームは引き分けと同じ0.5として扱います。FIFAが2018年の計算方法の改定時に公表した資料に、「敗者には引き分け、勝者には半分の勝ち」と書かれています。
試合の重みも決まっています。国際Aマッチ期間中の親善試合は「10」で、期間外の親善試合は「5」です。2026年は9月21日から10月6日までが国際Aマッチ期間で、10月1日と5日の試合はこの中に入ります。
FIFAの区分表には、キリンカップのような招待大会の枠はありません。W杯や大陸選手権、その予選、ネーションズリーグのどれにも当たらないので、区分の上では期間内の親善試合(重み10)に当たります。
この決まりに当てはめると、日本の10月1日のエクアドル戦はPK戦の勝ちなので0.75、10月5日の決勝は90分の勝ちなので1で計算されます。親善試合でFIFAランキングがどれくらい動くかは、別の記事にまとめています。
データで見る:キリンカップのPK戦は12試合中5試合、日本代表のPK戦は13回
フットボール戦士の集計では、日本代表のA代表の試合でPK戦になったのは、2026年10月1日のエクアドル戦を足して13回で、6勝7敗です。13回のうち5回がアジアカップ、2回がワールドカップでした。2010年のパラグアイ戦と2022年のクロアチア戦は、どちらもW杯のPK戦で敗れています。
キリンカップでの日本代表のPK戦は、公開データで数えるとこのエクアドル戦が1回目です。同じ4カ国のノックアウト形式だった2016年と2022年のキリンカップでは、日本の4試合はすべて90分で勝ち負けがつきました。キリンチャレンジカップでのPK戦は0回です。
キリンカップでPK戦になったのは12試合中5試合
4カ国のノックアウト形式で行われた2016年と2022年のキリンカップは、合わせて8試合です。そのうち90分で同点になってPK戦になったのは、日本以外の国どうしの2試合でした。2026年は4試合中3試合がPK戦になり、3大会12試合では5試合です。
| 日付・会場 | 試合 | 90分 | PK戦 |
|---|---|---|---|
| 2016年6月3日・豊田 | 準決勝 ボスニア・ヘルツェゴビナ対デンマーク | 2-2 | 4-3でボスニア・ヘルツェゴビナ |
| 2022年6月14日・吹田 | 3位決定戦 チリ対ガーナ | 0-0 | 1-3でガーナ |
| 2026年10月1日・横浜 | 1回戦 パナマ対ニュージーランド | 1-1 | 3-5でニュージーランド |
| 2026年10月1日・横浜 | 1回戦 日本対エクアドル | 0-0 | 5-4で日本 |
| 2026年10月5日・国立 | 3位決定戦 エクアドル対パナマ | 1-1 | 6-7でパナマ(サドンデス) |
※2016年・2022年の90分のスコアは国際試合結果の公開データ(martj42)、PK戦のスコアはWikipedia英語版で確認。2026年はJFA公式の試合ページと公式記録で確認。
2026年の大会は4試合中3試合がPK戦になり、過去2大会(8試合中2試合)よりずっと多くなりました。90分で勝ち負けがついたのは、日本が勝った決勝だけです。PK戦の先攻・後攻については、フットボール戦士の集計では、国際Aマッチ全体のPK戦で先に蹴ったチームが勝ったのは、先攻が分かる260回中136回(52.3%)でした。
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W杯に限ると先攻の勝ちは39回中17回(43.6%)で、どちらが有利とは言い切れません。
よくある質問
A. ありません。1試合ずつの親善試合なので、90分で同点なら延長戦もPK戦もなく引き分けで終わります。
A. 延長戦は行わず、すぐにPK戦で勝敗を決めるルールでした(JFA公式の開催概要)。2026年は4試合中3試合が90分で同点になり、そのままPK戦になりました。
A. 10月1日のエクアドル戦が0-0で、PK戦を5-4で勝ちました。10月5日の決勝はニュージーランドに2-1で勝ち、90分で決着したのでPK戦はありませんでした。
A. 試合そのものは引き分けで、PK戦は試合が終わったあとの勝者決定の手順です。PK戦のゴールは試合のスコアにも入りません。大会ではPK戦の勝者が次に進みます。FIFAランキングでは、PK戦の勝者は0.75、敗者は引き分けと同じ0.5で計算されます。
A. 試合中の警告はPK戦に持ち越されないので、PK戦での1枚目の警告として扱われます。試合中に退場した選手は、PK戦に参加できません。
まとめ:キリンチャレンジカップは引き分けあり、10月のキリンカップは90分同点ならすぐPK戦
- キリンチャレンジカップ(2026年は5月31日・9月24日・9月28日)は、90分で同点なら引き分けで終わる。延長戦もPK戦もない
- キリンカップサッカー2026(10月1日・5日)は、90分で同点なら延長戦なしですぐPK戦。4試合中3試合がPK戦になり、決勝だけ日本が90分で2-1で勝った
- 延長戦を飛ばしてPK戦だけで決めるのは、競技規則で認められたやり方
- PK戦で決まった試合も、試合そのものは引き分け。FIFAランキングでは勝者0.75・敗者0.5で計算される
- 日本代表のPK戦は13回で6勝7敗。キリンカップでは2026年10月1日のエクアドル戦(PK5-4で勝ち)が1回目
同じ「キリン」の名前でも、9月までと10月では同点のときの終わり方が違いました。2026年のキリンカップでは3試合がPK戦にもつれ、日本は1回戦をPK戦、決勝を90分で勝って優勝しました。キリンカップの試合を見るときは、試合終了の笛のあとにPK戦が続くことがあると覚えておきましょう。
※この記事の情報は2026年10月5日時点のものです。出典:JFA公式「キリンカップサッカー2026 開催概要」・試合ページ・公式記録、JFA公式「キリンカップサッカー2016 大会概要」、IFAB「Laws of the Game」第10条(2026/27年版)、FIFA「Revision of the FIFA / Coca-Cola World Ranking」、国際試合結果の公開データ(martj42/international_results・CC0)、Wikipedia英語版「FIFA International Match Calendar」「Kirin Cup Soccer」「2022 Kirin Cup Soccer」。
フットボール戦士 
