サッカーのルールの中でも特に奥深く、そして最も混乱を招きやすいルールの一つが「オフサイド」です。
「オフサイドポジションって何?」「そもそもオフサイドの判定は、どの部分を基準にしているの?」など、試合を観ながら抱く疑問は尽きないですよね。
本記事では、オフサイドは体のどの部分が判定基準になるか、実際のプレーでどんなタイミングでオフサイドが成立するのかなど、気になるポイントを順を追って解説していきます。


サッカーのオフサイドを語るうえで、多くの人が気になるのは「どの部分が基準になっているのか?」という点です。これは試合を観戦しているときも、実際にプレーしているときも非常に重要な要素であり、正確に理解していないと「なんで今のがオフサイド?」と混乱してしまう原因にもなります。
1枚目は踵が出ていてオフサイド。
— falconmyao (@myaonmyaon) August 3, 2024
2枚目は腕が出ていてオンサイド。
オフサイドってなんなのさ#パリ五輪サッカー #オフサイド#パリ誤審ピック#お疲れ様 pic.twitter.com/UGPdUYIx1U
FIFA(国際サッカー連盟)やIFAB(国際サッカー評議会)の定めるルールによれば、オフサイドを判定する基準となるのは「ゴールを狙える部位」とされています。具体的には次のような体の部位が該当します。
- 頭(ヘディングでボールをプレーできる部分)
- 胴体(肩・胸・腹・腰など)
- 足(膝からつま先まで)
これらはすべて「ボールを合法的にプレーできる部位」であり、サッカーにおいて得点を決めるために使える体のパーツでもあります。つまり、「手や腕以外の部位」がオフサイドの判断基準となるということです。
腕はオフサイド対象外です
— ブリカスの皮肉を学びたい垢 (@ub3pqXg0VEcKwnC) August 3, 2024
残念ながらこれだけ見るとね#なでしこジャパン pic.twitter.com/LABbSnstGP
サッカーではゴールキーパーを除くフィールドプレーヤーの場合、手や腕を使ってボールを扱うことは反則行為とされています。そのため、手や腕はオフサイドの判定基準に含まれません。
つまり、手や腕が相手ディフェンダーよりも前にでていたとしても、それ以外の部位がでていなければオフサイド判定とはならないということです。
このように、オフサイドの判定では肩と腕の境目が非常に重要になります。腕は基準外ですが、肩の一部でも相手ディフェンダーより前にでていると判断されれば、オフサイドポジションに含まれるのです。
【実際の試合での判定例】
・攻撃側の選手が抜け出す瞬間、肩だけが最終ディフェンダーよりも前に出ていた → オフサイド
・攻撃側がスルーパスを受けたとき、足先がわずかにディフェンダーより前 → オフサイド
・両腕は前に出ているが、肩から下はDFよりも後ろ → オフサイドではない(オンサイド)
パリ2024オリンピック競技大会男子サッカー準々決勝の日本対スペイン戦での細谷選手のオフサイド判定です。かなりきわどいですが、リプレイ映像をみるとわずかに右足が相手選手よりも前にでているのがわかります。
結果的にこのシーンはオフサイド判定となり、ゴールは取り消されました。
2021年の明治安田生命J1リーグ第12節湘南対札幌より、後半終了直前の岡本選手(湘南)のゴールがオフサイドの判定になったシーンです。
ウェリントン選手(湘南)がヘディングで落としたボールを岡本選手がシュート、ボールはゴールインしますが、恐らく岡本選手の肩がわずかにでていたと判断されて、結果的にオフサイド判定となりました。

日本スペイン戦の偽オフサイドって言われてるやつ
— はちみつ (@dqx_hatimitu) August 4, 2024
踵がライン越えてるからちゃんとオフサイドだよ( ‘-‘ )
プレーに影響ない部位(手や腕)は越えててもオフサイドにはならない
これちゃんと判断できてる副審と主審はすごい笑 pic.twitter.com/a4w6km8HPM
GK福田真央のスロー→CB太田美月のパスミスを取られて失点。後半42分に福島望愛のスルーパスに抜け出した佐藤ももサロワンウエキが右足でニア上に強烈なシュートを決めるも腕が出てるとのことのでオフサイド。判定後の解析映像見るとブラジルの最終ラインの選手の手の方が佐藤ももサロよりもブラジルに… https://t.co/NcZWz0u4QL pic.twitter.com/2n3ptKKQ6p
— 竹中玲央奈 / Reona Takenaka (@reona32) October 20, 2024
なんで足のつま先はオフサイドとられて手や腕はオフサイドとられないの?って人はサッカーのそもそものルールを考えてほしい…
— かへらな (@Narae_nt) August 3, 2024
#なでしこジャパン
オフサイド、手や腕は関係ないって初めて知った😂まぁ、確かに基本足使うスポーツだもんね。笑
— そらじろー (@sorajiro_family) August 3, 2024
腕だけ出ててもオフサイドにならないのか
— TKM m.K2 (@TKMMk22) August 3, 2024
俺はレアル戦で学んだぞ腕はオフサイドにならないらしいな! pic.twitter.com/ultpZljZXo
— まかろん (@macaronhn10969) July 5, 2024
いまだにオフサイドの定義がわからんけど、腕の付け根が相手よりでてたらオフなんか?? https://t.co/nKz9rjyYVF
— – (@wotb_kasago) September 4, 2023
つま先はオフサイドの対象で、腕は対象じゃないのか🤔そのルールは初めて知った。
— ちちナチュラルエイト (@si4304) August 3, 2024
あと、若干腕でコントロールしたよね🤔
まぁ、やられてるから仕方ない。取り返そう。
これ、じっくり見ることなく一目でどこが出ているか分かりますか?際どすぎますよね。
— Tetsuro Kutsuwada (@tetsu11k) June 22, 2024
(再生ボタンありますが、これは動画ではなく画像です)
(サッカーのルールでは、ボールに意図的に触れたらハンドの反則になる部位はオフサイドの判定に含みません。この場合の黄色の選手の腕) pic.twitter.com/E7sZPCSGQa

- 肩はオフサイド判定に含まれますか?
- はい、肩は有効部位として含まれます。
サッカーでは、得点を決めたりボールをコントロールできる部位(頭・肩・胴体・足など)がオフサイドの判定基準になります。
- 腕を振り上げている状態だとどうなりますか?
- 腕はオフサイドの基準外なので判定に影響しません。サッカーではゴールキーパー以外のフィールドプレーヤーは手や腕でボールを扱えないため、オフサイドの対象外です。したがって、腕を大きく振り上げて前に出ていたとしても、肩・頭・足など有効部位がDFの位置より後ろであれば、オフサイドにはなりません。
- VAR(ビデオアシスタントレフェリー)で測定するときの線はどこを基準にしているの?
- 選手の“最もゴール側に近い有効部位”を基準に、パスが出た瞬間をフレーム単位で確認して線を引きます。攻撃側・守備側それぞれの「最も前に出ている有効部位」に合わせて“オフサイドライン”が引かれ、その線より前にいるか後ろにいるかで判定されます。
- オフサイドポジションにいるだけで反則になるのですか?
- オフサイドポジションにいるだけでは反則になりません。重要なのはプレーに“関与”したかどうかです。
- 得点が決まった後にオフサイドが疑われたらどうなる?
- 一度ゴールが認められても、オフサイドの疑いがあればVARや副審の指摘で取り消される可能性があります。

オフサイドはサッカーにおける重要なルールでありながら、多くのファンや選手にとって混乱を招きやすいテーマです。しかし、以下のようにポイントを押さえるだけで、かなり理解しやすくなります。
- オフサイドはゴール前での待ち伏せを禁止し戦略を生み出すルール:攻撃と守備、それぞれの駆け引きを生む仕組みとして存在しており、サッカーの魅力を深める要素のひとつとなっています
- 体のどの部分が基準になるかを理解する:肩・頭・足など、得点につながる有効部位が基準。手や腕は含まれないため、肩と腕の境目を正確に把握する必要があります
サッカーをより深く楽しむためには、オフサイドを正しく理解しておくことが不可欠です。攻撃側も守備側も、このルールを知り尽くすことで多彩な戦術を生み出し、試合をさらに面白くできます。ぜひ今回の記事を参考に、実際のプレーや観戦でオフサイドを意識しながらサッカーの魅力を満喫してみてください。