【2025最新版】プレミアリーグの試合数とは?カップ戦や欧州大会を含めた合計も

この記事ではプレミアリーグの試合数について詳しく解説していきます。

プレミアリーグ最新シーズン(2024-25)の試合数

プレミアリーグは現在20チームで構成され、各クラブはホーム&アウェー方式で19×2=合計38試合を戦います​。このため、リーグ全体では1シーズンに380試合ものゲームが開催されます​。

2024-25シーズンも同様に、8月中旬に開幕して翌年5月までに380試合が予定されており、各クラブは他の19クラブとそれぞれホームとアウェーで1試合ずつ対戦しています。

最新シーズンの日程は過密化を避ける工夫がなされつつも、週末を中心に試合が組まれ、世界中のファンが観戦できるよう調整されています。

プレミアリーグの試合数の変遷

プレミアリーグ創設当初(1992-93シーズン)は22チーム制で行われ、各チーム42試合(21チームとのホーム&アウェー)を戦いました。したがって初期のプレミアリーグでは、1シーズンに合計462試合が行われていた計算になります。

しかし、1995-96シーズンからチーム数が20に削減され、各クラブの試合数は38試合に変更されました​。

この変更は1994-95シーズン終了後に4クラブが降格し、昇格クラブを2に絞るという措置で実現されました​。

プレミアリーグ発足前後のイングランド1部リーグではチーム数が20から22の間で変動しており、プレミアリーグ創設前年(1991-92シーズン)に22チームへ拡大された経緯がありました​。

結果的に1995年以降、現在までプレミアリーグは20チーム・38試合制を維持しています。

この試合数削減の背景には、当時拡大しつつあった欧州カップ戦の日程調整が挙げられます。

22チーム制から20チーム制へ移行することで、リーグ戦の試合数は82試合分減少(年間462試合→380試合)し、新たに創設されたUEFAチャンピオンズリーグなど国際大会の日程に余裕を持たせる狙いがありました。

実際、プレミアリーグの上位クラブは国内カップ戦や欧州大会との並行スケジュールをこなす必要があり、リーグ戦の日程緩和は全クラブに恩恵をもたらしました。

プレミアリーグの試合数とカップ戦・欧州大会を含めた総試合数

プレミアリーグは38試合制ですが、FAカップ、カラバオカップ、UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)、ヨーロッパリーグ(UEL)、ヨーロッパカンファレンスリーグ(UECL)といったカップ戦・国際大会に出場するチームは、それ以上の試合をこなすことになります。
ここでは、それぞれの大会のフォーマットと、トップクラブがシーズンを通してどのくらいの試合を戦うのかを解説します。

大会名 最大試合数 開催期間 試合形式 優勝特典
プレミアリーグ 38 8月~5月 20チーム・ホーム&アウェー総当たり 優勝クラブは国内王者
FAカップ 6 1月~5月 トーナメント(3回戦から参加) UEL本戦出場権
カラバオカップ 6 8月~2月 トーナメント(3回戦から参加) UECL本戦出場権
UEFAチャンピオンズリーグ 17 9月~6月 スイス式8試合+プレーオフ2試合+決勝T最大7試合 UEFAスーパーカップ出場権
UEFAヨーロッパリーグ 17 9月~5月 スイス式8試合+プレーオフ2試合+決勝T最大7試合 翌シーズンのUCL本戦出場権
UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ 17 7月~5月 スイス式8試合+プレーオフ2試合+決勝T最大7試合 翌シーズンのUEL本戦出場権

カップ戦では最大6試合、欧州大会では最大17試合を行う可能性があります。プレミアリーグのチームはリーグ戦に加えてこれらのカップ戦や欧州大会の試合もこなす必要があるということです。

以下に、シーズンにおける合計試合数のシミュレーションをしてみます。

シーズン合計試合数のシミュレーション

シナリオ プレミアリーグ FAカップ カラバオカップ 欧州大会 合計試合数
プレミアリーグのみ 38 0 0 0 38
欧州大会なし+国内カップ戦 38 6 6 0 50
チャンピオンズリーグ出場クラブ 38 6 6 17 67
ヨーロッパリーグ出場クラブ 38 6 6 17 67
ヨーロッパカンファレンスリーグ出場クラブ 38 6 6 17 67

カップ戦でどこまで勝ち上がるのか?欧州大会でどこまで勝ち上がるのか?によって試合数は増減しますが、プレミアリーグのクラブは、国内外の大会を並行して戦うことで、おおよそ年間50~60試合以上をこなすことになります。

特にチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグに出場するクラブは60試合を超える可能性が高いため、選手のコンディション管理が重要になります。

他の主要リーグとの試合数比較

プレミアリーグの試合数(38試合制)は欧州主要リーグの中で標準的な数ですが、リーグによって若干異なるケースがあります。以下に主要リーグのフォーマットを比較します。

リーグ名 チーム数 1クラブの試合数 リーグ総試合数 フォーマット
プレミアリーグ(イングランド) 20 38 380 ホーム&アウェー総当たり
ラ・リーガ(スペイン) 20 38 380 ホーム&アウェー総当たり
セリエA(イタリア) 20 38 380 ホーム&アウェー総当たり
ブンデスリーガ(ドイツ) 18 34 306 ホーム&アウェー総当たり
リーグ・アン(フランス) 18 34 306 2023-24シーズンから18チーム制へ移行

以上のように、欧州主要リーグでは「20チーム・38試合制」か「18チーム・34試合制」が主流となっています​。

かつて国際サッカー連盟(FIFA)は主要リーグのチーム数を18に揃える提案も行っており、2007-08シーズンまでに各国リーグを18クラブ制に移行させるよう求めたことがありました​。

しかしイングランドのプレミアリーグはこの提案に反対し、20チーム制を維持しています​。

リーグによって経緯や事情が異なるものの、試合数は各国リーグの文化や経営戦略を反映する重要な要素と言えます。

試合数の増減が選手やクラブに与える影響

シーズンの試合数は選手やクラブのコンディション管理に直結します。

試合数が多ければ多いほど、選手の疲労蓄積や負傷リスクの増大が懸念されます。

先述した通り、リーグ戦だけでなくカップ戦や欧州大会なども含めると近年は1チームあたり年間公式戦50~60試合に及ぶケースも珍しくなく、過密日程への批判が高まっています。

2024年にはマンチェスター・シティのロドリ選手やトッテナムの孫興民(ソン・フンミン)選手が「試合数が多すぎる、我々はロボットではない」と発言し注目を集めました(孫選手は「試合数を減らしたい。選手はロボットじゃない」と述べています)。

一方で興味深いデータとして、現代のプレミアリーグ選手がシーズンに戦う試合数は1980年代のトップ選手よりも少ないとの分析結果もあります​。

Sky Sportsの調査によれば、1985-86年当時の1部リーグ(旧フットボールリーグ・ファーストディビジョン)のトップチームはシーズン平均53.5試合を戦っていたのに対し、2020年代のプレミアリーグでは平均47.9試合程度とされています。

これはリーグ戦の試合数削減(42試合→38試合)や、科学的なコンディション調整によるローテーションの普及が影響していると考えられます。

とはいえ、現在の試合は強度やスピードが向上しており、一試合ごとの負担は過去より大きくなっています。

クラブは長いシーズンを戦い抜くために選手層の充実を図り、ターンオーバー(先発メンバーの入れ替え)戦略を駆使しています。試合数の変化は監督の戦術にも影響を及ぼし、シーズン序盤から終盤にかけての戦い方や選手起用法を左右します。

試合数の変化によるファンや視聴者への影響

リーグ戦の試合数はファンや視聴者の体験にも大きく影響します。

試合数が多いプレミアリーグでは毎週末に複数の試合が開催されるため、ファンは頻繁に観戦を楽しむことができます。

特に全380試合が世界各国でテレビ放映・配信されるプレミアリーグでは、ファンは自クラブのみならず様々なカードを視聴する機会に恵まれています。

一方で試合数が増えると日程の過密化につながり、平日夜の試合や連戦も増えるため、ファンにとっても全試合を追うのは負担になる場合があります。

試合が多すぎることで一つ一つの重みが薄れるとの指摘や、観戦疲れを懸念する声も一部にはあります。

逆に試合数が減れば各試合の重要度は相対的に増し、ファンは一戦必勝の緊張感を味わえますが、その分観戦機会が減少してしまいます。

放送スケジュールの面では、プレミアリーグは週末の同時刻に複数試合が行われる際、一部の試合が日本など海外向け配信のみで国内テレビ中継されない(いわゆる放送枠の都合やルール上のブラックアウト)ケースもあります。

試合数が多いことで放映権保持者は放送枠の確保と編成に工夫を凝らす必要があり、視聴者としてもスケジュールを把握しなければ見逃す試合が出てくる可能性があります。

それでも、豊富な試合数はサッカーファンにとって嬉しい悲鳴とも言えるでしょう。実際、プレミアリーグが2000年代後半に提案した海外開催の「第39節(Game 39)」構想は、ファンの観戦機会をさらに増やす狙いがありました。しかしこの提案は「金銭目的でありファンの利益を損ねるものだ」とサポーター団体から強い非難を受け​、実現には至っていません。

このエピソードからも分かるように、試合数の増減はファン体験と商業的利益のバランスを問われる問題でもあります。

試合数とスポンサーシップ・放映権への影響

シーズンの総試合数はリーグの商業的価値にも直結します。

プレミアリーグは年間380試合という豊富なコンテンツを持つことで、世界中の放送局と巨額の放映権契約を結んできました。

例えば、プレミアリーグの国内放映権料は2022-2025年のサイクルで約50億ポンドに上り、2025-2029年には約67億ポンド(約8.5億ドル)に増額される見通しです。

さらに海外放映権も加えると、プレミアリーグは2022-2025年に72億ドル規模の収入を見込んでおり、これは他リーグを凌駕する巨額のマーケットです。

豊富な試合数は放送コンテンツのボリュームを増やし、結果として放映権の価値を高める効果があります。

テレビ局や配信プラットフォームにとって、380試合分のコンテンツは年間を通じて視聴者を惹きつける材料となり、スポンサー企業も長期間にわたって露出機会を得られます。

プレミアリーグのスポンサーシップ収入が非常に高水準なのも、世界中でシーズンを通じた関心が続く(=試合数が多い)ことが背景にあります。

一方で、試合数を増やせば必ずしも収益増とは限らず、質と量のバランスが重要です。試合が増えすぎて選手のパフォーマンスが低下したり、ファンの興味が分散しすぎたりすれば、結果的に視聴率や入場者数が伸び悩み、スポンサー効果も薄れる可能性があります。

フランス・リーグアンが18チーム制に戻した決定には、試合数削減によってリーグ戦の競技レベル向上と一試合当たりの重要度増加を図り、国内外の関心を高めたい狙いもありました。

また、新型コロナ禍や放映権トラブルによってリーグアンの放映権収入が一時大幅減少したことから、リーグ再編でブランド価値を立て直す意図も指摘されています。

このように試合数の減少にはクオリティ重視のメリットも考えられますが、短期的には放映権料の減少(コンテンツ量減に伴う契約価値の目減り)を招くリスクも伴います。

実際、リーグアンはチーム削減決定後の国内放映権交渉で苦戦し、契約額の減少が報じられています。

プレミアリーグは上述の通り試合数維持による商業的成功を収めています。結局、スポンサーシップや放映権収入を左右するのは試合数だけでなく、リーグの公平性や競争の質であることが示唆されたのです。

総じて、プレミアリーグの試合数は発足以来の歴史と世界的な人気を支える重要なファクターです。

38試合制というフォーマットは選手の負担、ファンの興味、商業的価値のバランスをとった結果とも言えます。他リーグとの比較や過去の変遷を踏まえ、今後も最適な試合数を模索しつつ、プレミアリーグは世界最高峰のエンターテインメントとして進化を続けていくでしょう。

プレミアリーグの試合数に関するみんなの意見・口コミ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA