【2026年版】Jリーグクラブのない5県とは?

「自分の県にはJリーグのクラブがないけど、どこの県もそうなの?」「2026年現在、Jリーグがない県はどこなんだろう」——そんな疑問をお持ちではないでしょうか。2026年(2026/27シーズン)時点でJリーグクラブが存在しない都道府県は5県あります。2025年シーズンまでは6県でしたが、直近1年で地図が塗り替わりました。この記事では、Jリーグがない5県それぞれの現状と背景、そしてJリーグ参入に向けた最新の動きを、2026年3月時点の最新情報をもとに詳しく解説します。


2026年、Jリーグがない県は全国で5県——その地図と概要

2025年シーズンまでは「岩手・三重・福井・滋賀・和歌山・島根」の6県にJリーグクラブがありませんでした。しかし2026年からは滋賀県のレイラック滋賀FCがJ3に昇格したため、空白県は5県に減少しました。

2026年(2026/27シーズン)Jリーグクラブのない5県

都道府県 地方 2026年の特記事項
岩手県 東北 かつてJリーグ所属クラブあり。いわてグルージャ盛岡が2024年にJ3最下位でJFL降格し退会。2026年1月にオーナーが連絡不通になるトラブルも発生
三重県 東海 参入に最も近い県。ヴィアティン三重がJFLでJ3クラブライセンスを取得済み。条件を満たせば即J3参入が可能
福井県 北陸 Jリーグを目指す複数クラブが活動中。スタジアム整備や資金確保が参入への課題
和歌山県 近畿 アルテリーヴォ和歌山が関西リーグ1部でJリーグ入りを公式に目指すと表明。観客動員と資金基盤が課題
島根県 中国 百年構想クラブ申請の実績あり。交通アクセスとスタジアム設備が最大のハードル

※Jリーグ公式情報・Wikipedia「Jリーグ加盟を目指すクラブ」(2026年3月時点)をもとに作成

5県の地理的分布を見ると、東北(岩手)・東海(三重)・北陸(福井)・近畿(和歌山)・中国(島根)と、全国に分散しています。もともとJリーグは全国に広げることを理念としてきましたが、約30年が経過した今もまだ5県が未到達という現実があります。それぞれの県に異なる事情があり、一口に「Jリーグがない」と言っても状況はまったく違います。


2025年までの6県から5県へ——減少した理由と新たに加わった県の話

2026年の変化を理解するために、2025年シーズンとの比較を確認しておきましょう。

Jリーグ空白県の変化(2025年→2026年)

都道府県 2025年 2026年 変化の理由
滋賀県 なし あり(J3) レイラック滋賀FCが2026/27シーズンよりJ3に昇格。滋賀県が初のJリーグ加盟を実現
岩手県 あり(J3) なし いわてグルージャ盛岡が2024年J3最下位でJFL降格→Jリーグ退会

2025年と2026年の間に起きた最大のニュースは、この「入れ替わり」です。滋賀が悲願の初参入を果たした一方で、岩手が退会するという対照的な出来事が重なりました。


①岩手県——かつてのJリーグ加盟県が2024年に退会した悲しい現実

岩手県は2026年時点でJリーグクラブのない県ですが、他の4県と決定的に違うのは「かつてJリーグに加盟していた」という点です。

いわてグルージャ盛岡のJリーグ退会の経緯

2014年 J3リーグ創設と同時にJリーグ参入。岩手県初のJリーグクラブが誕生
2022年 J3を準優勝でJ2昇格。初のJ2挑戦へ
2022年(J2) J2最下位(22位)でわずか1年でJ3降格。9勝7分26敗・失点80・得失点差−45はJ2ワースト
2024年 J3最下位(18位)が確定。JFL優勝の栃木シティFCとの入れ替えにより、2012年のFC町田ゼルビア以来12年ぶり2例目のJFL降格(Jリーグ退会)が決定
2026年1月 クラブオーナー・立川光昭氏と連絡が取れなくなるという深刻な問題が発生。クラブ取締役の菅野航氏が新オーナーに内定。JFLでの再建を目指す

いわてグルージャ盛岡のJ3最下位は単なる成績不振だけの問題ではありませんでした。ホームスタジアム「いわぎんスタジアム」の収容人数約4,938人(椅子席は1,500弱)はJ2基準を大幅に下回り、クラブの財政的な基盤も脆弱でした。2026年1月にはオーナーが連絡不通になるという異常事態も発生しています。

岩手県は東北6県で唯一Jリーグクラブが存在しない県となりました。東日本大震災からの復興途上で地域に希望を与え続けてきたクラブの退会は、岩手県にとって大きな痛手です。JFLでの再起を期待するサポーターたちは、いつかのJリーグ復帰を信じて応援を続けています。


②三重県——参入に最も近い県。J3ライセンス取得済みのヴィアティン三重

5つのJリーグ空白県の中で最もJリーグ参入に近い県が三重県です。三重県は人口約177万人(2024年時点)を擁し、名古屋・大阪という2大都市圏の中間という地理的条件にあります。プロクラブが存在しないのが不思議なくらいのポテンシャルを持つ県です。

ヴィアティン三重の現状(2026年時点)

所属リーグ JFL(日本フットボールリーグ)
クラブライセンス J3クラブライセンス交付済み(2026特別シーズン対応)
ホームタウン 桑名市・いなべ市・員弁郡東員町・桑名郡木曽岬町・三重郡菰野町・川越町・朝日町(2市5町)
クラブの方針 「三重県にJリーグを!!」を公式スローガンに掲げる。2026年はJFL CUPに参加しつつ夏からのJFL本シーズンに向けてJリーグ参入を目指す
J3参入の条件 JFLで一定順位以内に入り、観客動員数・財務・スタジアムなどのJリーグ審査をパスすれば参入可能

三重県にはヴィアティン三重以外にも、鈴鹿ポイントゲッターズ(旧・鈴鹿アンリミテッドFC)、FC.ISE-SHIMAなどJリーグを目指す複数クラブが存在します。ただし、2026年現在でJ3ライセンスを取得しているのはヴィアティン三重のみです。

三重県が生んだJリーガーは非常に多く、山口蛍、浅野拓磨、金崎夢生、小倉隆史など日本代表クラスの選手が三重県出身です。サッカー文化は確実に根付いており、Jリーグクラブさえ誕生すれば大きな盛り上がりが期待できます。JFLで好成績を残し続けているヴィアティン三重の今後の戦績が、三重県初のJリーグ参入を実現するカギを握っています。


③福井県——北陸唯一のJリーグ空白県。金沢・富山・新潟に囲まれた悩みの深い立ち位置

北陸地方は4県(新潟・富山・石川・福井)で構成されていますが、2026年時点でJリーグクラブがないのは福井県だけです。新潟(アルビレックス新潟)・富山(カターレ富山)・石川(ツエーゲン金沢)はすでにJリーグに加盟しており、福井県だけが取り残されているような状況です。

福井県のJリーグ空白の背景

人口規模 約76万人(2024年)と全国で2番目に少ない都道府県のひとつ。スポンサー企業の確保に課題
スタジアム問題 Jリーグ基準を満たすスタジアム(J3:5,000人以上)の整備が大きな課題。既存の陸上競技場の改修や新設に向けた動きが求められている
競合・引力問題 隣県に強力なJリーグクラブ(ツエーゲン金沢・アルビレックス新潟など)が存在し、サッカーファンが既存クラブに流れやすい環境
Jリーグ参入を目指すクラブ 複数クラブがJリーグ参入を目標に掲げているが、いずれも地域リーグ・県リーグレベルの活動が中心。JFL昇格を経てのJ3参入まではまだ距離がある

2024年に隣の石川県でツエーゲン金沢が新スタジアム(金沢ゴーゴーカレースタジアム)を完成させたことは、福井県にとって刺激にもなっています。北陸新幹線が2024年に福井まで延伸したことで、福井の交通アクセスと経済的な注目度も高まっており、今後のJリーグ参入に向けた機運が高まることが期待されています。


④和歌山県——近畿唯一のJリーグ空白県。アルテリーヴォ和歌山が夢をつなぐ

近畿地方には多くのJリーグクラブが存在しますが、和歌山県だけが空白となっています。大阪(ガンバ・セレッソ)、兵庫(ヴィッセル神戸)、京都(京都サンガ)、奈良(奈良クラブ)、滋賀(レイラック滋賀FC)がそれぞれJリーグに加盟する中、和歌山県だけが取り残されている形です。

アルテリーヴォ和歌山の現状

所属リーグ 関西サッカーリーグ1部
ホームタウン 和歌山県全域
クラブの目標 公式サイトに「アルテリーヴォ和歌山は、和歌山県全域を活動区域とし、将来のJリーグ入りを目指して活動するサッカークラブです」と明記
参入への課題 JFLへの昇格、スタジアム確保、スポンサー企業の獲得・観客動員の増加が必要。現状は関西リーグレベルから全国リーグ(JFL)昇格が最初のステップ
和歌山県の背景 人口約91万人(2024年)と人口規模は小さく、経済基盤も大阪などと比較して弱い。一方で観光資源が豊富で、スポーツツーリズムとの連携に可能性がある

和歌山県は南紀熊野の自然や世界遺産など観光資源に恵まれている一方、人口減少と高齢化が進む課題も抱えています。Jリーグクラブの誕生は、単にサッカーの話だけではなく、地域活性化の観点からも大きな意義があります。アルテリーヴォ和歌山がJFLへの昇格を果たし、さらにJ3参入の条件を満たすまでの道のりはまだ長いですが、地道な活動が続いています。


⑤島根県——交通・人口・スタジアムという三重苦。百年構想申請の実績はある

5県の中で最もJリーグ参入への課題が多いとされるのが島根県です。中国地方では鳥取(ガイナーレ鳥取)・岡山(ファジアーノ岡山)・広島(サンフレッチェ広島)・山口(レノファ山口FC)がJリーグに加盟していますが、島根だけが空白のままです。

島根県がJリーグ空白のまま続く主な理由

人口の少なさ 約65万人(2024年)と全国最下位クラスの人口規模。スポンサー企業・観客の絶対数の確保が難しい
交通アクセスの問題 山陰地方は鉄道・高速道路などの交通インフラが他地域と比べて整備が遅れており、アウェーサポーターの来場や遠征が困難。ホームゲームの集客に影響
スタジアム問題 Jリーグ基準を満たすスタジアムが県内にない。新設には多額の投資が必要で、少子高齢化・人口減少が進む自治体では大型投資の判断が難しい
百年構想クラブ申請の実績 過去にJリーグ百年構想クラブへの申請実績があるクラブが島根に存在していたことから、Jリーグ参入への意欲がまったくないわけではない

島根県と同様に人口が少なく交通アクセスが課題だった鳥取県では、ガイナーレ鳥取がJリーグ参入を実現しています。人口約55万人(参入当時)という小規模県でもJリーグクラブが成立することは証明されており、島根でも地域の情熱と行政の支援が合わされば可能性はゼロではありません。ただ現状では、JFLクラブすら存在しない島根のJ3参入は最も遠い目標と言えます。


Jリーグがない県に共通する課題——なぜ参入できないのか

5県それぞれに固有の事情がありますが、Jリーグに参入できない・しにくい背景には共通する構造的な課題も存在します。

Jリーグ参入を阻む4つの壁

壁①:スタジアム基準

J3参入には収容5,000人以上(一定基準を満たす椅子席)、ナイター照明、メディア席などが必要。既存施設では基準を満たさないケースが多く、新設・改修には数十億〜数百億円が必要

壁②:財務基準・スポンサー確保

Jリーグ参入には健全な財務体制が求められる。年間数億円規模の運営費を賄えるスポンサー企業の確保が必要。人口が少ない地域では地元企業の数・規模が限られ難しい

壁③:競技成績の条件

JFLでの成績上位+Jリーグ審査通過が必要。まずJFLに昇格すること自体が難関で、地域リーグ→全社→地域CLなどの長いプロセスがある

壁④:地域・行政との合意

Jリーグ参入には自治体・県サッカー協会の全面的な支援が条件。税金を使ったスタジアム整備などには市民の賛否があり、合意形成に時間がかかる


Jリーグ「空白県」の歴史——47都道府県への広がりの変遷

Jリーグは1993年の10クラブからスタートし、少しずつ全国に広がってきました。「あなたの町にも、Jリーグはある」というスローガンのもと、どのように空白県が減っていったかを振り返ります。

Jリーグ空白県の推移(近年の主な変化)

時期 空白県数 主な出来事
2014年 多数 J3リーグ創設。いわてグルージャ盛岡など多くの地方クラブが一気に参入。空白県が大幅減
2023年(2024年シーズン) 7→6 高知ユナイテッドSCが2025年シーズンのJ3参入を決定。四国4県すべてにJリーグクラブが揃う
2025年(2025シーズン) 6 岩手・三重・福井・滋賀・和歌山・島根の6県が空白。いわてグルージャ盛岡はJ3で苦戦
2026年(2026/27シーズン) 6→5 レイラック滋賀FCがJ3参入し、岩手は退会→5県に。入れ替わりで空白県数は1減

各県のJリーグ参入への可能性——どの県が最も早く達成できるか

5県それぞれのJリーグ参入可能性を総合的に評価すると、次のようなイメージになります。

5県のJリーグ参入可能性マップ(2026年時点の評価)

都道府県 参入可能性 評価コメント
三重県 ◎ 高い J3ライセンス取得済み。JFLでの好成績と審査通過のみがクリア条件。5県中で最も近い位置にある
岩手県 ○ 可能性あり 過去にJリーグ所属実績があり、JFL→J3の経路は理解している。まずクラブ運営の立て直しと安定が先決。オーナー問題の解決が急務
福井県 △ 中長期 北陸新幹線延伸で注目度は高まっているが、クラブがJFLに到達するまでにまだ時間がかかる。北陸唯一の空白県という点で行政の支援に期待
和歌山県 △ 中長期 アルテリーヴォ和歌山が活動するが関西リーグ1部レベル。JFLまでのステップを着実に踏み上がる必要がある
島根県 ▲ 課題多い 人口・アクセス・スタジアム・資金すべてで課題が残る。JFLクラブも不在。ガイナーレ鳥取のような「少人口県の先行事例」に学べる部分はある

Q&A——よくある疑問に答える

Q1. 2026年現在、Jリーグクラブがない県はどこですか?

A. 2026年(2026/27シーズン)時点でJリーグクラブが存在しないのは岩手・三重・福井・和歌山・島根の5県です。2025年シーズンまでは滋賀を含む6県でしたが、レイラック滋賀FCがJ3に参入したことで1県減りました。なお同じタイミングで、いわてグルージャ盛岡がJFL降格(Jリーグ退会)したため、岩手県が新たに空白県に加わっています。

Q2. 2025年からの変化は何ですか?

A. 2025年と2026年の間で大きな変化が2つありました。①滋賀県が「あり」になった(レイラック滋賀FCがJ3参入)、②岩手県が「なし」になった(いわてグルージャ盛岡がJFL降格でJリーグ退会)。この「入れ替わり」により空白県の数は6から5に1つ減りました。

Q3. Jリーグが近いうちに誕生しそうな県はどこですか?

A. 三重県が最も可能性が高いです。ヴィアティン三重がJFLでJ3クラブライセンスを取得済みで、あとはJFLでの成績と各種審査をパスすれば参入が実現します。岩手県もクラブが健全化すればJFL経由でのJリーグ復帰が期待されます。

Q4. JリーグがなくてもサッカーをJFL以下で楽しめますか?

A. もちろんです。Jリーグの下にはJFL(日本フットボールリーグ)があり、三重県ではヴィアティン三重がJFLに参加しています。さらにその下には地域リーグ・県リーグと続き、各地域でサッカーの試合を楽しめます。Jリーグがない県でも地元クラブを応援することで、Jリーグ参入の夢を一緒に追いかけることができます。


まとめ——Jリーグない県 2026年版の全体像

この記事のポイントまとめ

2026年のJリーグ空白県(5県) 岩手・三重・福井・和歌山・島根
2025年から減った理由 滋賀(レイラック滋賀FC)が新たにJ3参入。一方で岩手(いわてグルージャ盛岡)が退会して入れ替わり
最もJ参入に近い県 三重県(ヴィアティン三重がJ3ライセンス取得済み・JFL所属)
岩手の特殊な事情 過去にJ3・J2に所属していたクラブが2024年にJFL降格。2026年1月にはオーナー連絡不通問題も発生
共通する参入の壁 スタジアム基準・財務・競技成績・地域合意という4つの壁を乗り越える必要がある
2026年からの大きな変化 2026/27シーズンからJリーグは秋春制に移行。6月〜7月までは移行期間の特別大会「百年構想リーグ」を開催中

「Jリーグ ない県 2026」を調べた方に知っていただきたいのは、空白県の5県はどこも「Jリーグに無関心な地域」ではないということです。三重では「三重県にJリーグを!!」の旗印のもとヴィアティン三重が戦い続け、岩手では逆境に立ちながらもクラブが存続を模索し、福井・和歌山・島根にもJリーグを夢見るクラブと人々がいます。Jリーグの「百年構想」は文字通り100年かけて日本全国をカバーすることを目指しています。5県の白地図が塗りつぶされる日は、必ず来るはずです。