- ワールドカップでメッシが耳に手を当てていたポーズの意味を知りたい
- あのポーズが誰に向けられたもので、どんな背景があったのか気になる
- メッシの耳の形が「尖って見える」と言われる理由を知りたい
- メッシが「宇宙人」と呼ばれるのは耳と関係があるのか気になる
メッシの耳がインターネット上で話題になるとき、そこには大きく分けて2つの文脈があります。ひとつはワールドカップの大舞台で見せた「耳に手を当てるポーズ」、もうひとつは「耳の形が尖って見える」という外見にまつわる話題です。
この記事では、その両方について、確認できる事実に基づいて背景まで丁寧に解説します。あのポーズに込められた20年越しの物語を知れば、メッシというサッカー選手がもっと面白く見えてくるはずです。
メッシの耳が注目される2つの理由
まず全体像を整理します。「メッシの耳」という話題は、性質のまったく異なる2つのテーマが混在しています。
| 話題 | きっかけ | 内容 |
|---|---|---|
| 耳に手を当てるポーズ | 2022年カタールW杯 準々決勝オランダ戦 | ゴール後に両手を耳に当てて広げたパフォーマンス。「リケルメ・ポーズ」「トポ・ジージョ」と呼ばれる |
| 耳の形の話題 | SNSに投稿される写真や動画 | 「耳が尖って見える」として、エルフや宇宙人に例えるコメントが投稿される |
前半では歴史的な名場面となったポーズの意味と由来を、後半では耳の形にまつわる話題を扱います。気になるほうから読んでいただいても構いませんが、ポーズの物語はサッカー史に残るドラマですので、ぜひ順番に読んでみてください。
メッシが耳に手を当てるポーズの意味とは?W杯オランダ戦の「リケルメ・ポーズ」
メッシの「耳」と聞いて多くのサッカーファンが思い浮かべるのが、2022年カタールワールドカップ準々決勝、アルゼンチン対オランダ戦でのゴールパフォーマンスです。ゴールを決めたメッシは、オランダベンチの方向へ歩み寄り、両手を耳に当てて大きく広げるポーズを見せました。
普段は感情をあまり表に出さないメッシが見せた挑発的なジェスチャーは、世界中で大きな話題となりました。このポーズには、単なるゴールの喜びを超えた、深い背景があります。
舞台は2022年W杯準々決勝、アルゼンチン対オランダ
試合が行われたのは2022年12月9日(現地時間)、カタールのルサイル・スタジアムです。試合は壮絶な展開になりました。
| 時間 | 出来事 |
|---|---|
| 前半35分 | メッシの絶妙なスルーパスからモリーナが先制ゴール(アルゼンチン 1-0) |
| 後半73分 | メッシがPKを沈めて追加点(アルゼンチン 2-0)。この直後に耳に手を当てるポーズを披露 |
| 後半83分 | オランダのウェグホルストがゴール(2-1) |
| 後半アディショナルタイム | ウェグホルストが再びゴールを決め、土壇場で同点(2-2) |
| 延長戦・PK戦 | 延長でも決着がつかずPK戦へ。GKエミリアーノ・マルティネスの活躍もあり、アルゼンチンが4-3で勝利 |
メッシがポーズを見せたのは、73分にPKを決めた直後です。ゴールの歓喜をチームメイトと分かち合う前に、まっすぐオランダベンチの方を向き、両手を耳に当てました。その視線の先にいたとされるのが、オランダ代表のファン・ハール監督です。
ポーズの由来は「トポ・ジージョ」
このポーズは、アルゼンチンでは「トポ・ジージョ」と呼ばれています。トポ・ジージョとは、イタリア生まれの人形劇のネズミのキャラクターのことです。日本でもテレビ放送されたことがあるため、大きな耳が特徴のあのキャラクターを覚えている方もいるかもしれません。
両手を耳の横に当てて広げた姿が、大きな耳のトポ・ジージョを連想させることから、この名前で呼ばれるようになりました。見た目のとおり「この歓声を聞け」「よく聞こえないな」といったニュアンスを持つジェスチャーとして知られています。
元祖はリケルメ。2001年のスーペルクラシコで生まれた
このパフォーマンスの生みの親は、アルゼンチンの伝説的ファンタジスタ、フアン・ロマン・リケルメです。リケルメは2001年4月8日、ボカ・ジュニアーズ対リーベル・プレートの「スーペルクラシコ」と呼ばれる伝統の一戦でゴールを決めた際、このポーズを初めて披露しました。
リケルメ本人は「娘がトポ・ジージョを好きだったから」と説明しています。しかし当時のリケルメは、契約や移籍の問題をめぐってボカのマクリ会長(当時)と緊張関係にあり、ファンの間では「会長に向けて、ファンの声援を聞くよう促したメッセージだ」という解釈が広く共有されました。以来、このポーズはリケルメの代名詞となり、アルゼンチンのサッカー文化に深く刻まれることになります。
なぜファン・ハール監督に向けられたのか
では、なぜメッシは2022年のオランダ戦で、わざわざ相手ベンチに向かってこのポーズを見せたのでしょうか。背景には、大きく2つの因縁があるとされています。
1つ目は、試合前の心理戦です。オランダのファン・ハール監督は試合前の会見で「メッシを止める方法を見つけるのは、それほど難しいことではない」という趣旨の発言をするなど、挑発的とも受け取れるコメントを繰り返していました。両者には2014年ブラジルワールドカップ準決勝(アルゼンチンがPK戦で勝利)からの因縁もあり、再戦前から場外の舌戦が注目されていたのです。メッシ自身も試合後のインタビューで、ファン・ハールの発言によって「軽視されていると感じた」という趣旨の不満を口にしています。
2つ目が、リケルメにまつわる過去です。ファン・ハールはバルセロナの監督だった2002-03シーズン、加入したばかりのリケルメをほとんど重用せず、リケルメはその後ビジャレアルへ去ることになりました。少年時代からリケルメに憧れていたメッシにとって、ファン・ハールは「憧れの選手を干した監督」でもあったのです。
つまりこのポーズは、挑発的な発言をした相手監督への意趣返しであると同時に、その監督のもとで不遇をかこった憧れの先輩リケルメの代名詞をあえて選ぶという、二重の意味を持つメッセージだったと解釈されています。20年以上の時を超えた「返答」として、アルゼンチン国内では大きな喝采を浴びました。
なお、大会後のインタビューでは、メッシ自身がこの試合での自らの振る舞いについて「あのようなイメージを残したくない」という趣旨の発言をしたことも伝えられています。感情を爆発させた名場面であると同時に、本人にとっては複雑な記憶でもあるようです。
試合後の「何見てんだよ」も話題に
この試合では、もうひとつ有名なシーンが生まれています。試合後、テレビインタビューに答えていたメッシが、近くを通ったオランダのウェグホルストに向かって「何見てんだよ、バカ(スペイン語で「ケ・ミラス、ボボ」)」と言い放った場面です。
この一言は瞬く間に世界中へ拡散され、大会を象徴する流行語のようになりました。一方のウェグホルストは後日、握手を求めたところ拒まれてしまったと、失望を口にしたことが報じられています。120分の死闘とPK戦、そして積み重なった因縁が、それだけ両チームの感情を高ぶらせていたということでしょう。
ポーズの原点、リケルメとメッシの関係
耳に手を当てるポーズの意味を理解するうえで欠かせないのが、リケルメとメッシの関係です。ここを知ると、あの場面の見え方が変わってきます。
少年メッシが憧れた背番号10
リケルメは、メッシがアルゼンチン代表で戦い始めた頃のチームの中心選手でした。メッシがワールドカップに初出場した2006年ドイツ大会でも、攻撃の要としてチームを引っ張ったのはリケルメです。当時のチーム関係者が「メッシはリケルメを特別な尊敬の目で見ていた」と証言したことも伝えられており、若きメッシにとってリケルメがどれほど大きな存在だったかがうかがえます。
2023年、ボンボネーラでの引退試合で共演
2022年ワールドカップでの優勝から約半年後の2023年6月、ボカ・ジュニアーズの本拠地ボンボネーラでリケルメの引退試合が開催されました。この試合にはメッシも参加してゴールを決め、満員のスタンドを沸かせています。世界王者となった直後のメッシが恩人の花道に駆けつけた姿は、2人の絆を象徴する出来事として多くのファンの記憶に残りました。
メッシの耳の形が「尖っている」と言われる理由
ここからは、もうひとつの話題である「耳の形」について解説します。結論からお伝えすると、メッシの耳の形について本人や所属クラブなどが公式に言及した事実は確認できません。あくまでファンの間の外見談義として、冷静に整理していきます。
SNSで見られる反応の傾向
SNSや掲示板では、メッシの写真や中継映像を見た人から「耳がエルフみたいだ」「スタートレックのスポックのようだ」といった比喩で耳の形に触れる投稿が見られます。海外でも同様で、動画プラットフォームなどでは「メッシの尖った耳」を面白がる投稿がひとつのネタとして扱われています。
こうした投稿の多くは悪意のあるものではなく、世界一有名なサッカー選手への親しみを込めたジョークという文脈で語られているのが実情です。ファンタジー作品のエルフや宇宙人のキャラクターは「耳が尖っている」という記号で描かれることが多いため、その連想で語られやすいのだと考えられます。
尖って見える理由として考えられること
写真によってメッシの耳が尖って見えたり、そうでもなく見えたりするのはなぜでしょうか。断定できる情報はありませんが、一般論として次のような要因が影響します。
- 撮影角度と一瞬の表情:スポーツ写真は望遠レンズで一瞬を切り取るため、角度や光の当たり方によって輪郭の見え方が大きく変わります。
- 髪型の変化:メッシはキャリアを通じて長髪から短髪、ひげのある姿まで印象を大きく変えてきました。髪が短い時期は耳が露出し、形が目立ちやすくなります。
- 耳の形そのものの個人差:耳は軟骨でできており、縁(耳輪)のカーブや折りたたみの角度は人によって大きく異なります。耳の縁に小さな突起が見られる「ダーウィン結節」と呼ばれる特徴を持つ人も一定数いて、これはごく一般的な個人差であり、健康とは関係のない個性です。
つまり「生まれつき尖っているのか」という問いに対しては、公式な情報がない以上、誰にも断定はできません。確かなのは、耳の形は誰にとってもただの個性であり、メッシの場合はその圧倒的な知名度ゆえに、些細な外見の特徴までもが世界中の話題になってしまう、ということです。
「宇宙人」という愛称の本当の意味
メッシは長年「宇宙人」という愛称で呼ばれることがあります。耳の話題と結びつけられがちですが、この呼び名の本来の由来は外見ではありません。ドリブル、パス、シュートのすべてが人間離れしているという、プレーへの最大級の賛辞として使われてきた表現です。
対戦した選手や監督が「彼は別の惑星から来た」といった言い回しでメッシを称えるのは、サッカー界では半ばお約束になっています。そこに「耳が尖って見える」というビジュアルネタが後から合流し、「やっぱり宇宙人だったのか」という冗談として楽しまれている、というのが実際の構図です。
メッシのプロフィールと主な実績
最後に、話題の主であるメッシの基本情報を整理しておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | リオネル・メッシ |
| 生年月日 | 1987年6月24日 |
| 出身 | アルゼンチン・ロサリオ |
| 主な所属クラブ | バルセロナ(2004-2021)、パリ・サンジェルマン(2021-2023)、インテル・マイアミ(2023-)。2025年10月に2028年までの契約延長が発表 |
| 代表での主な実績 | ワールドカップ優勝(2022年)、同準優勝(2014年、2026年)、コパ・アメリカ優勝(2021年、2024年) |
| 個人タイトル | バロンドール8回受賞など |
2022年カタール大会でついにワールドカップを制し、2026年北中米大会でも決勝までチームを導いたメッシ。耳に手を当てたあのポーズは、悲願達成へ向かう道のりの中でも、彼の人間らしさが最も表れた場面のひとつと言えるでしょう。
よくある質問
アルゼンチンの名選手リケルメが広めた「トポ・ジージョ」と呼ばれるパフォーマンスで、「この歓声を聞け」といったニュアンスを持ちます。2022年W杯オランダ戦では、試合前に挑発的な発言をしたファン・ハール監督への意趣返しの意味が込められていたと解釈されています。
イタリア生まれの人形劇に登場する、大きな耳が特徴のネズミのキャラクターです。両手を耳に当てて広げたポーズがこのキャラクターを連想させることから、パフォーマンスの呼び名になりました。
本人や公式筋がメッシの耳の形に言及した事実は確認できず、断定できることはありません。写真の角度や髪型によって見え方が変わるうえ、耳の形にはもともと大きな個人差があります。SNSでの話題は、親しみを込めたジョークの文脈で語られることがほとんどです。
2014年W杯準決勝でアルゼンチンがファン・ハール率いるオランダをPK戦で破った歴史に加え、2022年の再戦前にはファン・ハールが「メッシを止めるのは難しくない」という趣旨の発言をしていました。さらにファン・ハールは、バルセロナ監督時代にメッシの憧れだったリケルメを重用しなかった過去もあります。
2022年W杯オランダ戦の直後、テレビインタビュー中のメッシが、近くを通った相手選手のウェグホルストに向けて発した言葉です。スペイン語の「ケ・ミラス、ボボ」というフレーズとして世界中に拡散され、大会の名物シーンのひとつになりました。
まとめ
メッシの耳にまつわる話題を、2つの視点から解説しました。要点は次のとおりです。
- 耳に手を当てるポーズは、2022年W杯準々決勝オランダ戦でPKを決めた直後に披露された「トポ・ジージョ(リケルメ・ポーズ)」です。
- 元祖は2001年のスーペルクラシコでこのポーズを生んだリケルメで、メッシにとって少年時代からの憧れの選手でした。
- ポーズは、挑発的な発言をしたファン・ハール監督への返答であると同時に、その監督のもとで不遇だったリケルメへのオマージュという二重の意味を持つと解釈されています。
- 耳の形が「尖って見える」という話題は、公式な情報のないファンの外見談義であり、写真の角度や髪型、耳の形の個人差で見え方が変わるものです。
- 「宇宙人」という愛称の本来の由来は、外見ではなく人間離れしたプレーへの賛辞です。
ひとつのゴールパフォーマンスの裏に、20年以上にわたる憧れと因縁の物語が隠れている。そんな奥行きこそが、メッシというサッカー選手の魅力なのかもしれません。次にあのポーズの映像を見かけたときは、ぜひこの物語を思い出してみてください。
フットボール戦士 