- エムバペの本名(フルネーム)は?どこまでが名前で、どこからが名字?
- 「ロタン(Lottin)」は何?どこから来た名前なの?
- なぜふだんは「ロタン」を名乗らないの?
エムバペの本名は「キリアン・エムバペ・ロタン(Kylian Mbappé Lottin)」です。「キリアン」が名前で、「エムバペ・ロタン」の2語で1つの姓(名字)になっています。この記事では、「ロタン」が父から受け継いだ姓であること、ふだん名乗らない理由として確かめられること、「キリアン」という名前の由来を、2026年9月時点の情報で整理します。
エムバペの本名は「キリアン・エムバペ・ロタン」
エムバペの本名は、3つの語でできています。「Kylian(キリアン)」が名前で、「Mbappé(エムバペ)」と「Lottin(ロタン)」の2語がひとまとまりの姓です。「ロタン」はミドルネームやあだ名ではありません。
FIFAが公表した2026年W杯の選手登録リストでも、名前(FIRST NAME)は「Kylian」、姓(LAST NAME)は「MBAPPE LOTTIN」と登録されています。一方で、背中の名前(NAME ON SHIRT)は「MBAPPE」だけです。公式の書類では姓の全体を、ユニフォームでは前半だけを使っている形です。
フランス語版Wikipediaは、パリ19区の出生証明書の記載として「Kylian Mbappé Lottin」を挙げています。英語版Wikipediaの発音表記では、「Lottin」は「ロタン」に近い音です(最後の「in」は鼻にかけた「アン」)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | キリアン・エムバペ・ロタン(Kylian Mbappé Lottin) |
| 生年月日 | 1998年12月20日(パリ生まれ、郊外のボンディ育ち) |
| 身長 | 180cm(FIFAの2026年W杯登録) |
| 所属 | レアル・マドリード(背番号10) |
| フランス代表 | 106試合66得点(2026年W杯終了時点) |
なお、名字の日本語の書き方は「エムバペ」「エンバペ」「ムバッペ」と分かれています。どれも同じ「Mbappé」を指しています。どの表記が発音に近いかは、本人に聞いた取材も含めて別の記事で詳しく比べています。
「ロタン」は父から受け継いだ姓の一部
「ロタン」は、父の姓から来ています。父ウィルフリードの本名は「エリー・ウィルフリード・エムバペ・ロタン(Elie Wilfrid Mbappé Lottin)」で、「エムバペ・ロタン」の部分がそのまま息子たちの姓になりました。2006年生まれの弟エタン(2026年9月時点でリール所属)も、本名は「Ethan Mbappé Lottin」です。
父は1970年にカメルーンの港町ドゥアラで生まれました。ふるさとは、ドゥアラの近くの川の河口にあるジェバレ島です。フランス語版Wikipediaは、父の両親をカメルーン沿岸部のドゥアラ人としています。エムバペは2023年7月にこの島を訪れ、村の人たちに迎えられたとAFPが伝えました。
母ファイザ・ラマリはボンディ生まれで、両親はアルジェリア出身です。母の姓「ラマリ」は、エムバペの本名には入っていません。家族のルーツは、次の記事で詳しくまとめています。
「ロタン」という言葉の意味は分かっていない
「ロタン」がもともと何を意味する言葉なのかは、はっきりしません。ネット上には「ゲルマン系の名前ロタールが由来」「フランス語で『最愛の人』という意味」などの説があります。ただし、本人や家族が説明したものや、信頼できる資料で裏づけられたものは見つかりませんでした。
確かめられるのは、「ロタン」が父の代から続く姓の一部だということです。ちなみに、カメルーンには「Mbappé」を名前に持つ伝説的な選手もいます。ドゥアラ出身で「元帥」と呼ばれたサミュエル・エムバペ・レペ(1936〜1985年)です。ただし、エムバペ家と親せき関係があるという情報は見当たりません。
なぜ「ロタン」を名乗らない?モナコ時代は「MBAPPE LOTTIN」
レアル・マドリード公式チャンネル(2024年7月17日公開)。ベルナベウでの入団発表の日の様子です。クラブでの呼び名は「Mbappé」だけです
実は、プロになったばかりのころは「ロタン」も表に出ていました。モナコの公式サイトの選手ページ(2018年6月の保存版)では、背番号29の選手として「Kylian MBAPPE LOTTIN」と載っています。ユニフォームの背中は当時から「MBAPPE」でした。
サッカーゲーム「FIFA 17」では、モナコ時代のエムバペのカードに「Lottin」と書かれていました。2024年にこのカードがネットで出回り、「昔はロタンと呼ばれていたの?」と海外で話題になったと、英紙デイリー・エクスプレスが報じています。
その後、PSG、レアル・マドリード、フランス代表のどこでも、呼び名は「エムバペ」だけです。なぜ「ロタン」を使わなくなったのか、本人や家族が理由を公に話したものは見当たりません。デイリー・エクスプレスも「理由は誰も知らない」と書いています。
この投稿をInstagramで見る
上はエムバペ本人のInstagramで、2024年5月10日(現地時間)にPSGへの感謝を伝えた投稿です。
公式の書類には、今も姓の全体が残っています。2026年W杯のFIFA登録で、フランス代表26人のうち、登録上の姓の一部だけを背中に付けていたのは2人でした。エムバペ(MBAPPE LOTTIN→MBAPPE)と、マルキュス・テュラム(THURAM-ULIEN→THURAM)です。
「キリアン」の由来は?フランスでの名前の人気
「キリアン」は、アイルランドの名前「Cillian(キリアン)」から来た名前です。英語版Wikipediaによると、7世紀にアイルランドからドイツへ渡り、689年にヴュルツブルクで亡くなった聖人キリアンにちなむ名前とされています。意味は「小さな教会」という説が有力で、「Kilian」「Killian」「Kylian」など、つづりはいくつもあります。
両親がなぜこの名前を選んだのかは、公表されていません。フットボール戦士が、フランス国立統計経済研究所(INSEE)の名前データで「Kylian」と名付けられた男の子の数を調べると、本人が生まれた1998年は250人でした。
その後「Kylian」は増え続け、2007年の2,030人が最多です。エムバペがプロになる前から、すでに人気の名前だったことが分かります。W杯で優勝した2018年だけは、前年の940人から1,230人に増えました。ただ翌年は945人に戻り、2025年は175人まで減っています。つづりが違う「Killian」も、2002年の1,930人が最多でした。
2026年のエムバペ:W杯で2大会連続の得点王
FIFA公式チャンネル(2026年7月公開)。2026年W杯の得点王(ゴールデンブーツ)に輝いたエムバペの映像です
「キリアン・エムバペ・ロタン」の名前は、2026年W杯で歴史に残りました。エムバペは大会で10得点を挙げ、2022年大会に続いて2大会連続で得点王になりました。W杯の通算得点は22点になり、メッシを抜いて歴代1位です。
フランスは準決勝でスペインに敗れ、3位決定戦でもイングランドに敗れて4位でした。大会の初戦のセネガル戦では、オリヴィエ・ジルーを抜いてフランス代表の歴代最多得点選手になっています。W杯のあと、フランス代表の監督はデシャンからジダンに代わりました。
この投稿をInstagramで見る
上はエムバペ本人のInstagramで、2026年6月17日(現地時間)に、フランス代表の歴代最多得点選手になった「58ゴール」を伝えた投稿です。
クラブでは、2024年からレアル・マドリードでプレーしています。2025-26シーズンからは、背番号10をつけています。チームメイトからの愛称「ドナテロ」など、本名以外の呼び名は次の記事でまとめています。
この投稿をInstagramで見る
上はエムバペ本人のInstagramで、2025年10月31日(現地時間)に、初めての欧州ゴールデンシューを受け取ったことを伝え、レアル・マドリードの仲間に感謝した投稿です。
データで見る:日本では「キリアン」まで付けて調べる人は1割
日本では、エムバペをどんな名前で調べているのでしょうか。フットボール戦士の記事がGoogleの検索結果に表示された回数を、エムバペ関連のキーワード29語で集計しました。合計75,904回のうち、下の名前の「キリアン」を付けた検索は10.9%でした。
その3語は、どれも「年俸」「年収」と一緒に調べられたものです。「ロタン」まで付けた検索は、上位1,000語に1つもありませんでした。日本ではほとんどの人が、名字の「エムバペ」だけで調べていることになります。名字の書き方は「エムバペ」が72.4%、「エンバペ」が19.0%、「ムバッペ」が8.6%でした。
注目度も見てみます。フットボール戦士の集計では、エムバペの日本語版Wikipediaの閲覧数は、2026年9月時点で1日あたり約1,066回です。集計している839人の中で24位にあたります。直近30日の閲覧数を英語版と合わせると、日本語版はそのうち8.5%でした。
フットボール戦士が毎日集計している「サッカー選手 日本での注目度ランキング」のデータです(日本語版Wikipediaの閲覧数)。
よくある質問
A. 「キリアン・エムバペ・ロタン(Kylian Mbappé Lottin)」です。「キリアン」が名前、「エムバペ・ロタン」が姓です。
A. いいえ、姓の一部です。FIFAの2026年W杯の登録でも、姓は「MBAPPE LOTTIN」でした。背中の名前は「MBAPPE」だけです。
A. 父ウィルフリードの本名が「エリー・ウィルフリード・エムバペ・ロタン」で、その姓を受け継いでいます。「ロタン」という言葉の意味は、確かな資料では分かっていません。
A. 本人や家族が理由を公に説明したものは見当たりません。モナコ時代の公式サイトでは「MBAPPE LOTTIN」と載っていましたが、その後はどのチームでも「エムバペ」だけで呼ばれています。
A. はい。弟の本名は「エタン・エムバペ・ロタン(Ethan Mbappé Lottin)」です。2026年9月時点で、フランスのリールでプレーしています。
まとめ:エムバペの本名はキリアン・エムバペ・ロタン
- 本名は「キリアン・エムバペ・ロタン(Kylian Mbappé Lottin)」
- 「エムバペ・ロタン」の2語で1つの姓。FIFAの登録上の姓も「MBAPPE LOTTIN」
- 「ロタン」は父の姓から受け継いだもので、弟エタンの本名にも入っている
- モナコ時代は「MBAPPE LOTTIN」と載っていたが、名乗らなくなった理由は公表されていない
- 「キリアン」はアイルランドの聖人にちなむ名前で、フランスでは2007年に最も多く名付けられた
ユニフォームの「MBAPPE」は、本名の一部です。その後ろには、父から受け継いだ「ロタン」が続いています。名前の由来をたどると、カメルーン生まれの父から続く家族の歴史が見えてきます。
※この記事の情報は2026年9月25日時点のものです。出典:FIFA 2026年W杯選手登録リスト(2026年7月19日版)、英語版・フランス語版Wikipedia(Kylian Mbappé、Wilfrid Mbappé、Ethan Mbappé、Killian、Saint Kilian、Samuel Mbappé Léppé)、ASモナコ公式サイト(2018年6月の保存版)、レアル・マドリード公式サイト、Daily Express(2024年3月29日)、SPORTbible(2024年2月21日)、VOAアフリカ(AFP、2023年7月)、フランス国立統計経済研究所(INSEE)の名前データ(2026年7月公開)。
フットボール戦士 
