【2026年版】Jリーグの昇格・降格完全ガイド!枠と日程を一覧で整理

こんな疑問を持つ方へ

  • 結局、昇格と降格はいつから元どおりになるのか知りたい
  • 「2026年は降格なし」と聞いたが、本当なのか確かめたい
  • J1・J2・J3それぞれ何クラブが上がって、何クラブが落ちるのか整理したい
  • 秋春制になって、応援するクラブの残留争いがどう変わるのか気になる
  • 自分のクラブが今どのカテゴリーにいるのか、一覧でさっと確認したい

Jリーグの昇格・降格は、2026年を境に仕組みが大きく動きました。2026年前半は昇降格のない特別大会が行われ、2026-27シーズンから新しいカレンダーで昇降格が再び動き出します。何がどう変わったのかを、公式に決まっている情報だけで整理します。

Jリーグの昇格・降格、2026年はどうなった?まず結論から

Jリーグの昇格・降格、2026年はどうなった?まず結論から

最初に全体像をつかんでおくと、以降の話がすべてつながります。2026年という一年は、Jリーグの歴史のなかでも例外的な形をしていました。前半と後半で、昇降格の扱いがまったく違うのです。

2026年前半は昇降格が一切ない特別大会だった

Jリーグは2026-27シーズンからシーズン移行、いわゆる秋春制に切り替えました。従来の2月開幕・12月閉幕から、8月開幕・翌年5月から6月閉幕へと変わったわけです。ただし、2025年12月に春秋制のシーズンが終わってから2026年8月の新シーズン開幕までには、半年以上の空白が生まれます。

この空白を埋めるために開催されたのが、2026年2月から6月にかけての特別大会「明治安田Jリーグ百年構想リーグ」でした。J1の20クラブによる「明治安田J1百年構想リーグ」と、J2・J3の40クラブによる「明治安田J2・J3百年構想リーグ」の二本立てで実施されています。

そしてこの大会は、Jリーグが公式に「特別大会による昇格・降格はなし」と明記した大会でした。J1とJ2の間も、J2とJ3の間も、さらにJ3とJFLの間も、この大会の結果では動きません。「2026年は降格なし」という話は、この特別大会を指したものです。

2026-27シーズンから昇格・降格は通常どおりに戻る

一方で、2026年8月に開幕した2026-27シーズンは、通常のリーグ戦です。順位に応じた昇格と降格が行われ、J1昇格プレーオフ、J2昇格プレーオフ、J3・JFL入れ替え戦もすべて実施されます。Jリーグは開催期間の発表時点で、これらのプレーオフ・入れ替え戦の日程まで公表しています。

つまり「昇降格がなかったのは2026年前半の特別大会だけ」で、2026-27シーズン以降は従来と同じ緊張感が戻ってくる、というのが正確な理解です。

カテゴリー別の昇格・降格枠 早見表

2026-27シーズンの昇格・降格の枠組み(J1・J2・J3はいずれも20クラブ)
カテゴリー 上へ上がる 下へ落ちる
J1(20クラブ) なし(国内リーグの最上位) 下位3クラブがJ2へ
J2(20クラブ) 上位2クラブが自動昇格。3位から6位がJ1昇格プレーオフに進み、勝ち残った1クラブが昇格 下位3クラブがJ3へ
J3(20クラブ) 上位2クラブが自動昇格。3位から6位がJ2昇格プレーオフに進み、勝ち残った1クラブが昇格 JFL側の条件を満たしたクラブとの自動入れ替え、または入れ替え戦

J1・J2・J3はいずれも20クラブ、3カテゴリー合計60クラブという編成が維持されています。上がる数と落ちる数が釣り合っていなければクラブ数は保てないため、この「3枠ずつ」という骨格が全体を支えています。

2026-27シーズンの昇格・降格ルールをわかりやすく解説

2026-27シーズンの昇格・降格ルールをわかりやすく解説

ここからは、カテゴリーごとの条件をもう少し細かく見ていきます。数字だけを覚えるより、「どういう考え方でその数字になっているのか」を押さえたほうが、シーズン終盤の順位表を読むときに役立ちます。

J1からJ2への降格は下位3クラブ

J1は20クラブでホームアンドアウェーの2回戦総当たり、全38節を戦います。年間順位の下位3クラブ、つまり18位・19位・20位がJ2へ降格するというのが基本の形です。

20クラブ制のJ1で3クラブが落ちるということは、単純計算で15パーセントのクラブが毎年入れ替わる計算になります。これは世界の主要リーグと比べても標準的な比率で、シーズン終盤に「勝点1差で運命が変わる」という展開が生まれやすい設計になっています。

J2からJ1への昇格は「自動2+プレーオフ1」

J2も20クラブ・全38節。年間順位の1位と2位が自動的にJ1へ昇格します。残る1枠をかけて、3位から6位までの4クラブがJ1昇格プレーオフを戦います。

このプレーオフには、知っておくと観戦が何倍も面白くなる独特のルールがあります。準決勝・決勝ともにホームアンドアウェーではない一発勝負で、上位クラブのホームスタジアムで開催されます。そして90分を終えて引き分けだった場合、延長戦もPK戦も行わず、年間順位の上位クラブが勝ち上がります。

ここがプレーオフの肝

6位のクラブは、準決勝も決勝も相手のホームで、しかも「引き分けたら敗退」という条件で勝ち続けなければJ1にたどり着けません。リーグ戦の3位と6位の差が、そのままトーナメントの重みの差になっている。この非対称性こそが、シーズン終盤の3位争い・4位争いを白熱させる仕掛けです。

実際、2025シーズンのJ1昇格プレーオフを制したのはジェフユナイテッド千葉でした。年間3位から勝ち上がり、決勝で徳島ヴォルティスを下してJ1昇格を決めています。年間3位という上位のアドバンテージを最大限に生かした形です。

J2からJ3への降格、J3からJ2への昇格

J2の下位3クラブはJ3へ降格します。逆にJ3は、上位2クラブが自動昇格し、3位から6位がJ2昇格プレーオフで残り1枠を争うという、J2と同じ構造です。

ただしJ3からJ2へ上がる場合には、成績以外の条件が絡みます。詳しくは後述しますが、クラブライセンスの交付を受けていないクラブは、順位の条件を満たしていても昇格できません。

J3とJFLの入れ替えは「相手側の事情」で形が変わる

J3の下位クラブと、その下のカテゴリーであるJFL(日本フットボールリーグ)の上位クラブとの入れ替えは、少し複雑です。ポイントは、J3側ではなくJFL側の条件で形が決まるという点にあります。

JFLでJ3入会に必要な要件を満たしたクラブが何クラブ出てくるかによって、自動入れ替えになるのか、入れ替え戦になるのかが変わります。要件を満たしたクラブがJFLで1位なら自動入れ替え、2位なら入れ替え戦、というのが基本の考え方です。

2025シーズンの例がわかりやすいでしょう。JFL2位のレイラック滋賀FCがJ3年間20位のアスルクラロ沼津と入れ替え戦を戦い、2025年12月7日と14日の2試合を経て滋賀がJ3参入を決めました。滋賀県初のJクラブ誕生であり、同時に沼津のJ3からの退会が決まった一戦でもあります。

忘れられがちな「クラブライセンス」という条件

順位表だけを見ていると見落としがちですが、Jリーグの昇格には成績とは別に、経営・施設・組織などを審査するクラブライセンス制度が関わります。J1へ昇格するにはJ1ライセンス、J2へ昇格するにはJ2以上のライセンスの交付判定を受けていることが必要です。

ライセンスの交付を受けていないクラブは、たとえJ2で2位に入っても、J3で優勝しても、そのシーズンには昇格できません。その場合は昇格枠が繰り下がったり、プレーオフの出場クラブが調整されたりします。毎年秋にライセンス交付の発表がある理由はここにあり、順位争いを見るときは「そのクラブがライセンスを持っているか」も併せて確認しておくと、予想の精度が上がります。

同じ勝点で並んだときの順位の決め方

降格ラインの攻防では、勝点が並ぶことが珍しくありません。順位は勝点の多いクラブが上位となり、並んだ場合は得失点差、総得点、当該クラブ間の対戦成績という順で判定されます。それでも決着しない場合の最終手段として抽選が規定されていますが、2025シーズンからは降格クラブを決める場合を除いて抽選を行わない扱いに改められています。

言い換えれば、優勝や昇格プレーオフ進出のボーダーでは同順位のまま扱われる場面がありうる一方、降格という不可逆な決定だけは必ず一つに絞る、という設計です。得失点差が最初のタイブレークである以上、大量失点の敗戦は「勝点以上の傷」になります。降格圏のクラブが終盤に無理な攻撃に出られない理由の一つでもあります。

秋春制で昇格・降格の戦い方はどう変わるのか

秋春制で昇格・降格の戦い方はどう変わるのか

ルールの数字自体は従来と大きく変わっていません。しかし、シーズンのカレンダーが変わったことで、昇格争い・残留争いの「体感」はかなり変わります。ここが2026-27シーズン以降を見るうえで、いちばん面白いところです。

変化その1:決着が12月ではなく5月・6月になる

春秋制では、11月から12月にかけて優勝も昇格も降格も一気に決まっていました。年末の風物詩として、多くのファンが記憶している光景です。

2026-27シーズンでは、J1の最終節が2027年6月6日、J2・J3の最終節が2027年5月23日に設定されています。プレーオフと入れ替え戦は、J1昇格プレーオフ・J2昇格プレーオフの準決勝が2027年5月29日と30日、決勝が6月5日と6日。J3・JFL入れ替え戦も第1戦が5月29日と30日、第2戦が6月5日と6日です。

つまり、クラブの命運が決まる季節が冬から初夏へ移りました。学校や仕事の年度替わりとリーグの区切りがずれるため、ファンにとっては生活のリズムとの付き合い方も変わります。

変化その2:ウインターブレークが順位を動かす

秋春制の最大の特徴が、冬季の中断期間です。2026-27シーズンでは、J1が2026年12月19日までの第20節までを年内に消化し、2027年2月13日に再開。J2・J3は2026年12月13日までの第22節までを年内に行い、2027年2月20日に再開します。

約2カ月の中断があるということは、シーズンの真ん中に「立て直しの時間」が生まれるということです。これは残留争いをしているクラブにとって大きな意味を持ちます。春秋制なら、悪い流れのまま最終節まで押し切られてしまうことがありました。しかし秋春制では、中断前に降格圏にいても、そこで監督交代や補強に踏み切り、後半戦をまったく別のチームとして戦い直せます。

中断期間が持つ意味

J1は年内に第20節、J2・J3は年内に第22節まで進みます。J2・J3は年内に全体の半分以上を終える設計なので、中断に入る時点での順位が持つ意味はJ1よりも重くなります。逆にJ1は「折り返し地点で仕切り直せる」構造です。同じ秋春制でも、カテゴリーによって中断の意味合いが違う点は見落とされがちです。

変化その3:移籍市場が欧州と同じリズムになる

シーズン移行の狙いの一つが、欧州主要リーグとのカレンダーの同期です。従来はJリーグのシーズン途中に欧州の夏の移籍市場が開き、主力が抜けたまま終盤戦を戦うクラブが出ていました。

秋春制では、シーズンの区切りと移籍市場の区切りがおおむね重なります。昇格・降格を争うクラブにとっては、チームを組み上げてから開幕を迎え、途中で崩されにくくなる。冬の中断期間中の補強と合わせて、戦力計画が立てやすくなったと言えます。

変化その4:アジアの大会ともカレンダーが揃う

AFCチャンピオンズリーグエリートやACL2も、すでに秋春制で行われています。国内リーグと同じ区切りで戦えるようになったことで、アジアの大会に出場するクラブがリーグ戦の途中でシーズンをまたぐ、という不自然さも解消されました。上位争いと下位争いの両方に影響する、地味だが大きな変化です。

2026年の百年構想リーグが残した「昇降格の伏線」

2026年の百年構想リーグが残した「昇降格の伏線」

昇降格がなかった大会だから見なくていい、と考えるのは早計です。むしろ2026-27シーズンの昇格争い・残留争いを占ううえで、百年構想リーグの結果は最も新しく、最も参考になる材料です。ここが単なるルール解説では触れられない部分です。

J1百年構想リーグの最終順位

J1の20クラブは東西2グループ(EASTとWEST)に分かれて2回戦総当たりを戦い、その後のプレーオフラウンドで同順位同士が対戦して1位から20位までを確定させました。90分で決着がつかない場合はPK戦を行い、90分勝利が勝点3、PK勝ちが勝点2、PK負けが勝点1、90分敗戦が勝点0という独自の勝点方式が採用されています。

明治安田J1百年構想リーグ 最終順位(2026年6月確定)
順位 クラブ 順位 クラブ
1位ヴィッセル神戸11位ファジアーノ岡山
2位鹿島アントラーズ12位浦和レッズ
3位セレッソ大阪13位横浜F・マリノス
4位FC東京14位清水エスパルス
5位FC町田ゼルビア15位柏レイソル
6位名古屋グランパス16位京都サンガF.C.
7位サンフレッチェ広島17位V・ファーレン長崎
8位川崎フロンターレ18位水戸ホーリーホック
9位ガンバ大阪19位アビスパ福岡
10位東京ヴェルディ20位ジェフユナイテッド千葉

優勝したヴィッセル神戸は、この結果でAFCチャンピオンズリーグエリート2026/27の出場権を獲得しました。降格のない大会でも、上位には明確な果実が用意されていたわけです。

昇格3クラブが下位に沈んだ意味

この順位表で目を引くのが、2025シーズンにJ2からJ1へ上がった3クラブの位置です。V・ファーレン長崎が17位、水戸ホーリーホックが18位、ジェフユナイテッド千葉が20位。昇格組がそろって下位に並びました。

もちろん、この結果は2026-27シーズンの降格に直接つながるものではありません。ただ、昇格したチームがJ1のスピードと強度に適応するには時間がかかるという、Jリーグで繰り返し見られてきた現実を、最も新しい形で示したデータではあります。

見方を変えれば、この半年は昇格組にとって「降格のリスクを負わずにJ1の水準を体感できた」貴重な期間でもありました。順位こそ振るわなかったものの、課題を洗い出したうえで本番のシーズンに入れたという点は、従来の昇格組にはなかった条件です。ここをどう生かすかが、2026-27シーズンの残留争いを左右します。

J2・J3百年構想リーグが示した序列

J2・J3の40クラブは、EAST-A、EAST-B、WEST-A、WEST-Bの4グループ(各10クラブ)に分かれて戦い、その後のプレーオフラウンドで同順位同士がノックアウト方式で対戦して最終順位を決めました。優勝したのはベガルタ仙台で、プレーオフラウンド第2戦でカターレ富山とのPK戦を制しました。2位が富山、3位がテゲバジャーロ宮崎という結果です。

グループステージでは、J1から降格したアルビレックス新潟がWEST-Aで2位、湘南ベルマーレと横浜FCがEAST-Aで3位・4位。一方でカターレ富山がWEST-Aで首位、テゲバジャーロ宮崎がWEST-Bで首位に立つなど、カテゴリーの序列がそのまま順位に反映されたわけではありませんでした。J2とJ3を混ぜた大会だからこそ見えた、実力の近さです。

この大会は特別大会であり、結果はいっさい昇降格に反映されません。あくまで2026-27シーズンの各クラブの仕上がりを推し量る材料として読むのが適切です。

2026-27シーズンのJ1・J2・J3所属クラブ一覧

2026-27シーズンのJ1・J2・J3所属クラブ一覧

2026-27シーズンの所属カテゴリーは、2025シーズンの成績にもとづいて決まりました。J1・J2・J3が各20クラブ、合計60クラブという編成です。

2026-27シーズン 明治安田J1リーグ(20クラブ)
地域 クラブ
北関東・東北鹿島アントラーズ/水戸ホーリーホック/浦和レッズ
首都圏ジェフユナイテッド千葉/柏レイソル/FC東京/東京ヴェルディ/FC町田ゼルビア/川崎フロンターレ/横浜F・マリノス
東海・北陸清水エスパルス/名古屋グランパス
関西京都サンガF.C./ガンバ大阪/セレッソ大阪/ヴィッセル神戸
中国・九州ファジアーノ岡山/サンフレッチェ広島/アビスパ福岡/V・ファーレン長崎
2026-27シーズン 明治安田J2リーグ(20クラブ)
地域 クラブ
北海道・東北北海道コンサドーレ札幌/ヴァンラーレ八戸/ベガルタ仙台/ブラウブリッツ秋田/モンテディオ山形/いわきFC
関東栃木シティ/RB大宮アルディージャ/横浜FC/湘南ベルマーレ
甲信越・北陸・東海ヴァンフォーレ甲府/アルビレックス新潟/カターレ富山/ジュビロ磐田/藤枝MYFC
四国・九州徳島ヴォルティス/FC今治/サガン鳥栖/大分トリニータ/テゲバジャーロ宮崎
2026-27シーズン 明治安田J3リーグ(20クラブ)
地域 クラブ
東北・関東福島ユナイテッドFC/栃木SC/ザスパ群馬/SC相模原
甲信越・北陸・東海松本山雅FC/AC長野パルセイロ/ツエーゲン金沢/FC岐阜
関西・中国レイラック滋賀FC/FC大阪/奈良クラブ/ガイナーレ鳥取/レノファ山口FC
四国・九州カマタマーレ讃岐/愛媛FC/高知ユナイテッドSC/ギラヴァンツ北九州/ロアッソ熊本/鹿児島ユナイテッドFC/FC琉球

この編成で新しくJリーグに加わったのがレイラック滋賀FCです。滋賀県を本拠地とするクラブがJリーグに所属するのは初めてで、Jリーグの地図がまた一つ広がりました。

2025シーズンの昇格・降格クラブを振り返る

2025シーズンの昇格・降格クラブを振り返る

2026-27シーズンの顔ぶれがなぜこうなったのかは、春秋制最後のシーズンとなった2025年の結果を見ればわかります。

2025シーズンの昇格・降格クラブ
区分 クラブと経緯
J2からJ1へ昇格水戸ホーリーホック(J2優勝・勝点70)/V・ファーレン長崎(2位・勝点70)/ジェフユナイテッド千葉(3位からJ1昇格プレーオフを制覇)
J1からJ2へ降格横浜FC(18位・勝点35)/湘南ベルマーレ(19位・勝点32)/アルビレックス新潟(20位・勝点24)
J3からJ2へ昇格栃木シティ(J3優勝・勝点77)/ヴァンラーレ八戸(2位・勝点72)/テゲバジャーロ宮崎(4位からJ2昇格プレーオフを制覇)
J2からJ3へ降格ロアッソ熊本(18位・勝点37)/レノファ山口FC(19位・勝点36)/愛媛FC(20位・勝点22)
J3とJFLの入れ替えレイラック滋賀FC(JFL2位)がアスルクラロ沼津(J3の20位)との入れ替え戦を制してJ3へ

数字を並べると、いくつか興味深い点が浮かびます。J2は1位の水戸と2位の長崎が勝点70で並び、3位の千葉との差はわずか勝点1でした。この勝点1が、自動昇格とプレーオフという大きな差になったわけです。千葉はプレーオフを勝ち抜いて昇格しましたが、その過程は前述のとおり「引き分けたら敗退」という厳しい条件との戦いでした。

一方でJ3は、優勝した栃木シティが勝点77、2位の八戸が72と、上位が抜けた展開でした。3位のFC大阪が勝点71と八戸に肉薄していただけに、自動昇格圏をめぐる攻防は最終盤までもつれています。プレーオフを制したのは4位のテゲバジャーロ宮崎で、順位の上ではFC大阪の下からの逆転昇格でした。

2026-27シーズンの主な日程

2026-27シーズンの主な日程

昇格・降格の行方を追ううえで押さえておきたい日程を整理します。

2026-27シーズンの主な日程
項目 J1 J2・J3
開幕2026年8月7日2026年8月8日
年内の最終節第20節(12月19日まで)第22節(12月13日まで)
再開2027年2月13日2027年2月20日
最終節2027年6月6日2027年5月23日
節数全38節全38節
昇格プレーオフ・入れ替え戦の日程
大会 第1ラウンド 最終ラウンド
J1昇格プレーオフ準決勝 2027年5月29日・30日決勝 2027年6月5日・6日
J2昇格プレーオフ準決勝 2027年5月29日・30日決勝 2027年6月5日・6日
J3・JFL入れ替え戦第1戦 2027年5月29日・30日第2戦 2027年6月5日・6日

注目したいのは、J2・J3のリーグ戦が5月23日に終わったあと、6月上旬まで昇格プレーオフと入れ替え戦が続く点です。J1の最終節(6月6日)と昇格プレーオフ決勝が同じ週末に置かれており、シーズンの最後にすべての結末が集中する構成になっています。

昇格・降格をめぐる受け止め方と、これからの論点

昇格・降格をめぐる受け止め方と、これからの論点

シーズン移行と昇降格の扱いについては、決定の前後を通じてさまざまな意見が出てきました。ここでは、報道や関係者の発言から確認できる範囲で傾向を整理します。

移行前に多かった懸念

最も継続的に指摘されてきたのが、降雪地域のクラブへの影響です。冬季に本拠地で試合を開催することの難しさ、除雪や設備投資の負担、真冬の観戦環境と集客への影響などを不安視する声が、降雪地域のクラブ関係者やサポーターを中心に多く見られました。新聞の論説でも、雪国のクラブへの配慮を求める指摘が繰り返されています。

もう一つ、2026年前半の特別大会に対しては、「昇降格がない大会では締まらないのではないか」「テストマッチのようになってしまうのではないか」という懸念が事前に語られていました。順位に実質的な意味がない大会で、選手やクラブのモチベーションを保てるのかという疑問です。

実際に開催されたあとの評価

百年構想リーグが終了したあとの受け止めは、事前の懸念とはやや異なるものでした。放映権やスポンサーへの責任がある以上、昇降格の有無にかかわらずプロとして戦う姿勢は変わらなかった、という評価が関係者から示されています。元鹿島アントラーズの強化責任者である鈴木満氏は、この大会を「90点くらい」と評価しました。

90分で決着がつかない場合にPK戦を行う方式についても、普段のリーグ戦では見られない緊張感を生んだという受け止めが目立ちます。一方で、この完全決着方式は特別大会限定のルールであり、2026-27シーズンのリーグ戦では引き分けのある通常の勝点方式に戻っています。

これから見えてくる論点

秋春制になって最初のシーズンだからこそ、これから検証されるテーマもあります。冬の中断期間を挟んだ順位の変動幅がどうなるのか。降格圏のクラブが中断期間の補強でどこまで巻き返せるのか。5月から6月という新しい決着の時期が、観客動員やメディアの注目度にどう影響するのか。いずれも、実際に一巡してみなければわからない部分です。

よくある質問

Q1. 2026年のJリーグに降格はなかったというのは本当ですか。

2026年前半に行われた特別大会「明治安田Jリーグ百年構想リーグ」については本当です。Jリーグは、この大会の結果による昇格・降格は行わないと明記しており、J3とJFLの間の昇降格も実施しませんでした。ただし2026年8月に開幕した2026-27シーズンは通常のリーグ戦で、昇格・降格はいずれも行われます。

Q2. 2026-27シーズンはJ1から何クラブが降格しますか。

J1の年間順位下位3クラブがJ2へ降格するという枠組みが継続しています。J1・J2・J3がいずれも20クラブという編成が維持されているため、J2から上がる3クラブとJ1から落ちる3クラブが釣り合う設計です。同様に、J2からJ3へも下位3クラブが降格します。

Q3. 昇格プレーオフで引き分けた場合はどうなりますか。

J1昇格プレーオフは一発勝負で行われ、90分を終えて引き分けの場合は延長戦もPK戦も行わず、年間順位が上位のクラブが勝ち上がります。試合会場も上位クラブのホームです。リーグ戦での順位がそのままアドバンテージになる仕組みで、下位から勝ち上がるにはアウェーで勝利し続けるしかありません。J2昇格プレーオフも同じ考え方で運用されます。

Q4. 成績が良くても昇格できないことはありますか。

あります。Jリーグにはクラブライセンス制度があり、J1へ昇格するにはJ1ライセンス、J2へ昇格するにはJ2以上のライセンスの交付判定を受けている必要があります。交付を受けていないクラブは、順位の条件を満たしていてもそのシーズンは昇格できず、昇格枠やプレーオフの出場クラブが調整されます。順位表だけでなく、秋に発表されるライセンスの交付状況も併せて確認しておくと確実です。

Q5. J3の下のカテゴリーからJリーグに入るにはどうすればいいですか。

J3の下にはJFL(日本フットボールリーグ)があり、JFLで上位に入り、かつJ3入会に必要な要件を満たしたクラブがJ3参入の対象になります。要件を満たしたクラブがJFLで1位なら自動的に入れ替わり、2位ならJ3の下位クラブとの入れ替え戦に臨みます。2025シーズンにはJFL2位のレイラック滋賀FCが入れ替え戦を制し、滋賀県初のJクラブとしてJ3参入を決めました。

Q6. 2026-27シーズンの優勝や上位クラブにはどんな権利がありますか。

J1の上位クラブにはAFCチャンピオンズリーグエリートやACL2の出場権が関わってきます。2026/27シーズンの日本の出場枠は、ACLエリートがダイレクト3枠とプレーオフを経るインダイレクト2枠、ACL2がダイレクト1枠という構成です。降格争いと同じくらい、上位争いにも明確な「ご褒美」が用意されているということです。

まとめ

  • 2026年前半の特別大会「明治安田Jリーグ百年構想リーグ」では、昇格・降格が一切行われなかった
  • 2026年8月開幕の2026-27シーズンからは、昇格・降格もプレーオフも通常どおり実施される
  • J1・J2・J3はいずれも20クラブ。J1からは下位3クラブが降格し、J2・J3からは上位2クラブが自動昇格、3位から6位がプレーオフで残り1枠を争う
  • J3とJFLの間は、JFL側の条件によって自動入れ替えまたは入れ替え戦になる
  • 成績に加えてクラブライセンスの交付が昇格の必須条件で、これを満たさないと順位を満たしても昇格できない
  • 2026-27シーズンはJ1が2027年6月6日、J2・J3が2027年5月23日に最終節を迎え、プレーオフと入れ替え戦は5月29日から6月6日にかけて行われる
  • 冬の中断期間があることで、残留争い・昇格争いは「後半戦で立て直せる」構造に変わった

ルールそのものは大きく変わっていません。変わったのは、そのルールが動く時間の流れ方です。降格圏に沈んだまま年を越しても、2カ月の中断を挟んで別のチームとして戻ってこられる。逆に、年内に築いたリードが春先に溶けてしまうこともある。これまでのJリーグにはなかった物語の形が、これから積み重なっていきます。順位表を眺めるときは、勝点だけでなく「残り何節あるのか」「中断まであと何試合か」も意識してみてください。見えてくるものが変わってくるはずです。