Jリーグの「節」とは?読み方・意味・仕組みをサッカー初心者向けにわかりやすく解説

「J1リーグ第17節……って、これ何試合目のこと?」「節って試合数と同じじゃないの?」——Jリーグを観ていると必ず耳にする「第○節」という言葉。テレビ中継やアプリでも当たり前のように使われていますが、そもそも「節(せつ)」ってどういう意味なのか、なぜ「第○試合目」と言わないのか、気になっていた人も多いのではないでしょうか。この記事では、Jリーグの「節」という言葉の意味から、J1・J2・J3それぞれの節数、「節」と「試合数」の違い、最終節が一斉開催になる理由まで、サッカー初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。


Jリーグの「節」とは——読み方・意味・基本の使い方

まず基本から押さえましょう。「節」は「せつ」と読みます。辞書的な意味では「区切り」「節目」を意味する言葉で、連続するものをいくつかに分けた「ひとまとまり」のことです。「季節」という言葉も「春・夏・秋・冬」という4つの区切り(節)から成り立っています。

Jリーグで使われる「節」は、リーグ戦の対戦の組み合わせが何サイクル目かを表す単位です。シンプルに言うと、シーズン開幕からの「試合の回数」を示す数え方ですが、厳密には「試合数」とは異なります(詳しくは後述)。

「節」の基本情報

読み方 せつ
意味 リーグ戦における試合の区切り・ラウンドの単位
使い方の例 「第1節」「第17節」「第34節(最終節)」
1節に含まれる試合数 J1の場合:1節あたり10試合(20クラブが一斉に対戦する場合)
英語での呼び方 「Matchday(マッチデー)」「Round(ラウンド)」に相当

「第17節」と言えば「今シーズン17回目の試合の巡りのこと」と理解すればOKです。J1リーグは1シーズンを通じて第1節から第38節(2025年現在)まで行われ、すべての節を消化した時点でシーズンが終了し、最終的な順位が確定します。


J1・J2・J3それぞれ何節まであるのか——2025年シーズン版

Jリーグにはレベルの異なる3つのリーグ(J1・J2・J3)があり、各リーグのクラブ数が違うため、節の総数も異なります。

Jリーグ各カテゴリーの節数と試合数(2025年シーズン)

リーグ クラブ数 1クラブあたりの年間試合数 節の総数(最終節) 備考
J1 20クラブ 38試合 第38節まで 1節あたり10試合(全20クラブが対戦)
J2 22クラブ 42試合 第42節まで 1節あたり11試合
J3 20クラブ 38試合 第38節まで J1と同じ節数

※2025年シーズン(春秋制最終シーズン)の情報。クラブ数・試合数は年度によって変動する場合があります

たとえばJ1では20クラブが参加しており、ホーム・アンド・アウェイ方式(相手チームのホームとアウェイで1試合ずつ)を採用しているので、1クラブが戦う試合数は「19クラブ×2試合=38試合」となります。これが第1節から第38節まで順番に消化されていきます。


「節」と「試合数(消化試合)」は同じじゃない——ここが大事なポイント

多くの人が誤解しやすいのが「節=試合数」ではないという点です。通常のスケジュール通りなら「第5節を終えた=5試合消化した」と一致しますが、現実には両者がずれることが多々あります。

「節」と「試合数」がズレるケースの例

ずれが生じる原因 具体的な状況
台風・大雨などの天候不良 試合が延期になっても節の番号は変わらない。第7節が後日に開催されることがある
ACL(アジア大会)の日程重複 ACLに出場するクラブの試合が別日に変更になり、他のクラブが先に次の節を消化することがある
自然災害・緊急事態 2011年の東日本大震災では開幕直後に大幅な日程変更。第2節は第18節後の7月2日に開催された
新型コロナウイルス 2020年シーズンは第1節直後に約4か月中断。再開後は順番が変則的になり、節と試合数が大きくズレた

「節」と「試合数」の違いをイメージしやすくするために、具体例で考えてみましょう。

「節」と「試合数」がズレている場面のイメージ図

クラブ名 消化した節 消化試合数 状況
Aクラブ 第1・2・3・4・5節を消化 5試合 通常通り
Bクラブ 第1・2・4・5節を消化(第3節は台風で延期) 4試合 第3節を後日消化する必要がある

この状況で「第5節終了時点」と言えば、Aクラブは5試合・Bクラブは4試合という差が生じる。「節」を使うことで「第3節が延期になっているBクラブ」という状況がすぐ把握できる


なぜ「○試合目」ではなく「第○節」と呼ぶのか——節を使う3つの理由

「わざわざ節という呼び方をしなくても、試合目で十分じゃないの?」と思う人もいるでしょう。実はこれには明確な理由があります。

理由① 日程変更が起きても番号を変えなくていい

仮に「第7試合目」という表記なら、第3試合目が延期された場合、以降のすべての試合番号を修正しなければならない。「節」なら、第3節が延期されても第4節・第5節はそのまま進められ、番号の修正が不要。年間1000試合を超えるJリーグでこれは非常に重要な実用性をもたらす

理由② クラブごとの消化状況がわかりやすくなる

あるクラブが「第14節を消化していない」とわかれば、そのクラブと対戦相手の両方が該当試合を消化できていないとすぐわかる。節でなく試合数だけだと「どのカードがまだ行われていないのか」を管理するのが複雑になる

理由③ 同一節の試合が複数日にまたがることがある

1つの節(例:第17節)が土曜と日曜にまたがって開催されることがある。この場合、土曜の試合も日曜の試合も「第17節」と一まとめに呼べる。「試合目」という表記では、同日でない複数の試合を1つのまとまりとして表現しにくくなる

特に重要なのは最初の理由です。サッカーは屋外のスタジアムで行われるため、天候不良による延期が発生しやすいスポーツです。また国際大会(ACLや日本代表の試合)との日程調整も頻繁に発生します。「節」という単位を使うことで、こうした変動に強い運用が可能になっています。


1節に何試合あるのか——節の構造を理解する

「1節」というのは1試合のことではありません。J1の場合、20クラブが参加しているため、1節には10試合(20クラブ÷2=10カード)が含まれます。

1節に含まれる試合数

リーグ クラブ数(2025年) 1節の試合数(理論値) 開催の仕方
J1 20クラブ 10試合 主に土曜日に開催。同じ節でも金曜・土曜・日曜にまたがって行われる場合あり
J2 22クラブ 11試合 土曜・日曜など複数日に分散して開催されることが多い
J3 20クラブ 10試合 同様に複数日に分散

※延期試合がある場合や特定クラブのみ日程変更がある場合は、1節の試合数が理論値より少なくなることがある

「今日のJリーグは何試合あるの?」という疑問に対しては、「同じ節でも何日かに分けて開催されているので、1日あたりの試合数は節によって変わる」というのが正確な答えです。最終節だけは特別で、全試合が同日・同時刻に一斉キックオフされます(理由は後述)。


Jリーグの節の数え方——前半戦・後半戦という区切り

Jリーグのシーズンは、おおよそ「前半戦」と「後半戦」の2つに分かれて語られます。これは各クラブが全クラブと1回ずつ対戦する「1周分」がひとつの区切りになっているためです。

J1リーグの「前半戦」「後半戦」の分け方

前半戦(第1節〜第19節)

他の19クラブとそれぞれ1回ずつ対戦(ホームまたはアウェイのどちらか)。2月の開幕から夏前頃まで

後半戦(第20節〜第38節)

前半戦で対戦した19クラブとそれぞれもう1回ずつ対戦(前半戦と逆のホーム・アウェイで)。夏以降から12月の最終節まで

※2025年J1シーズンは20クラブ・38節。クラブ数や節数は年度によって異なります

前半戦と後半戦はホームとアウェイが入れ替わります。つまり前半戦でアウェイだったAクラブ戦が、後半戦ではホームで行われるということです。「前回の対戦がどうだったか?」「この相手は苦手でリベンジしたい!」といった楽しみ方が生まれるのも、この2回戦総当たり方式のおもしろさです。


最終節はなぜ全試合が同日・同時刻に始まるのか

Jリーグの最終節(J1なら第38節)は、すべての試合が同じ日の同じ時刻に一斉キックオフされます。2024年J1最終節(第38節)は、全10試合が12月8日14時に一斉に開始されました。これには重要な理由があります。

最終節が同時一斉開催の理由

もし最終節の試合が時間差で開催されると、先に試合が終わったクラブの結果を見て、その後に試合を行うクラブが「絶対に勝たないといけない」「引き分け以上で残留できる」など、結果に応じた戦い方を選択できてしまいます。これが問題です。

例:最終節で優勝争いをしているAクラブとBクラブがあり、Aクラブが14時キックオフ・Bクラブが16時キックオフだとします。もしAクラブが負けたとわかったら、Bクラブは「引き分けでも優勝できる」と知りながら戦えてしまいます。これは競技の公平性を著しく損なうため、全試合を同時に始める一斉開催が採用されています。

優勝争い・残留争い・降格争いなど、最終節には様々な決着が絡み合います。どのチームも「今・この瞬間」だけに集中して戦わなければならない——この一斉開催という仕組みが、最終節を最高にドラマティックな試合にしています。


節に関連するJリーグ用語集——知っておくと観戦がより楽しくなる

「節」に関連するJリーグの用語を整理しました。観戦時に耳にする言葉の意味を確認してください。

用語 意味
開幕節 シーズン最初の節(第1節)のこと。J1は例年2月中旬に開幕
最終節 シーズン最後の節。J1は第38節(2025年)。全試合が同日・同時刻に一斉キックオフ
延期節(中断節) 天候不良やACL日程調整などにより、定められた日に開催できなかった節の試合のこと。後日に「延期試合」として消化される
消化節数(消化試合数) そのクラブが実際に試合を行った節の数。延期試合がある場合、消化節数は他クラブより少なくなることがある
前半戦・後半戦 シーズンを前半と後半に分けた呼び方。J1の場合、前半戦は第1〜19節、後半戦は第20〜38節が目安
フライデーナイトJ 金曜日の夜に行われるJリーグの試合のこと。DAZN協賛で実施。1節のうち1〜2試合程度が金曜に開催される
中断期間 FIFAの試合(ワールドカップ予選など)や日本代表戦のために、リーグ戦が長期間お休みになる期間。この間、節は進まない
マッチデー 「節」に相当する英語表現(Matchday)。海外サッカーのニュースではこちらの表現が使われる

2026年からのシーズン移行——秋春制での「節」はどう変わるか

2025年シーズンまでは「2月開幕・12月終了」という春秋制を採用してきたJリーグですが、2026/27シーズンから秋春制へ移行します(開幕:2026年8月、終了:2027年6月)。この移行に伴い、節の総数にも変化があります。

2026/27シーズンからの変更点(Jリーグ公式発表より)

シーズン期間 2026年8月〜2027年6月(秋春制)
J1リーグの節数 第1節〜第38節(38節制・2回戦総当たり変わらず)
移行前の特別大会 2026年2〜6月に「Jリーグ百年構想リーグ」を特別開催(通常リーグとは別の大会)
最終節の時期 J1は2027年6月、J2・J3は2027年5月が最終節の予定

※Jリーグ公式「2026/27シーズン 明治安田Jリーグの開催期間を決定」をもとに作成

秋春制への移行で「節」という単位の使い方自体は変わりませんが、「1月・2月はリーグがある?」「冬休みはどうなる?」という疑問が生まれます。Jリーグでは欧州リーグと同様に冬季休暇(ウィンターブレイク)を設ける見通しです。秋春制においても「節」はリーグ戦を管理する基本単位であり続けます。


世界のサッカーリーグでの「節」の呼び方——日本特有の表現なの?

「節」という言葉はJリーグ独自の表現なのでしょうか?実は世界各国でも似たような概念で試合を区切る単位が使われています。

世界各国リーグの「節」に相当する呼び方

リーグ・国 呼び方(原語) 日本語での表現
プレミアリーグ(イングランド) Matchday / Gameweek 「マッチデー○○」「ゲームウィーク○○」
ラ・リーガ(スペイン) Jornada 「ホルナダ○○」(日程・節を意味するスペイン語)
ブンデスリーガ(ドイツ) Spieltag 「シュピールターク○○」(試合の日を意味するドイツ語)
セリエA(イタリア) Giornata 「ジョルナータ○○」(日・節を意味するイタリア語)
Jリーグ(日本) 節(せつ)/ Round 「第○節」「第○ラウンド」

世界各国の言葉で表現は異なりますが、「一定の試合のまとまりを数える単位」という概念はどのリーグでも共通です。日本では「節」という漢字1文字がその役割を担っています。


Q&A——「節」についてよくある疑問に答える

Q1. 「第17節」は「17試合目」と同じ意味ですか?

A. 通常スケジュール通りに進んでいる場合は「第17節=17試合目」と一致します。しかし延期試合がある場合は、あるクラブにとっては「第17節が16試合目」ということが起きます。「節」はリーグ全体の対戦ラウンドの番号、「試合数」はそのクラブが実際に消化した試合の数です。

Q2. J1の最終節は「第何節」ですか?

A. 2025年シーズンは第38節が最終節です(20クラブによる2回戦総当たり)。J2は第42節、J3は第38節が最終節です。2026/27シーズン以降(秋春制)もJ1は第38節制が継続する予定ですが、クラブ数の変動によって変わる場合があります。

Q3. 1節に何試合が含まれていますか?

A. 参加クラブ数によります。J1(20クラブ)の場合、1節あたり10試合(20クラブ÷2)が行われます。ただしすべての試合が同じ日に行われるわけではなく、同じ節の試合が金・土・日にまたがって開催されることが多いです。最終節だけは全試合が同日・同時刻に開催されます。

Q4. 台風で試合が延期になったとき、節の番号は変わりますか?

A. 変わりません。これこそが「節」を使う大きなメリットです。第15節の試合が台風で延期になっても、第15節という番号はそのままです。延期された試合は後日「第15節の延期試合」として開催されます。もし「第15試合目」という表記なら、以降の試合番号をすべて変更しなければならなくなります。

Q5. 最終節がなぜ同日・同時刻の一斉開催なのですか?

A. 競技の公平性を守るためです。もし時間差で試合が行われると、後から試合をするクラブは他チームの結果を知った上で戦えてしまい、順位や残留・昇格争いに影響する戦い方(いわゆる「八百長まがいの試合運び」)が可能になってしまいます。それを防ぐために全試合を同時スタートにしています。

Q6. Jリーグの「節」と野球の「試合目」はどう違いますか?

A. プロ野球では「第○試合目」という表現を使い、各チームが実際に消化した試合数が基準になります。一方Jリーグは「第○節」でリーグ全体の対戦ラウンドを管理します。サッカーは日程変更が多いため「節」という管理単位が実用的であり、野球と異なる特性を持つスポーツの特徴が反映された仕組みです。


まとめ——「節」の意味と仕組みを知るとJリーグがもっと楽しくなる

この記事のポイントまとめ

節とは リーグ戦における対戦ラウンドの単位。「せつ」と読む。英語では「Matchday」に相当
J1の節数(2025年) 第1節〜第38節まで(J2は第42節まで、J3は第38節まで)
節と試合数の違い 通常は一致するが、延期試合がある場合に「節の番号@試合数」がズレることがある
節を使う理由 日程変更が起きても節の番号を変えなくていい・クラブごとの消化状況が管理しやすい・1節が複数日にまたがる場合でも一括表現できる
1節に含まれる試合数 J1(20クラブ)は1節あたり10試合。同じ節の試合が複数日にまたがって行われることもある
最終節の特徴 全試合が同日・同時刻に一斉キックオフ。競技の公平性を守り、全クラブが他チームの結果を知らずに戦うため
前半戦・後半戦 J1の場合、第1〜19節が前半戦、第20〜38節が後半戦の目安。後半戦はホーム・アウェイが入れ替わる
2026/27シーズン以降 秋春制への移行により8月開幕・翌年6月終了に変更。節という単位の使い方は継続

「節とは何か」という基本を理解するだけで、Jリーグの試合日程表の見方が格段にわかりやすくなります。「あのクラブは延期試合が残っているから消化試合数が少ないんだ」「次節はアウェイだから難しい試合になるな」「最終節は一斉キックオフで全部の試合が同時に動くのか!」——こうした深い楽しみ方がすぐにできるようになるはずです。次にJリーグの試合を観るときは、ぜひ「今日は何節だろう?」という視点も加えてみてください。