サッカーボールの適正な硬さは?空気圧0.6〜1.1気圧と号数の目安【2026年】

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こんな疑問を持つ方へ
  • サッカーボールのちょうどいい硬さ(空気圧)は何気圧?
  • 4号球・3号球や軽量球の空気圧はどれくらい?
  • hPa・bar・psiなど、単位の違う表示の読み方を知りたい
  • 空気圧の正しい測り方と、子どものボールで気をつけること

サッカーボールの適正な硬さは、空気圧で決まります。競技規則が定める範囲は0.6〜1.1気圧で、実際には、ボールごとに決められた数字(バルブの近くに書かれた表示)に合わせるのが正解です。

フットボール戦士がミカサのサッカーボール22種を調べると、推奨空気圧はJFA検定球で0.61〜0.90、軽量球などでは0.10〜0.42(kgf/cm²)と、同じ号数でも大きく違いました。公式資料をもとに、2026年9月28日時点で整理します。

サッカーボールの適正な空気圧は?競技規則は「0.6〜1.1気圧」

競技規則が定める空気圧の範囲 FIFA試験の標準 0.8bar 競技規則の範囲 0 0.6 0.8 1.1 下限 上限 海面の高さの気圧で 0.6〜1.1気圧 (600〜1100g/cm²・8.5〜15.6ポンド/平方インチ)
競技規則第2条が定めるボールの空気圧の範囲と、FIFAの試験で標準に使う空気圧(JFA「サッカー競技規則2026/27」、FIFA「FIFA Quality Programme for Footballs Testing Manual」2022年10月版をもとにフットボール戦士が作図)

JFAの「サッカー競技規則2026/27」第2条は、ボールの空気圧を「海面の高さの気圧で、0.6〜1.1気圧」と定めています。同じ条文で、外周は68〜70cm、重さは試合開始時に410〜450gです。これが、中学生以上が使う5号球の大きさにあたります。

競技規則が決めているのは幅だけで、「何気圧がいちばん良い」という数字はありません。どこに合わせるかは、ボールごとにメーカーが決めています。モルテンは公式FAQで、適切な空気圧はボールの種類で違い、バルブの近くに書いてあると案内しています。つまり「適正な硬さ」の答えは、手元のボールに書かれた数字です。

4号球や3号球の空気圧は、競技規則には書かれていません。競技規則はユースなどでボールの大きさ・重さ・材質を変えてよいとしており、日本ではJFAの検定制度ガイドライン(2012年)が4号の検定球を外周63.5〜66.0cm・重さ350〜390gと定めています。

気圧・hPa・bar・psiの換算早見表:表示の単位の読み方

空気圧の単位の換算(1あたり) 1気圧(atm) =1,013hPa=1.013bar=14.7psi 1kgf/cm² =981hPa=0.981bar=14.2psi 1bar =1,000hPa=14.5psi 1kgf/cm²=1,000g/cm²(競技規則のかっこ内の単位)
サッカーボールの表示に使われる空気圧の単位の換算(1気圧=101,325Pa、1kgf/cm²=98,066.5Pa、1psi=6,894.76Paでフットボール戦士が計算・作図)

ボールの空気圧の単位は、メーカーによってばらばらです。モルテンはBAR(バール)かHPA(ヘクトパスカル)、ミカサは商品ページでkgf/cm²を使っています。よく見る数字を単位ごとに並べると、次のとおりです。

空気圧kgf/cm²hPabarpsi
競技規則の下限(0.6)0.605880.598.5
ミカサの手縫い検定球(SVC502SBC)0.807850.7811.4
ミカサのALMUNDO貼りボール0.908830.8812.8
競技規則の上限(1.1)1.101,0791.0815.6
FIFAの試験の標準(0.8bar)0.828000.8011.6
ミカサの軽量球(250g)0.353430.345.0

※競技規則の0.6・1.1は、かっこ内の600〜1100g/cm²(=kgf/cm²)で換算。フットボール戦士の計算で、小数点以下は四捨五入。

競技規則のかっこ内の数字(600〜1100g/cm²、8.5〜15.6ポンド/平方インチ)は、kgf/cm²で読んだ値と一致します。一方、FIFAの試験マニュアルは同じ範囲を「0.6〜1.1bar」と書いています。0.6と1.1を気圧・kgf/cm²・barのどれで読んでも、差は最大で約3%です。

「800hPa」と「0.8bar」は同じ空気圧です。気をつけたいのはpsiで、数字が10倍以上大きくなるため、空気入れの目盛りの単位を読み違えないようにしましょう。

号数・製法で違う推奨空気圧:ミカサ22種を調べた

ミカサの推奨空気圧(kgf/cm²) JFA検定球 軽量・ゴム・EVA球 5号 アルムンド貼り0.90 5号 SVC手縫い・貼り0.80 5号 アルムンド縫い0.61〜0.82 4号 アルムンド貼り0.90 4号 SVC手縫い0.80 4号 アルムンド縫い0.61〜0.82 軽量250g 4号・3号0.35 ゴム 4号・3号0.32〜0.42 EVA 4号・3号0.15〜0.20 EVA軽量 4号・3号0.10〜0.15 0 0.6 1.1 競技規則の範囲(0.6〜1.1)
ミカサ公式サイトに載っているサッカーボール(5号・4号・3号・トレーニング用の49ページ、色違いを除いて22種)の推奨内圧のうち、主なもの。棒の薄い部分は幅のある表示の上側(2026年9月28日にミカサ公式サイトの商品ページを確認し、フットボール戦士が集計・作図)

フットボール戦士は2026年9月28日、ミカサ公式サイトのサッカーボールの商品ページ49件(色違いを除くと22種)から「推奨内圧」を集めました。ミカサは、ボールごとの適正な空気圧を商品や包装のほか、公式サイトにも書いていると説明しています。

JFA検定球の10種は、すべて0.61〜0.90kgf/cm²でした。5号と4号で数字は同じで、「4号だから柔らかめ」にはなっていません。違いが出たのは製法で、ALMUNDO(アルムンド)シリーズは貼りボールが0.90、縫いボール(手縫い・シームロック)が0.61〜0.82です。第104回全国高校サッカー選手権大会の公式試合球(ALMUNDOの貼りボール)も0.90でした。

一方、軽量球・ゴム球・EVA(やわらかい樹脂)の球は0.10〜0.42で、競技規則の下限0.6よりずっと低い数字でした。同じ4号でも、250gの軽量球(0.35)に検定球と同じ0.8を入れると、表示の2倍以上になります。号数で覚えず、ボールの数字を毎回見ましょう。

※SVC402SBCは1色だけ「0600」表記のため、ほかの3色の0.800を採用。モルテンは商品情報に推奨空気圧の記載がなく、集計はミカサだけ。

ちなみに、この記事は2026年9月24日までの16か月で、Googleの検索結果に3,875回表示されました。ただ「空気圧」「硬さ」を含む語句は、フットボール戦士の記事が10回以上クリックされた上位1,000語句に1つもありません。クリックがいろいろな言い方に分かれているテーマです。

※Googleサーチコンソール(フットボール戦士)の2026年9月24日書き出しのデータ。

空気圧の測り方:圧力計で表示の数字に合わせる

1 表示を読む バルブ近くの数字と単位(bar・hPaなど) 2 圧力計で測る ゲージ付きの空気入れか、ボール用の圧力計で 3 数字に合わせる 高ければ少し抜き、低ければ足して測り直す 4 こんなときは測り直す 新品・芝用ボール・寒い日・久しぶりに使う日
サッカーボールの空気圧の測り方(モルテン公式オンラインショップ「よくあるご質問」、ミカサ公式サイトの商品情報をもとにフットボール戦士が作図)

硬さを確かめる一番確実な方法は、圧力計で測ることです。手で押したへこみ方や弾み方で「何気圧」と分かる公式の目安は、ミカサ・モルテンの公式情報には見当たりませんでした。

ゲージ付きの空気入れで入れながら測る

手軽なのは、圧力計(ゲージ)付きの空気入れです。入れながら目盛りを見られるので、入れすぎを防げます。モルテンは、持ち運びや手軽さならハンドポンプ、たくさん入れるならフロアポンプを勧めています。

ボール用の圧力計で今の空気圧を読む

ゲージのない空気入れなら、ボール用の圧力計を別に用意します。針をバルブに差して今の空気圧を読み、表示より高ければ少し抜き、低ければ足して測り直します。

こんなときは測り直す

新品のボールは、そのまま使わないようにします。モルテンは、公式オンラインショップから届くボールは適正な空気圧に調整しておらず、輸送中の気温や気圧でも空気の量が変わるため、表示に合わせてから使うよう求めています。

芝用のボールもこまめに測ります。モルテンによると、芝用に多いラテックスチューブは空気が抜けやすい性質です。空気は冷えると縮むので、寒い日や久しぶりに使う日も一度測ると安心です。

反対に、表示を大きく超える入れすぎは避けます。ミカサは、適正内圧を大きく上回る入れすぎは性能を正しく引き出せないだけでなく、劣化を著しく早め、突然の破裂・破損を引き起こすおそれがあると注意しています。

子どものボールの硬さは?軽量球とヘディングの目安

JFA(少人数サッカーの推奨ボール) U-6 軽量ボール / U-8 3号 / U-10 4号 FIFA(JFAのガイドラインが紹介) 9歳以下は3号(280〜319g)か軽量4号(290〜320g) UEFA(2020年のヘディング指針) 練習も試合も、競技規則が認める最も低い空気圧で
子どものボールの号数・重さ・空気圧の目安(JFA「育成年代でのヘディング習得のためのガイドライン」2021年4月、UEFA「Heading Guidelines for youth players」2020年6月をもとにフットボール戦士が作図)

子どものボールは、空気圧だけでなく号数と重さもあわせて考えます。JFAの「育成年代でのヘディング習得のためのガイドライン」(2021年4月)は、少人数サッカーのボールとして、U-10に4号球、U-8に3号球、U-6に軽量ボールを勧めています。

同じガイドラインは、小学校3・4年生には4号球でのヘディングは負荷が大きいとして、反復練習をしないよう求めています。5号球に移る中学1年生の負荷にも注意が必要だとしています。

空気圧について具体的に勧めているのは、UEFAです。2020年6月に公表したユース向けのヘディング指針で、練習でも試合でも「競技規則が認める最も低い空気圧」を使うよう勧めています。JFAのガイドラインもこの点を紹介したうえで、ボールの重さや表面の材質への配慮を求めています。

日本の育成年代向けに「何気圧」と決めた公式の数字は、見つかりませんでした。子どもが「硬くて痛い」と嫌がるときは、まず入れすぎていないかを測り、表示に幅があれば低めに合わせます。それでも合わなければ、号数と重さの合う軽量球を選びましょう。

公式球の空気圧はどう試験される?FIFA Qualityの7つの試験

FIFA公式チャンネル「7 essential measurements to test a FIFA World Cup™ football」(2018年4月公開)。W杯の公式球がFIFA Quality Proのマークを得るまでの7つの測定を紹介しています

FIFAや各大陸連盟が主催する公式大会では、FIFAの品質マークつきのボールを使います(競技規則第2条)。マークは上から「FIFA Quality Pro」「FIFA Quality」「FIFA Basic」の3つです。

マークを得るには、重さ・外周・丸さ・弾み・吸水・空気圧の低下・形と大きさの維持の7つの試験に合格する必要があります。FIFAが公開している試験マニュアル(2022年10月版)の5号球の基準は、次のとおりです。

試験FIFA Quality ProFIFA Quality
外周68.5〜69.5cm68.0〜70.0cm
丸さ(ばらつき)1.5%以内1.8%以内
弾み(2mから鋼板へ・20℃)135〜155cm125〜155cm
吸水10%以内10%以内
重さ420〜445g410〜450g
空気圧の低下(72時間)15%以内20%以内
2,000回の衝突後の空気圧の変化0.1bar以内0.1bar以内

※FIFAの試験マニュアル(2022年10月・Version 1.1)の5号球(屋外用)の基準。FIFA Basicの空気圧の低下は25%以内。

空気圧にかかわるのは下の2つです。規定の空気圧にしたボールを72時間置いて抜け方を測る試験と、機械で時速50kmで鋼板に2,000回ぶつけたあとの変化を測る試験です。

試験の空気圧は、メーカーが競技規則の範囲の中から指定でき、指定がなければ0.8barです。試験する空気圧は、ボールに表示した範囲の中でなければなりません。FIFAは、ボールに具体的な数字か、0.2bar幅の範囲を書いておくことを勧めています。

JFA検定球の基準(2012年の検定制度ガイドライン)でも、空気圧の損失は25%以下です。なお弾みの試験は鋼鉄の板に落とすもので、地面や芝で落とした高さの目安にはなりません。

よくある質問

Q1. 4号球の空気圧は何気圧がいいですか?

A. ボールに書かれた数字に合わせます。ミカサの4号検定球は0.61〜0.90kgf/cm²で5号と同じ範囲ですが、250gの軽量4号球は0.35と低めです。

Q2. 「800hPa」と書いてあります。何気圧ですか?

A. 800hPaは0.8barで、約0.79気圧(約0.82kgf/cm²)です。競技規則の0.6〜1.1気圧の範囲に入っています。

Q3. 1気圧は、ふつうの空気と同じ圧力ではないのですか?

A. ボールの空気圧は、まわりの空気よりどれだけ高いかで表します。空気入れの圧力計も同じ考え方で目盛りがついているので、「0.8」はまわりより0.8ぶん高い、という意味です。

Q4. 試合用のボールは、練習用より硬くしたほうがいいですか?

A. 試合か練習かで空気圧を変える公式のルールはありません。空気圧は製法などでボールごとに違うので、どちらでもそのボールの表示に合わせましょう。

まとめ:サッカーボールの硬さはバルブ近くの数字で決まる

  • 競技規則が定める空気圧は、海面の高さの気圧で0.6〜1.1気圧(600〜1100g/cm²)
  • 実際に合わせるのは、ボールのバルブ近くに書かれた数字。0.6〜1.1は気圧・kgf/cm²・barのどれで読んでも差は約3%
  • ミカサの検定球10種は0.61〜0.90kgf/cm²で、5号と4号は同じ範囲。軽量球は0.35と低い
  • 硬さは手の感覚でなく圧力計で測る。新品・芝用ボール・寒い日は測り直す
  • 子どもは号数と重さも合わせる。UEFAは競技規則が認める最も低い空気圧を勧めている

「ちょうどいい硬さ」は、感覚ではなくボールごとに決められた数字です。空気を入れる前に表示を読み、圧力計で合わせる。この習慣で、硬すぎ・柔らかすぎの悩みはぐっと減ります。

※この記事の情報は2026年9月28日時点のものです。出典:JFA「サッカー競技規則2026/27」・「サッカーボール等の検定制度ガイドライン」・「育成年代でのヘディング習得のためのガイドライン」、UEFA「Heading Guidelines for youth players」、FIFA「FIFA Quality Programme for Footballs Testing Manual」・FIFA公式サイト・YouTube、ミカサ公式サイト、モルテン公式オンラインショップ、Googleサーチコンソール(フットボール戦士)。