- 伊藤洋輝はどんな選手?プレースタイルや強み、何がすごいのか知りたい
- ポジションはどこ?本職はセンターバック?サイドバック?
- なぜ「下手」「バックパス」と批判されたの?本当の評価は?
伊藤洋輝は、188cmの長身と正確な左足のパスが持ち味の左利きのDFです。もとはボランチで、今はセンターバックと左サイドバックをこなします。日本では2022年W杯の「バックパス」で批判されましたが、ドイツの専門誌キッカーではサイドバック部門4位、センターバック部門3位と高く評価されてきました。
この記事では、プロフィールと経歴、本職のポジション、強み、そして「下手」「バックパス」と言われた理由を、監督の言葉や報道で確かめられる事実から整理します。
伊藤洋輝はどんな選手?評価をひと言で
この投稿をInstagramで見る
伊藤洋輝をひと言でいうと、「左足で試合を組み立てられる大型DF」です。評価のポイントは次の3つです。
- 強み:左足のロングパスとビルドアップ、188cmの体を生かした対人の守備、複数のポジションをこなせること
- ドイツでの評価:シュツットガルト時代にブンデスリーガの月間最優秀新人(2021年11月)。キッカー誌のランキングでSB部門4位(2024年1月)、CB部門3位(2024年7月)、どちらも「国際級」
- 日本での批判:2022年W杯のコスタリカ戦で後ろへのパスが目立ち、「バックパスマシン」と呼ばれた
2024年にはドイツ王者のバイエルン・ミュンヘンに移りました。ただ、バイエルンではケガが続き、日本では良さが伝わりにくい選手でもあります。以下で順番に見ていきます。
プロフィール:年齢・身長・読み方
伊藤洋輝の身長と、日本代表DF経験者165人の身長の分布(オレンジがその選手の位置。身長はWikidataの記載値。出典: フットボール戦士「サッカー日本代表 選手データベース」)
| 名前(読み方) | 伊藤洋輝(いとう ひろき) |
|---|---|
| 生年月日 | 1999年5月12日(2026年10月時点で27歳) |
| 出身 | 静岡県浜松市 |
| 身長・体重 | 188cm・84kg |
| 利き足 | 左 |
| ポジション | DF(センターバック・左サイドバック) |
| 所属 | バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)背番号21 |
※身長・体重はJFAの選手ページ(2026年10月5日更新)。
名前は「いとう ひろき」と読みます。同じ日本代表の伊東純也(いとう じゅんや)とは漢字が違います。
188cmは日本代表のDFの中でも大きいほうです。フットボール戦士の集計では、身長が分かる日本代表のDF経験者165人の平均は178.2cmで、伊藤洋輝は高いほうから6番目でした(Wikidataの記載をもとにした集計)。
経歴:磐田→名古屋→シュツットガルト→バイエルン
ジュビロ磐田でプロに、2020年にCBへ
浜松市で育ち、ジュビロ磐田のU-15・U-18を経て2018年にトップチームに上がりました。2019年は名古屋グランパスに期限付きで移籍しています。このころの主なポジションはボランチでした。
転機は、磐田に戻った2020年です。J2で中盤から最終ラインに移り、センターバックとして試合に出るようになりました(Jリーグ公式)。
Jリーグ公式チャンネル「【精密な左足】大型ディフェンダー 伊藤洋輝 のジュビロ磐田時代のプレー集」(2022年6月公開)
シュツットガルトで評価を上げる(2021〜2024年)
2021年6月、ドイツのシュツットガルトに期限付きで移籍しました。セカンドチームでプレーする予定でしたが、プレシーズンの活躍でトップチームに入り、2021年11月にはブンデスリーガの月間最優秀新人に選ばれています(ブンデスリーガ公式)。
2022年5月に完全移籍となり、シュツットガルトではブンデスリーガで85試合に出ました。2023-24シーズンはチームの2位に貢献しています。
バイエルン・ミュンヘンへ(2024年〜)
この投稿をInstagramで見る
2024年6月13日、バイエルンが伊藤の獲得を発表しました。契約は2028年6月30日までです。バイエルンのフロイントSD(スポーツディレクター)は「シュツットガルトで信頼性そのものだった」と話しています(ブンデスリーガ公式)。
ただ、加入直後のプレシーズンに中足骨を骨折し、デビューは2025年2月までずれ込みました。2025年2月23日のフランクフルト戦では初ゴールを決めています(サッカーキング)。2026-27シーズンは、ブンデスリーガ公式の記録で10月6日時点の出場はまだありません。
ポジションは?本職はセンターバック?サイドバック?
伊藤洋輝の本職は、もともとはボランチです。2021年に磐田がシュツットガルトへの移籍を発表したときも、登録はMFでした(Jリーグ公式)。2020年にセンターバックに移ってから、DFとしての評価が上がっていきました。
ドイツでは、主に3バックの左のセンターバックを任されてきました。一方、日本代表ではデビューした2022年から左サイドバックで使われることが多く、シュツットガルトでも2023-24シーズンの前半は左サイドバックでした。
本人は2024年6月、「個人的にはセンターバックの方がしっくりくる」と話しています(フットボールチャンネル、2024年6月6日)。今の本職はセンターバックで、左サイドバックもこなせる選手、と考えるのが分かりやすいでしょう。
プレースタイルと強み:何がすごい?
ブンデスリーガ公式チャンネル「The BEST of Hiroki Ito」(2024年6月公開)。シュツットガルト時代のプレー集
左足のロングパスとビルドアップ
一番の強みは左足です。シュツットガルトのマタラッツォ監督(当時)は「彼のビルドアップは上手く、ロングボールは非常に正確」と評価しました(Goal、2021年8月)。代表デビューのパラグアイ戦でも、左足のロングフィードが先制点の起点になっています。
188cmの対人の強さ
守備では、大きな体を生かした1対1と空中戦が持ち味です。森保一監督は初めて代表に呼んだとき、「守備のところで屈強。相手を止めつつ、攻撃でも良さを出して起点となる」と話しました(Goal、2022年5月)。
複数のポジションをこなせる
センターバック、左サイドバックに加え、もとはボランチなので中盤の位置にも入れます。代表では、サイドバックの位置から中に入ってボランチのように振る舞う役割を任され、Numberはこれを「伊藤洋輝ロール」と名付けました(2024年1月)。
シュツットガルトのヘーネス監督(当時)は、「素晴らしいDFだ。いずれヨーロッパのトップクラブでプレーできる力がある」と話していました(ブンデスリーガ公式)。その言葉どおり、2024年にバイエルンへ移っています。
なぜ「下手」「バックパス」と言われる?批判の理由
発端は2022年W杯のコスタリカ戦
批判のきっかけは、2022年11月27日のW杯コスタリカ戦(0-1)です。伊藤は後半から左サイドバックで出ましたが、前にいる三笘薫にパスを出さず後ろに戻す場面が目立ちました。試合後、本人のInstagramには「バックパスマシン」などのコメントが集まりました(東京スポーツ)。
ただ、FOOTBALL ZONEは、チームに「0-0で進む分には問題ない」という考えがあったと分析しています。遠藤航も「『最低でも後ろはゼロで』とチームでは話していた」と話しました。伊藤ひとりの判断ではなかった、という見方です。本人は「批判されているのは、もうわかっている」と受け止めていました(中日新聞、2022年12月1日)。
この試合の注目度は、数字にも出ています。フットボール戦士の集計では、コスタリカ戦の日の伊藤洋輝の日本語版Wikipediaの閲覧数は312,345回でした。試合の8〜14日前の1日平均(1,862回)の約168倍で、2026年10月時点でも伊藤のページが一番見られた日です。
フットボール戦士が毎日集計している「サッカー選手 日本での注目度ランキング」のデータです(日本語版Wikipediaの閲覧数)。
2023年のウルグアイ戦と「体の向き」
2023年3月24日のウルグアイ戦(1-1)では、元日本代表の田中マルクス闘莉王さんが、伊藤にチームで一番低い「3」をつけました。ボールを受けるときに体が横を向き、すぐに寄せられて後ろに下げるしかなくなる、という指摘です(FOOTBALL ZONE、2023年3月27日)。
代表とクラブで役割が違った
「下手」と言われる理由には、使われ方の違いもあります。クラブでは3バックの左のセンターバックが主な場所でしたが、代表では左サイドバックで出ることが多く、日本で目にする試合では本来の良さが出にくい面がありました。派手なドリブルやゴールが少ない守備の選手なので、テレビでは良さが目立ちにくいこともあります。
その後の評価
批判のあとも、ドイツでの評価は上がっていきました。キッカー誌のランキングでは、2024年1月にSB部門4位、2024年7月にCB部門3位に入り、どちらも「国際級」とされています(Goal、2024年7月18日)。2025年3月20日のバーレーン戦では3バックの左で先発し、先制点の起点にもなりました。
日本代表での成績
この投稿をInstagramで見る
日本代表には2022年6月に初めて呼ばれ、6月2日のパラグアイ戦(4-1)で左サイドバックとして先発デビューしました。初ゴールは2023年6月20日のペルー戦(4-1)で、左足のミドルシュートでした(サッカーキング)。
JFAの発表では、2026年10月5日時点で国際Aマッチ32試合1点(先発27試合)です。2022年のカタールW杯、2023年大会のアジアカップ(2024年1〜2月開催)、2026年のW杯のメンバーに入りました。2026年10月1日のキリンカップ・エクアドル戦では、フットボールチャンネルの採点で「A」の評価を受けています。
よくある質問
A. もともとはボランチで、2020年にセンターバックに移りました。今はセンターバック(とくに3バックの左)と左サイドバックをこなします。本人は「センターバックの方がしっくりくる」と話しています。
A. 左足のロングパスとビルドアップ、188cmの体を生かした対人の守備、複数のポジションをこなせることです。
A. 2022年W杯のコスタリカ戦で、後ろへのパスが目立ったためです。ただ、チームに「0-0でも問題ない」という考えがあったと報じられています。
A. 身長188cm、1999年5月12日生まれで、2026年10月時点で27歳です。
A. JFAの発表で、2026年10月5日時点で32試合1点です。初ゴールは2023年6月のペルー戦でした。
まとめ:伊藤洋輝はどんな選手?
- 188cmの左利きのDF。左足のロングパスと対人の守備が強み
- もとはボランチで、2020年にセンターバックへ。本人は「CBの方がしっくりくる」
- シュツットガルトで月間最優秀新人、キッカー誌でSB4位・CB3位(国際級)
- 2022年W杯コスタリカ戦の「バックパス」で批判されたが、チームの方針もあったと報じられている
- 2024年からバイエルン。代表は2026年10月5日時点で32試合1点
伊藤洋輝は、日本では一度ついた「バックパス」の印象が強い一方で、ドイツでは監督や専門誌から高く評価されてきた選手です。派手なプレーは少なくても、左足の配球と守備の安定感でチームを支えるタイプのDFといえます。
※この記事の情報は2026年10月6日時点のものです。所属や出場記録は今後変わることがあります。
フットボール戦士 
