- 佐野航大はどんな選手?プレースタイルの特徴や「何がすごい」のかを知りたい
- 本職のポジションはどこ?ボランチ?トップ下?代表ではどこで使われる?
- 実力は本物?似てる選手や足の速さ、批判された理由も知りたい
佐野航大選手は、ボールを奪う守備と、自分で運んでチャンスを作る攻撃の両方ができるボランチです。オランダのNECで2025-26シーズンにボランチとしてリーグ全34試合にフル出場し、3得点7アシストを記録しました。2026年8月には強豪PSVに移籍し、加入直後から先発に定着しています。
この記事では、データで見るプレースタイルの強みと弱み、所属ごとに変わってきたポジション、オランダでの評価、似ていると言われる選手、足の速さ、批判された理由を、2026年10月3日時点の情報で整理します。
佐野航大はどんな選手?奪って運んで、チャンスも作るボランチ
佐野選手のプレースタイルを一言でいうと、「奪う・運ぶ・作る」が全部できるボランチです。サッカーのデータサイトFotMobの2025-26シーズンの数字を見ると、デュエル(1対1の競り合い)の勝利数205回とドリブル成功60回は、エールディビジのMFの中で最上位でした。こぼれ球を拾うボール回収も212回あります。
攻撃でも、チャンスにつながるパスが47回、決定機を作ったパスが11回と、MFの中で上位です。守備で奪ったボールを自分で前に運び、最後のパスまで出せるのが、ほかのボランチと違うところです。
弱点はボールロストとファウル
一方で、数字に出ている弱点もあります。ボールを失った回数(46回)とドリブルで抜かれた回数(38回)は、リーグのMFの中で最も多い側でした。ファウルも45回あります。自分で運ぶ回数が多いぶん失う回数も増え、1対1で積極的に奪いにいくぶん、かわされることもある、というタイプです。
身長は176cmで、大柄なボランチではありません。フットボール戦士の選手データベースでは、身長が分かる日本代表経験者557人の中でちょうど真ん中あたりです。空中戦で勝つより、地上で奪ってつなぐのが持ち味です。
本職のポジションはボランチ|所属ごとの変遷
佐野選手の本職は、今はボランチ(守備的MF)です。ただ、最初からボランチだったわけではありません。米子北高校では10番をつける攻撃的な選手で、ファジアーノ岡山では左サイドが主戦場でした。
NECで「GK以外のすべて」を経験
2023年8月にオランダのNECへ移籍すると、1年目は左右のウイング、トップ下、ボランチ、さらには試合の状況でサイドバックまでこなしました。当時のマイヤー監督は「攻守に1日中走り回れるオールラウンダー」と評価しています。2025-26シーズンには3バックの真ん中(センターバック)も1試合経験し、本人は「GK以外のポジションはプロ入り後にすべて経験した」と話しています(サッカーキング・2026年1月)。
2024-25シーズンからはボランチに落ち着き、2025-26シーズンはボランチでリーグ全34試合・3060分にフル出場しました。全試合フル出場はリーグのフィールドプレーヤーで佐野選手だけです。ボランチとインサイドハーフの違いはボランチとインサイドハーフの違いの記事で解説しています。
PSVは「6番」として獲得、代表ではシャドーも
2026年8月8日にPSVへの移籍が発表され、契約は2031年夏まで、背番号は24です。PSVのフットボールディレクターは「6番(ボランチ)としてダイナミックさがある」とコメントしました。
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日本代表では、2026年3月のスコットランド戦で左シャドー(3-4-2-1の2列目)として先発し、9月24日のウルグアイ戦では兄の佐野海舟選手とボランチで並んで先発しました。本人は9月の代表合宿で「いろいろなポジションができるのも強み」としつつ、「しっくりくるのはボランチ」「ここというポジションを確立していかないといけない」と話しています(サッカーキング)。
何がすごい?数字で見る実力と評価
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佐野選手の実力を一番よく表しているのが、NECでの2025-26シーズンの成績です。リーグ戦34試合すべてにフル出場して3得点7アシスト、FotMobの平均評価は7.54でした。NECはリーグ3位とクラブ史上最高の成績を残し、KNVBカップ(オランダの国内カップ)でも決勝に進んでいます。
PSVでは加入直後から主力に
PSVに移ってからも、すぐに先発に定着しました。2026年10月3日時点で公式戦7試合に出場し、9月13日のスパルタ戦ではペナルティエリアの手前から右足のミドルシュートを決めて、移籍後初ゴールを挙げています。アヤックス戦(3-1)ではオランダの新聞ED紙の採点でチーム単独トップの8点、チャンピオンズリーグのシャフタール戦では専門誌VIでチーム最高の7.5点を付けられました。
PSVでは役割も少し変わりました。パス成功率はNECの83.2%からPSVでは92.0%に上がり、短く確実につなぐ場面が増えています。一方でデュエル勝率は49.9%から39.6%に下がりました。ボールを持つ時間が長いPSVでは、守備の局面そのものが少ないことも影響していそうです。
オランダと日本代表での評価
オランダのメディアからは、早くから高い評価を受けてきました。2024年には全国紙フォルクスクラントが「オランダリーグで今最も魅力的な11人」に選び、NECのベテランMFシェリー選手は「エールディビジの日本人の中で佐野がベスト」と話しています(web Sportiva)。2026年1月の移籍市場では、アヤックス、フェイエノールト、PSVが関心を持ったと報じられました。
日本代表ではまだ評価が定まっていません。代表の出場は2026年10月3日時点で3試合0得点で、スコットランド戦はシュート3本を打ったものの決めきれず、ウルグアイ戦は前半だけで交代しました。森保監督は佐野選手らを「若い選手が常にぎらぎらと底上げしてくる」と話しています(JFA公式)。同じNEC出身の塩貝健人の実力と評価の記事もあわせてどうぞ。
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日本での注目も急に高まっています。フットボール戦士の集計では、佐野選手の日本語版Wikipediaの閲覧数は2026年に入って10月1日までで36万840回と、すでに過去最多の年になりました。2026年10月1日までの30日間は1日平均2,277回で、注目度データベースの839人中10位です。
フットボール戦士が毎日集計している「サッカー選手 日本での注目度ランキング」のデータです(日本語版Wikipediaの閲覧数)。
似てる選手は誰?ダーヴィッツやモドリッチの名前も
佐野選手のプレーが誰に似ているかについて、本人が特定の選手の名前を挙げた発言は見つかりませんでした。ただ、記者やファンからはいくつかの名前が出ています。
2024年2月のKNVBカップ準決勝では、記者席でジャーナリストの中田徹氏が「今日の佐野はまるでダーヴィッツ。ピットブル(闘犬)だ」と言うと、オランダの新聞デ・テレフラーフの記者が「そのとおりだな。テクニックなら佐野のほうがはるかに上だぞ」と返したそうです(web Sportiva)。激しく奪いにいく姿が、元オランダ代表のダーヴィッツ選手に重なったようです。
PSVでのハイライト動画には、SNSで「モドリッチっぽい」という声も上がりました(フットボールゾーン・2026年9月)。元浦和レッズ監督のアド・デ・モス氏は、ボールを受ける前から次を考えてワンタッチでさばけることを評価しています。兄の佐野海舟選手とは「蹴り方がそっくり」と言われる一方、プレーのタイプは違います。兄弟の違いは佐野海舟のプレースタイルの記事も参考にしてください。
足の速さは?スピードより「走れる」選手
佐野選手の最高速度(時速何km)の公式な数字は見つかりませんでした。日本代表の「足が速い選手」で名前が挙がるのは、前田大然選手や伊東純也選手のようなタイプで、佐野選手は直線のスピードで勝負する選手ではありません。
そのかわり、走る量は抜けています。2025-26シーズンのリーグ戦の走行距離は368.65km、スプリントは557回で、1試合あたりにすると約10.8kmです。これを全34試合フルタイムでこなしました。オランダのAD紙の記者は「疲れ知らずで、相手のプレスを簡単に外す」と書いています。素早いターンでプレスをかわす動きと、90分落ちない走力が、佐野選手の「速さ」です。1試合の走行距離の目安はサッカー選手の走行距離の記事で紹介しています。
批判されたのはなぜ?オリンピアコス戦の欠場
PSV公式チャンネルの佐野航大選手のインタビュー(2026年8月)。PSVを選んだ理由を話している
「佐野航大 批判」で一番多く取り上げられているのは、2026年8月のNEC退団のときの出来事です。NECはチャンピオンズリーグ予選3回戦でオリンピアコス(ギリシャ)と対戦することになっていましたが、PSVへの移籍がまとまりかけていた佐野選手は、試合当日(現地8月4日)の朝に監督に「プレーできない」と伝え、チームを離れました。翌日にはPSVのメディカルチェックを受けています。
NECのテクニカルディレクターは「約束を破った」と批判し、オランダのメディアや関係者からも厳しい声が出ました。一方で、チームメートのシェリー選手は「PSVとの合意が近いのは分かっていた。完全に理解できる」と話し、シュロイダー監督も「来週にはまたみんな友だち」「キックオフの前にとてもいいメッセージをくれた」と語っています。移籍直前のけがで話が流れるリスクを避けたとみられますが、本人がこの件をくわしく説明した報道は見つかりませんでした。
プレー面では、2024年9月のPSV戦で前半9分に一発退場になったことや、先ほどのボールロスト・ファウルの多さが課題として挙げられます。ただ、いずれもプレースタイルの裏返しで、選手としての評価を大きく下げるものではありません。
よくある質問
A. ボランチ(守備的MF)です。岡山時代は左サイド、NECの1年目はウイングやトップ下でもプレーしましたが、2024-25シーズンからボランチに定着し、PSVでも「6番」として起用されています。
A. 身長は176cm、利き足は右足です。生年月日は2003年9月25日で、岡山県津山市の出身です。
A. 背番号は24、契約は2031年夏までです。移籍金はクラブが公表していませんが、オランダでは最大1700万ユーロ(基本額1450万〜1500万ユーロ)と報じられています。
A. タイプが違います。兄の海舟選手はボールを奪う力と1対1の強さ、弟の航大選手はドリブルで運ぶ力とチャンスを作る力が持ち味です。
A. 2025年6月10日のW杯アジア最終予選・インドネシア戦(6-0)で、後半16分から出場してデビューしました。この試合では兄の海舟選手も出場しています。
まとめ:奪って運べるボランチ、PSVで評価を上げている
- 佐野航大選手は、奪う・運ぶ・チャンスを作るが全部できるボランチ
- 2025-26はNECでリーグ全34試合にフル出場し3得点7アシスト。デュエル勝利とドリブル成功はリーグのMFで最上位
- 本職はボランチ。岡山時代は左サイド、NECではGK以外の全ポジションを経験した
- 2026年8月にPSVへ移籍し、加入直後から先発。初ゴールも決めた
- 弱点はボールロストとファウルの多さ。批判はNEC退団時のオリンピアコス戦の欠場が中心
佐野選手は、オランダで数字と評価を積み上げてきた選手です。PSVで「6番」の地位を固められれば、日本代表のボランチ争いにも大きく関わってくるでしょう。
※この記事の情報は2026年10月3日時点のものです。スタッツはFotMob・Sofascoreの数字で、サイトによって細かい数字が違うことがあります。
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